2003年11月13日(木)放送 みどころ

#30 グルメで読み解く、デカルトの『方法序説』

的当てゲームで真中の的にボールが当たる光景を見て。
(1)「ボールが真中の的に当たりたかったんだろう」
(2)「力学的に判断すると、投球フォームから発せられる作用と重力の作用がボールに・・・」
現代人からは信じられませんが、中世ヨーロッパの人々の反応は(1)、いうなればオカルト。そんな時、(2)のように科学と精神の因果関係を断ち切り、客観的視点の大切さを説いたのがデカルトなのである。後に科学万能の時代をもたらすことになった彼のそんな思想に基づいて、グルメを科学で検証する回。とはいえ、科学で成分を分析はできますが、味覚なんて「旨いもんは旨い!」(鶴瓶師匠)、食品関係者の方を傷つける気は毛頭ございませんのでご心配なく。

<豆知識>
●毎年8月、丹波篠山で行われるデカンショ祭り(デカンショ節という盆踊りの夏祭り)、“デカンショ”の“デカ”はデカルトのこと。ちなみに“カン”はカント、“ショ”はショーペンハウエル。明治時代の大学生の流行語だそうです。
●「『方法序説』、えっ、「序説」!ということは本論が?」と思った方は鋭い、この本の本論は光学、気象学、幾何学などの学説だったりするのだが、あまり知られてない。オマケのおかげで大ヒットしたお菓子みたいなものかもしれない。

キャスト

本の案内人:白井 晃
小さい男:石井正則
里枝:蒲生麻由
ナレーター:服部 潤

スタッフ

企画・構成:小山薫堂
ディレクター:津坂健一

バックナンバー