第11回 2003年9月9日(火)放送 あらすじ

#11 命をかけた勝利!

 佐和(伊東美咲)が投票前日に、候補者を一同に集めた講演会を企画した。「ぜひ参加させてもらいます」。坂上(大杉 漣)は答えた。「失敗は許されませんね」。不破(佐々木蔵之介)も緊張した面持ちでうなずいた。講演会の成否が投票を左右するのは間違いない。
 坂上陣営では最後の追い込みに一丸となって頑張っていた。電話による支持のお願いは、夕食やテレビのドラマを避けた時間帯のみ。街頭演説は駅前をはずして、5人単位の草の根スタイル。「坂上先生の誠実な人柄を伝えるには、このやり方がベストなんだ」。選挙を知りつくした高明(古田新太)の戦略は着実に成果を上げつつあった。「最大の勝負所は講演会だ」。
 国光(押尾 学)は選挙取材で頑張っている佐和を陣中見舞いするために、手打ちそばを届けた。「お礼というか、餞別というか」。佐和はこの市長選が終われば、晴れてニューヨーク転勤となるのにその表情は晴れない。「私、本当に行っていいの?」。
 事前調査で、もう一つ目を引いたのは20代の投票率の低さだ。明日香(上原美佐)が友達に講演会に来てくれるように頼んだが、誰一人として関心を示さない。「それは口先ばかりで国民を裏切ってきた私たち政治家の責任だ」。坂上が疲れたようにつぶやくと、国光は明日香に聞いた。「この町で若い連中の集まるのはどこだ?」。国光は明日香と共にクラブに乗り込んだ。「市長選に立候補している坂上先生の話を聞いてみてくれねぇか?」。しかし若者たちは音楽を中断されたことに殺気立ち、「権力を持ちゃ人は変わる」と食ってかかった。彼らの信頼を取り戻すには結果を出すしかない。「坂上先生ならきっとできる」。国光の一言でようやく明日香の表情が和らいだ。
 講演会当日がきた。坂上はさすがに苦労の色が濃かったが、直前までミニ集会を続けた。最後のミニ集会を終えて、坂上が街宣車に乗ろうとすると、明日香の友達が血相を変えて駆けてきた。公園でスケボーをしていた克也が階段から落ちて意識不明に陥っていた。克也は病院で緊急手術を受けることになったが、輸血に必要なAB型は坂上だけ。「私はAB型です。私の血液を使ってください」「でも、講演会に出ないと今までの努力が水の泡になるのよ!」坂上は講演会場に向かわなければならない。坂上は苦渋の決断を迫られた——。

キャスト

武藤国光(24) … 押尾 学
佐和真澄(25) … 伊東美咲
不破俊一(33) … 佐々木蔵之介
吉長小百合(24)… 吉岡美穂
坂上明日香(21)… 上原美佐
由良桃絵(34) … 横山めぐみ
坂上竜馬(50) … 大杉 漣
 ほか

スタッフ

■原 作
 安童夕馬
■漫 画
 朝基まさし
 講談社「週刊少年マガジン」
 (好評連載中)
 講談社コミック
 (1~13巻 好評発売中)
■脚 本
 大石哲也
■プロデューサー
 重松圭一(関西テレビ)
 和田豊彦(AVEC)
■アソシエイトプロデューサー
 長部聡介(フジテレビ)
■演 出
 赤羽 博(AVEC)
 中島 悟(AVEC)
■制 作
 関西テレビ放送
 AVEC

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