不毛地帯
百億の賭け
アメリカ近畿商事から東京本社に帰任した壹岐正(唐沢寿明)は、専務取締役に就任する。それから半年後、イランで石油鉱区が売りに出されるという情報をつかんだ石油部長の兵頭信一良(竹野内豊)は、石油開発を手がけたいと壹岐に直訴する。壹岐は、石油開発にすべてを賭けようとしている兵頭の強い決意を知り、ただちにイランに向かうよう指示する。社長の大門一三(原田芳雄)を訪ねた壹岐は、さっそく石油開発の件を切り出した。大門は、石油が出れば1000億円以上の利益が見込まれるものの、もし出なければ100億円もの開発費用が無駄になると知ると、その場での決断を避けた。一方、兵頭は、近畿商事テヘラン事務所を拠点にして情報収集を開始する。だが、売りに出される鉱区についての情報をつかむことができなかった。そんななか、壹岐は、国際ロビイストの竹中莞爾(清水紘治)の事務所を訪ねる。そこで壹岐は、リビアの元石油大臣・ハバシュが、売りに出される鉱区を知っているという情報を得る。壹岐は、兵頭に連絡し、ハバシュが滞在しているパリに向かうよう命じた。パリに到着した兵頭は、ハバシュと会う約束を取り付け、滞在先のホテルを訪れる。しかしハバシュは、多忙を理由に兵頭と会おうとはしなかった。そんな兵頭の前に、黄紅子(天海祐希)が現れる。