第9回 2007年12月6日(木)放送 あらすじ

余命2ケ月!!奇跡の手術

 北洋病院の朝田龍太郎(坂口憲二)のもとに、母の音部美和(長野里美)に伴われた9歳の患者、雄太(田中碧海)が来た。朝田は、藤吉圭介(佐々木蔵之介)、小高七海(大塚寧々)、松平幸太朗(佐藤二朗)らチームの面々に、雄太は2年前に自分がバチスタ手術をした患者だと説明を始める。
 雄太は、朝田がアフリカのNGOで働いていた時に知り合った海外青年協力隊の息子で、重度の拡張型心筋症を患っていて、現地では他の手段がないため手術したのだ。ところが、年を経て心機能が悪化。美和たち両親は心臓移植も考えたのだが、高額医療となるため手段が得られない。そうこうするうちに、父親は過労死。再び朝田の腕を頼ってやってきたのだ。なぜか、そのカンファレンスに、伊集院登(小池徹平)の姿はなく…。
 一方、明真大学附属病院では野口賢雄(岸部一徳)が自室で胸を押さえて倒れていた。やって来た木原毅彦(池田鉄洋)が野口の異常に気づいて応急手当。木原は野口がニトロを常備していたことを知り、狭心症を疑う。だが、鬼頭笙子(夏木マリ)に報告しようとする木原を野口が遮った。5日後に控えた心臓移植関連学会協議会によるサイトビジットを成功するまで、野口は自分の病気を鬼頭たちに知られるわけにはいかなかった。
 今の状態だと、雄太は持って2カ月。しかも、日本では子供の心臓移植は難しい。朝田と藤吉の説明に、美和は力なく病院を後にする。そんな美和を見ていた片岡一美(内田有紀)に藤吉が声をかけた。藤吉から雄太の病状を聞いた片岡は、対処法を尋ねる。すると藤吉は、1%のわずかな望みに賭けるのが親で、自分たちも移植の可能性がないからと放り出すわけにはいかないと答えた。
 その夜、朝田は中庭に1人で手術の練習をする伊集院を見かける。自分の腕の未熟さに焦る伊集院は、雄太のカンファレンスの間も黙々と練習をしていたのだ。朝田が声をかける前に、松平が伊集院に話しかける。伊集院は、朝田や外山誠二(高橋一生)のような技術を身につけたいと必死。すると松平は、自分にしかできないスペシャルな仕事があり、伊集院はすでにそれをやっていると励ます。
 野口の病状は優れない。そんな野口の具合の悪さに、たびたび部屋を訪れる鬼頭も気づく。野口の側につく木原は、風邪だとごまかす。だが、木原は鬼頭が去ると彼女に診てもらうようにと野口に進言。それでも野口は、鬼頭に知られたら自分の地位が取って代わられると診療を拒む。サイトビジットの成功に命をも賭けると固執する野口は、自分を救える医師は世界に1人しかいないとつぶやく。
 そして、野口が訪ねたのは北洋病院。実は、北洋院長の善田秀樹(志賀廣太郎)と野口は学生時代の同期。今は、たもとを分かつその善田に、野口は涙を流して助命を請う。翌日、医局で朝田たちを前にした善田は、野口が北洋での治療を望んでいると告げる。しかも、サイトビジットの前に復帰するための手術は朝田にしかできないと指名してきたのだ。その言葉に、新しいチームの面々は…そして、朝田の答えは…。

キャスト

朝田龍太郎 … 坂口憲二
片岡一美 … 内田有紀
伊集院登 … 小池徹平
小高七海 … 大塚寧々
荒瀬門次 … 阿部サダヲ
里原ミキ … 水川あさみ
木原毅彦 … 池田鉄洋
松平幸太朗 … 佐藤二朗
善田秀樹 … 志賀廣太郎
音部美和 … 長野里美
音部雄太 … 田中碧海
藤吉圭介 … 佐々木蔵之介
鬼頭笙子 … 夏木マリ
野口賢雄 … 岸部一徳

ほか

スタッフ

■原作
 乃木坂太郎
  「医龍~Team Medical Dragon~」
  (小学館刊 ビッグコミックスペリオール)

■原案
 永井 明

■取材協力
 吉沼美恵

■脚本
 林 宏司

■プロデューサー
 長部聡介
 三竿玲子

■演出
 星野和成

■音楽
 澤野弘之
 河野 伸

■制作
 フジテレビドラマ制作センター

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