新しい出会いは、喜びばかりではありません。苦しみとの出会いかもしれません。出会いにおびえて、自分の殻に閉じこもり、一人きりで生きていくならば、傷つかずに済むかもしれません。
　でも、人が、ある人との出会いによって深く傷ついたとしても、その傷を癒すのもまた、新しい人との出会いなのではないでしょうか。
　それぞれの人生の喜怒哀楽が集う温泉街を舞台に「人と人とのふれあい」を力強く描いた「はるちゃん」は１９９６年秋にはじめてドラマ化、その後１９９８年冬、１９９９年春にも放送され、多くの方々から支持を受けました。そして今回、１年ぶりにパート４として戻ってきます。
　パート３では、ヒロイン・はるちゃんは旅館「翠明」の乗っ取りを画策する六甲ファイナンスの弁護士・瀬川と恋に落ちました。ところが、今回その瀬川と別れることになります。心に深い傷を負ったはるちゃんは、新たな出会いを求めて旅立ちます。たどり着いたのは西伊豆・土肥温泉。新しい地で出会った人情に揺さぶられ温泉旅館「みさき亭」で再び仲居として働き始めます。しかし、この旅館の女将と愛人が宿の支配権をめぐって対立、その上主人が事故で他界し、大混乱。はるちゃんは持ち前のおせっかいとお人よしで、気がつけばその台風の目になってしまい・・・。
　人間関係が希薄になったといわれて久しい今の世に、人とのふれあいに熱い喜びを感じるはるちゃんの姿を通して、愛と優しさ、人とのあたたかさのすばらしさを描きます。