第4回 2006年1月31日(火)放送 あらすじ

心に残る傷と勇気

 あおい(石原さとみ)が清天総合病院の救命救急センターに勤務していたときに起こした事件が、桜川病院で働くスタッフに知れ渡った。田所(西村雅彦)の指示で事件の真相を調べていた江藤(八嶋智人)が、病院中に言いふらしたのだ。それを知ったあおいは、みんなにも知っておいてほしいから、と高樹(柳葉敏郎)や小峰(杉田かおる)らの前で事件の経緯を語り始めた。
 その事件が起きたのは、東京を激しい雪が襲った日のことだった。あおいが担当したのは、出前用のバイクを運転中に転倒し、清天総合病院に運び込まれた蕎麦店店員の山田(山上賢治)という男だった。その日、清天総合病院の救命救急センターは、高速道路で起きた玉突き事故の患者らが運び込まれたため、その対応に追われて手一杯の状態だったという。そのため、足の骨折だけで他に損傷がなかった山田を、他の病院に転院させることになったのだ。
 あおいは、山田に付き添って移送専門の民間救急車で転院先に向かったが、彼の容態が急変したのは、まさにその時だった。突然山田の血圧が低下し、呼吸困難に陥ったのだ。あおいは、ただちに救命救急センターに連絡し、救命のチーフである医師・佐山(矢島健一)に山田のことを報告、彼の指示に従って、AED(自動体外式除細動器)処置を施す。それによって心音は戻ったが、右肺から呼吸音が聞こえないことを知らされた佐山は、山田のレントゲン写真を再度チェックし、打撲によって肺に小さな穴が開き、緊張性気胸を起こしている可能性があると指摘する。一刻も早く胸腔に溜まった空気を抜かないと危険な状態だと知ったあおいは、追い詰められた末に、制止する佐山の言葉を無視して、山田の胸に注射針を突き刺す。幸いにもその処置のおかげで山田は一命を取り留めたが、あおいは、看護師に許されていない医療行為を行ったこの一件の責任を問われ、桜川病院への異動を命じられたのだ。
 あおいの告白に、キリコ(加藤貴子)ら看護師仲間は言葉を失っていた。するとそこに、総師長の泉田(片平なぎさ)が現れた。泉田は、あおいを総師長室に連れていくと、今回のことは他の看護師に迷いと動揺を与えるだけだ、と厳しく非難する。
 泉田の言葉通り、桜川病院では看護師の自己判断によるミスが増加する。“ヒヤリハット”と呼ばれる、文字通りヒヤリとしたりハッとしたりするようなミスが先週より10件も増加していたのだ。小峰は、ミスの増加はあおいの告白の影響であり、ルールや指示されたことを無視しても患者のために行動した方がいいと看護師たちが迷い始めたせいだ、と指摘する。

キャスト

美空あおい(看護師・23歳) … 石原さとみ
高樹源太(内科医・42歳) … 柳葉敏郎
小峰響子(主任看護師・38歳) … 杉田かおる
江藤 誠(研修医・35歳) … 八嶋智人
北沢タケシ(看護助手・23歳) … 小山慶一郎(NEWS)
田所義男(内科主任・43歳) … 西村雅彦
泉田てる(総師長・47歳) … 片平なぎさ

ほか

スタッフ

■原作
 こしのりょう「Ns’あおい」(講談社『モーニング』連載中)

■脚本
 吉田智子

■企画
 金井卓也(フジテレビ)

■プロデューサー
 小椋久雄
 永井麗子(共同テレビ)

■演出
 土方政人
 都築淳一
 石川淳一

■音楽
 福島祐子
 澤野弘之

■制作
 フジテレビ
 共同テレビ

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