第6回 2008年2月21日(木)放送 あらすじ

すべての鍵を握る女 第2幕のスタート!

 小川孝信(玉木宏)は、「大和杯」の優勝プレート=“サンカク”を鹿に届けるが、あろうことか、それは“目”ではないと言われてしまう。どうやら、鼠にだまされたらしい。鹿が言うに、神無月(10月)になる少し前に、鼠が鹿と狐のところへやってきて、最近、人間たちの間で“目”の呼び方が“サンカク”に変わったと報告した。それで、鹿は小川に「“目”=“サンカク”と呼ばれるもの」と説明したが、それが、鼠が仕組んだトリックだったというのだ。
 下宿に戻った小川は、鹿の反応を楽しみにしていた藤原道子(綾瀬はるか)にその話を聞かせ、“目”がなくては、鯰(ナマズ)を鎮めることはできないと投げやりに言う。やはり、自分の人生は肝心なところで失敗するようにできていると、小川は痛感する。
 学校へやってきた小川は、堀田イト(多部未華子)が欠席していることに気づく。ところがほどなくして、堀田が入ってくる。小川の赴任の日と同じように、スタスタと無言のまま席に着く堀田。小川もあの日のように注意するが、堀田は顔色が悪くただならぬ様子だ。しかし、小川はそれを大して気にも留めず、“ひどい顔”と評し、早く教科書を出すように促す。すると、みるみるうちに堀田の顔が歪み、涙が頬を伝い落ちる。突然のことに小川は動揺するが、堀田の涙はとめどなくあふれ、ついに、教室を飛び出していく。小川は後を追うが、すぐに見失ってしまう。
 堀田の一件は、自分が“ひどい顔”と言ったことが原因だと生徒に責められた小川は、藤原に報告するが、藤原はほかに事情があるのではと推測。そして、鹿の件を持ち出すと、もう1度鹿と話すべきだと促す。やれることはすべてやったし、何か行動を起こしても鼠に邪魔をされるだけだと、小川があきらめたように言うと、味方である狐に協力してもらえばいいと提案する。すると、どういうわけか小川は動揺する。それを見逃さなかった藤原が追求すると、小川は鹿からも狐の“使い番”に会うように言われていたことを明かす。狐の“使い番”は、“目”を鼠の“運び番”に手渡しているから、それが誰かを知っているというのだ。

 それでは、狐の“使い番”は誰なのか——?鹿曰く、手がかりは3つあると言う。第1に、“使い番”は女性だと決まっている、第2に、その女性は京都の“狐のは”で小川に“目”を渡そうとしていた、最後にその女性は、“狐のは”で小川に会う以前に、小川の前に姿を現していたと言うのだ。

 それを聞いた藤原は、京都女学館の長岡美栄(柴本幸)しかいないと断言。長岡に直接会って、狐の“使い番”かどうか確かめようと意気込むが、小川は賛同しない。
 煮え切らない小川の態度にしびれを切らした藤原は、翌日、奈良公園へやって来ると、しゃべる鹿に向い歩きはじめ——。

キャスト

小川孝信 … 玉木 宏

藤原道子 … 綾瀬はるか

堀田イト … 多部未華子

長岡美栄 … 柴本 幸


溝口昭夫 … 篠井英介
前村さおり … キムラ緑子
名取良一 … 酒井敏也
福原房江 … 鷲尾真知子
大津 守 … 田山涼成

原 和歌子 … 川辺菜月
佐倉雅代 … 藤井美菜
吉野 綾 … 東 亜優
西尾京子 … 江頭由衣

鹿 … 山寺宏一

福原重久 … 佐々木蔵之介

小治田史明 … 児玉 清

スタッフ

■原作
 万城目 学「鹿男あをによし」(幻冬舎刊)

■脚本
 相沢友子

■演出
 村上正典

■音楽
 佐橋俊彦

■制作
 フジテレビ
 共同テレビ

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