第8回 2003年8月19日(火)放送 あらすじ

#8 ママごめんなさい

 園長の民子(高林由紀子)が教室を離れたわずかな間に舞(山内奈々)がいなくなった。「無認可保育園なんかに預けるからだ」。舞の祖父母にあたる市川修(佐々木勝彦)と晃子(泉晶子)は、民子と桃絵(横山めぐみ)を責めた。
 ほどなく国光(押尾 学)が舞を見つけた。法子(国分佐智子)が連れ出して駅前のファミレスにいた。民子たちに責められ「ご迷惑かけてすみませんでした」。法子は渋々詫びたが、国光は釈然としなかった。法子は何か隠している。
 この失踪騒ぎは心ない風評をよんだ。食事はインスタント食品ばかりで、子供たちは虐待を受けていると…。佐和(伊東美咲)が調べると、ウワサの出所は道路建設の推進派だった。「市から出ている補助金が打ち切られるかも」。その予感は不幸にも的中した。市の担当職員は民子に補助金の打ちきりを通告してきた。「口実を探していたのよ」。民子は無念そうに唇をかみしめた。
 失踪騒ぎは五木田市長(斉藤 暁)が法子に命じてやらせたものだった。これを知った不破(佐々木蔵之介)は五木田に怒りをぶつけた。「余計なマネはしないで下さい」。すでに五木田は不破にとって足かせとなりつつあった。
 とうとう、保母たち全員が辞めてしまった。一人きりで頑張ろうとする民子を見かねて佐和が体験取材の名目で手伝いはじめるが、子供たちにいいようにあしらわれる始末。桃絵の気持ちは揺れていた。舞の将来を考えたら市川家に引き取ってもらうのがいいのかもしれない。しかも経済的にも苦しかった。五木田の差し金でお座敷の仕事がまったくなくなってしまったのだ。
 選挙参謀の高明(古田新太)と相談して坂上(大杉 漣)は新しい公約を決めた。桃絵のような保育園で困っている母親がいる一方で、定員割れの幼稚園が増えている。「そこで忙しい保育園と暇な幼稚園を合併させた『幼保園』をこの町に作りたい」。女性票の獲得につながる。「桃奴たち泣いて喜びますよ」。国光はじめ一同は盛り上がった。
 とはいえ民子の保育園には閉園の運命がそこまで迫っていた。「意地張りすぎていたのかもしれない」。すっかり弱気になった桃絵は舞を市川夫妻のもとに泊まりに行かせたが、夫妻が目を離したすきに舞の姿が見えなくなった。「もしかしたら、あそこかも」。民子の直感どおり、舞は保育園のすべり台で眠りこけていた。いつもここで桃絵が迎えに来てくれるのを待っていたのだ。目覚めた舞は桃絵に抱きついた。
 「いい子でいるからママと一緒にいていい?」
 「舞はママの一番大切な宝物よ」。
 桃絵は改めて母娘2人で頑張っていこうと決意した。
 一同が安心したのも束の間、心臓に持病をかかえる民子が倒れた。「自分を大切にして。もう他人のために自分の人生を犠牲にしないで」。休園を主張する法子に対して、民子は病室のベッドの上でさびしそうな表情をのぞかせた。このまま閉園に追い込まれてしまうのか。
 そこへ国光が現れた。「園長先生、保育園続けましょう。待っていて下さい」。
 呆気にとられる民子と法子を残して、国光は飛び出していった─。

キャスト

武藤国光(24) … 押尾 学
佐和真澄(25) … 伊東美咲
不破俊一(33) … 佐々木蔵之介
吉長小百合(24)… 吉岡美穂
坂上明日香(21)… 上原美佐
由良桃絵(34) … 横山めぐみ
坂上竜馬(50) … 大杉 漣
 ほか

スタッフ

■原 作
 安童夕馬
■漫 画
 朝基まさし
 講談社「週刊少年マガジン」
 (好評連載中)
 講談社コミック
 (1~13巻 好評発売中)
■脚 本
 大石哲也
■プロデューサー
 重松圭一(関西テレビ)
 和田豊彦(AVEC)
■アソシエイトプロデューサー
 長部聡介(フジテレビ)
■演 出
 赤羽 博(AVEC)
 中島 悟(AVEC)
■制 作
 関西テレビ放送
 AVEC

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