第3回 2007年10月25日(木)放送 あらすじ

その手術は失敗する

 朝田龍太郎(坂口憲二)、伊集院登(小池徹平)、藤吉圭介(佐々木蔵之介)、元チームメディカルドラゴンの3人は、老患者、西沢孝文(牟田悌三)の扱いで野口賢雄(岸部一徳)に逆らい、北洋病院に左遷されてしまった。元チームで、明真大学付属病院に残ったのは、荒瀬門次(阿部サダヲ)と里原ミキ(水川あさみ)だけ。だが、朝田は北洋病院院長、善田秀樹(志賀廣太郎)に新たなチームを作ると宣言する。
 もともとオーナー片岡一美(内田有紀)と野口の方針を快く思っていなかった善田は、2人を前に北洋は朝田が変えると宣言。だが、2人は朝田の去ったメイシンメディカルシティー構想に、鬼頭笙子(夏木マリ)を用意し、すでに北洋を静かにつぶす計画を進行しつつあった。
 その頃、伊集院は北洋勤務の医師たちのやる気のなさに唖然。明真から自分たちと一緒に飛ばされた麻酔医、小高七海(大塚寧々)、外科医の外山誠二(高橋一生)もしかり。もとから北洋にいる松平幸太朗(佐藤二朗)に至っては、医局で酒を飲んでいる始末だ。
 伊集院がへきえきしていると、急患が運び込まれた。患者は、西沢だった。すぐさま朝田はICUへ運ばせ、緊急手術に入る。西沢の術前評価は、明真で済ませていた。手術の人員を募る伊集院だが、小高は動こうとしない。外山は嬉々として手術室へ来るのだが、執刀を任せて欲しいとまで言い出す。朝田は、外山を第一助手にして、オペを開始。
 一方、藤吉はミキから西沢の明真での手術記録のコピーを入手。そこには、野口が西沢の再手術に反対した理由が見て取れた。見学室から見守る藤吉は、この手術が困難なことを知る。
 開胸した朝田は、腫瘍と思われる部分の癒着剥離を進める。若い麻酔医が、オペについて来れないと知った朝田は、伊集院に小高を呼ぶよう命じた。その間も手を休めることはなかったが、腫瘍と思われた部分から綺麗なガーゼが出てくる。西沢の術後の不調は、ガーゼオーマ(手術時の止血ガーゼの取り忘れ)だったのだ。朝田は、手術をガーゼオーマの摘出に変更。藤吉も舌を巻く指捌きで、ガーゼを剥離していく朝田。心尖部を残すのみとなった時、外山が交代を申し出た。朝田が応じて、外山が剥離しようとした時、それは起きた。バッキング…。不慣れな麻酔医が薬を効かせきれなかったため、西沢の体が反応し、大きく揺れたのだ。外山は心尖部を傷つけ、大量の出血をさせてしまう。
 そこに、伊集院が小高を連れて来た。患者の急変にも動じない小高。朝田はそんな小高を横目に冷静にリペアを進めていく。その作業を見つめていた小高は、若い麻酔医に秘かに指示を出し始めた。朝田の迅速な処置で、西沢のオペは終了。朝田は、小高の動きも見逃してはいなかった。
 西沢のストレッチャーを見送った朝田に、片岡とともに来た鬼頭が話しかける。野口の構想に賛成を唱える鬼頭は、朝田の能力が北洋とともについえていくと告げた。朝田は不敵な笑みで返すのみだった。
 朝田と伊集院、藤吉は西沢の術後カンファレンス。そこで藤吉はミキが持ってきた明真での手術記録を見せる。その記録は明らかに改ざんされていた。執刀医は別の人物となっていたが、看護師、助手の人数の多さから、真の執刀医は野口であったことが推測される。だからこそ、野口は西沢の術後の訴えを執拗に無視していたのだ。憤る伊集院、藤吉は西沢に真相を話すことを決意。次第によっては、医療裁判にも進展する重大事だ。
 翌日、決意を胸に伊集院、藤吉、そして朝田は西沢の病室へ。だが、そこには片岡がいた。片岡は野口の西沢への伝言を預かってきたと言い、見舞金を携えている。先回りして患者の口封じをしようとする片岡に、伊集院、藤吉は愕然とするのだが…。

キャスト

朝田龍太郎 … 坂口憲二
片岡一美 … 内田有紀
伊集院 登 … 小池徹平
小高七海 … 大塚寧々
荒瀬門次 … 阿部サダヲ
里原ミキ … 水川あさみ
木原毅彦 … 池田鉄洋
松平幸太朗 … 佐藤二朗
善田秀樹 … 志賀廣太郎
藤吉圭介 … 佐々木蔵之介
鬼頭笙子 … 夏木マリ
野口賢雄 … 岸部一徳

ほか

スタッフ

■原作
 乃木坂太郎
 「医龍~Team Medical Dragon~」
 (小学館刊 ビッグコミックスペリオール)

■原案
 永井 明

■取材協力
 吉沼美恵

■脚本
 林 宏司

■プロデューサー
 長部聡介
 三竿玲子

■演出
 水田成英

■音楽
 澤野弘之
 河野 伸

■制作
 フジテレビドラマ制作センター

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