第8回 2004年11月23日(火)放送 あらすじ

#8 ある生徒の死

 たか子(ミムラ)は、明日香(黒木メイサ)から、学校をやめるかもしれない、と打ち明けられる。明日香の父親(宇納侑玖)は、彼女が中学校に入学した年に事業に失敗し、借金を抱えていた。その借金が増え続け、いよいよ切羽詰まっているというのだ。明日香は、学校に行くのは無駄だ、と父親に言われながらも、アルバイトをして授業料を払い、三葉学園の定時制に通っていた。が、父親がそのお金にまで手をつけるようになり、最近はアルバイトも出来ずに困っているらしい。
 たか子は、国見(浅野ゆう子)や矢部(山本太郎)に明日香の件を相談した。すると矢部は、理事会に学費の貸し付けを申し入れてみてはどうか、と提案する。しかし、この制度を利用するためには、成績や素行の報告と同時に、両親の同意が必要になるため、明日香の場合は難しいようだった。たか子は、明日香の両親を説得する、と言い出すが、国見に止められる。それでも諦めきれないたか子は、ずっと黙っていた椎名(原田泰造)に訴えるが、椎名は何故か何も答えずに席を立ってしまう。

 その夜、帰り支度をしていたたか子の元に再び明日香がやってくる。明日香は、ここ最近、友人の家を泊まり歩いていたが、今夜行くはずだった相手の都合が悪くなったため、たか子の家に泊めてほしいのだという。たか子は、明日香の願いを聞き入れ、彼女を自宅に連れて行く。
 明くる日、明日香は、借金取りが学校まで押し寄せ、クラスメートに借金のことを言いふらすなど、嫌がらせをしている場面に出くわす。それを見て踵を返す明日香。事情を知った桜木(瑛太)や由布子(須藤理彩)、刈谷(泉谷しげる)らは明日香のことが心配でならない。たか子は、明日香の両親に会いに行こうと決意し、椎名に同行を求めた。が、諦めるしかない、と冷たく言われてしまう。
 仕方なしに、ひとりで明日香の家を訪ねたたか子は、彼女の両親に事情を説明する。しかし、明日香の父親は、卒業したところで何になるのか、と投げやりな態度だった。無力感を味わいながら帰宅したたか子は、帰りを待っていた明日香に何も言えなかった。

 翌日、出勤した椎名は、矢部から、椎名の教え子だったいう石井(粕谷吉洋)から電話があったことを告げられる。折り返し電話がほしいのだという。椎名は、電話番号が書かれたメモを握り締め、ある生徒の死を思い出していた。
 たか子は、そんな椎名に再び明日香のことを相談した。たか子が忠告を無視して、明日香の両親に会いに行ったことや、明日香を家に泊めていることを知った椎名は、厳しい口調で彼女を非難する。生徒の私生活に踏み込むというのは覚悟がいることだ、と言葉を荒げる椎名に、たか子は言葉を失い…。

キャスト

ミムラ
原田泰造
瑛太
須藤理彩
山本太郎
木内晶子
平岡祐太
黒木メイサ
市毛良枝
泉谷しげる
小日向文世
浅野ゆう子

スタッフ

■脚本
 相沢友子
■企画
 石原 隆
 杉尾敦弘
■プロデューサー
 高橋萬彦
■演出
 植田泰史
■音楽
 住友紀人
■制作
 フジテレビ
 共同テレビ

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