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2024年7月22日更新

コエール

親を頼れない子どもたちの現状を伝える「コエール」を今年もサポート

認定NPO法人ブリッジフォースマイル(B4S)が運営する広報啓発活動「コエール」を、フジテレビの現役アナウンサーが“スピーチのコーチ”として今年もサポートしました。フジテレビは、「親を頼れない子どもたちを社会全体で支える」活動の趣旨に賛同し、2012年からこの活動を応援しています。
「コエール」は、かつて親を頼れない子ども時代を経験した若者が、自身の経験や思いをスピーチし、撮影会で収録した動画をYouTubeにアップして、人知れず苦しんでいる子どもに光をあてる活動を行うものです。

今回スピーチするイルミネーター(「社会を照らす人」の意)は5人。
テーマはそれぞれ「ヤングケアラー」「孤立した子育て」「虐待の後遺症」「非行に追い込まれる子どもたち」「隠蔽される虐待」です。

現役アナウンサーによる指導は、5月19日に、竹内友佳アナと私、奥寺が、リモートで行いました。「声の出し方」「滑舌法」「効果的な伝え方」を伝え、実際にスピーチを聞いた上で、疑問点を出し合い、イルミネーターを支えるサポートスタッフの力を借りながら、約2時間で、スピーチ全体に磨きをかけることができたと思います。


オンラインで発声・滑舌練習

今回初めて参加させていただいた『コエール』の活動。
最初に聴かせていただいたスピーチがすでに素晴らしい出来で正直アドバイスすることがない…!と思ってしまうほどの完成度でしたが、「どうすればさらに伝わるスピーチになりますか?」「ここの表現はどうでしょうか?」と皆さんとても精力的で、次から次へと質問が止まりません。
ひとつひとつ丁寧に言葉を紡ぎ、“伝わる”スピーチを完成させるため前向きに取り組む姿に心を打たれました。
そして、自分の経験や知識を1人でも多くの方に届けるというその揺るぎのない「熱意」と「覚悟」に触れ、私自身も奮起させられました。

グループワークで意見を出し合うと、話している最中の視線の配り方や間の取り方などの表現方法がグンと良くなり、短時間のうちにスピーチに磨きがかかりました。
そして何より、アドバイスによって変化や手応えを感じてくれた瞬間に、みなさんの話す表情がぱぁっと明るく輝き、一段と自信に満ち溢れたのがとても印象的でした。

一言一句、一挙一動に魂を込めた皆さんのスピーチが、ひとりでも多くの方の心に届くことを祈っています。 参加させていただけて光栄でした。
ありがとうございました。


指導の後は、みな笑顔、笑顔。すてきな集合写真が撮れました。


スピーチ発表撮影会は6月22日。
その後動画は7月中にYouTubeにアップされ、WSや講演なども行いながら啓発活動が展開されます。


スピーチの収録を終えた5人のイルミネーター

児童養護施設から自立し社会生活を送る中で、過去の体験を主観的客観的に振り返り、自らの声で表現する彼らの姿勢と、驚くべき体験の内容に触れ、サポート側の私達はいつも心が大きく揺さぶられます。足かけ13年指導する中で、「コエール」のスピーチの内容は社会的課題に明確化され、人に具体的行動を促す形に成熟したと思います。

因みに、コエールのスピーチは、毎年、若手アナウンサーにもなるべく聴いてもらうようにしています。自分たちが育った環境とは大きく異なる現実について知ることは、今後のアナウンサー業務に大きなプラスになると思っています。

文:奥寺健(フジテレビ アナウンサー)

スピーチの動画はこちら

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