第10回 2003年9月2日(火)放送 あらすじ

#10 悲しいキス…

 市長選告示日。国光(押尾 学)は高明(古田新太)に言われて不破(佐々木蔵之介)の出陣式の様子を見に出かけた。ホテルの大広間は大勢の支持者でうまっていた。「みんな五木田(斉藤 暁)の後援会にいた人たちよ」。取材に来ていた佐和(伊東美咲)が耳打ちしてくれた。支局に着任当初はふてくされていた佐和も、今回の市長選はキャリアを磨く絶好のチャンスと燃えていた。
 「皆さん、目を閉じて下さい。そしてこれから私の語るこの町の未来を想像して下さい」。壇上に登場した不破は熱っぽく語りだした。駅ビル、森林公園、ヨットハーバー。聴衆の一人一人の脳裏に魅力的なリゾートタウンが広がった。真っ先に拍手したのは国光だった。「あの野郎、上等だよ。相手にとって不足なしだ」。
 不破が事務所に戻ると、五木田が国会議員の宇治村(西田健)を連れて現れた。「立候補を取り下げろ」。五木田の不敵な笑みに、不破は絶句した。宇治村は道路族の国会議員としてこの町の建設会社を牛耳っていた。だから道路建設中止を打ち出した不破に報復したのだ。不破を支援してきた建設会社が船田陣営に寝返るのは疑いない。
 その頃、坂上家でも出陣式が行われていた。桃絵(横山めぐみ)、小百合(吉岡美穂)、晋作(柳楽優弥)、舞(山内奈々)、高明、そして「見事な演説だったぜ」と興奮して帰ってきた国光も合流した。
 「この町が暮らしやすくなるなら私はどんどん要望に応えるつもりです」。坂上(大杉 漣)のふだんと変わらない挨拶に後援者から拍手がわいた。「よっしゃ!4年に1度の祭りの始まりだ!」。国光の叫びに一同はさらに盛り上がった。
 しかし、不破が出馬を取りやめたという事情を聞いた国光は不満げにもらした。「不破に勝たなきゃ、意味ねぇ」。国光は不破の事務所に駆けつけた。「市長のイスは坂上さんに譲りますよ」。高明の読みどおり、支援してくれていた建設会社は不破のもとから去ったと言う。「私は市長という肩書がほしかっただけですから」。自嘲気味につぶやく不破を思わず国光は殴っていた。「俺はあんたの演説聞いて、涙が出るほど感動した。あんたの志はそんな薄っぺらいもんだったのか!」。反論すらしない不破に国光は失望した。
 佐和も不破の立候補取り下げにショックを受けていた。「私はあなたを信じてます」。不破にそう言ったものの、佐和も国光たちには言えない秘密を抱えていた。「私はあなたが思っているような記者じゃありません—」。
 佐和は不破に打ち明けようとした。

キャスト

武藤国光(24) … 押尾 学
佐和真澄(25) … 伊東美咲
不破俊一(33) … 佐々木蔵之介
吉長小百合(24)… 吉岡美穂
坂上明日香(21)… 上原美佐
由良桃絵(34) … 横山めぐみ
坂上竜馬(50) … 大杉 漣
 ほか

スタッフ

■原 作
 安童夕馬
■漫 画
 朝基まさし
 講談社「週刊少年マガジン」
 (好評連載中)
 講談社コミック
 (1~13巻 好評発売中)
■脚 本
 大石哲也
■プロデューサー
 重松圭一(関西テレビ)
 和田豊彦(AVEC)
■アソシエイトプロデューサー
 長部聡介(フジテレビ)
■演 出
 赤羽 博(AVEC)
 中島 悟(AVEC)
■制 作
 関西テレビ放送
 AVEC

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