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TOP2011年度 社会貢献トピックス被災地支援「こどもおうえんプロジェクト」多賀城市、塩釜市へ~藤村さおりアナウンサーの報告~
2011年度 社会貢献トピックス

被災地支援「こどもおうえんプロジェクト」多賀城市、塩釜市へ

[2011年8月2日更新分]

藤村さおりアナウンサーの報告


「こどもおうえんプロジェクト」では、6月29日・30日、宮城県多賀城市と塩釜市の保育所を訪れました。私が被災地を訪問するのは、石巻に続き2回目です。
今回の被災地訪問のテーマは、保育園児向けの食育イベント『ハロー!どっこくん。』の開催。汗ばむ陽気の中、多賀城市の「八幡保育所」「大代保育所」、塩釜市の「塩釜ひまわり保育所」へ伺いました。
あの日から3か月以上がたち、改めて「食事の大切さ」を園児たちに教えたいという各保育所の思いが伝わってきます。

どこの保育園も、始まる前から子どもたちの熱気とやる気がみなぎっているのを感じます。
「今朝、どっこくんみたいなカッコイイうんちが出たひと~!」と呼びかけると、数人が「はぁい!」と手を挙げてくれましたが、「今日は出てない・・・・」という子も。

先生方と一緒に子ども達は「どっこくん体操」を予習してきてくれたようで、みんな一生懸命に楽しそうに、とっても上手に踊ってくれました。



「八幡保育所」では、イベントの終わりに思いがけないプレゼントを頂きました。
「フジテレビさんへ、今日の楽しい催しに感謝の気持ちを込めて」というご挨拶の後、園児たちが『あめふりくまのこ』などを大合唱してくれたのです。
「大変なのはみんなの方なのに・・・」と思ったら、その心遣いに鼻の奥がツーンとなって涙が溢れてしまいました。


また「大代保育所」では、私たち全員に手作りのレイを首にかけてくれました。保育所の年長さんたちが一生懸命手作りしてくれた宝物のようなレイです。
「少しでもみんなに元気になってもらいたい」の一心で伺ったのに、逆にみんなから元気づけられたと、石巻訪問に引き続き、またも思った瞬間でした。

あの日、保育所で起こったこと、そして今


震災時、子どもたちの様子はどうだったのか。また、その時先生方はどの様な対応に追われたのか。そして今、どんな状況にあるのかと「大代保育所」の小椋明子先生にお話を聞かせていただきました。

大代保育所はチリ地震の教訓を活かして、1mの盛り土をした上に園舎を建てたにもかかわらず、建て替え工事終了後、引き渡しから5日で被災。津波で床上90cmの浸水、真っ黒な水が真新しい園舎に入ってきて、エビや魚が園舎内を泳いでいたといいます。
そのため、3か月以上たったこの日も改修工事がまだ行われていて、園長先生自ら作業着を着て庭の修復をしていらっしゃいました。


3月11日震災当日の様子。雪の降る
寒い日でした。(大代保育所撮影)
震災当日、14時46分といえば、保育園ではまさにお昼寝時間のまっ最中。パジャマの子も大勢いて、はおるものもままならないまま、みんなで雪の降る屋上に逃げたそうです。保護者が迎えに来れずお家に帰れない子どもたちは先生と一緒に近くの自衛隊駐屯地に寝泊まりしたといいます。





また、小椋先生は、震災後たまたま開いた新聞の死亡欄に、20年前に保育していた子どもの名前を見つけたそうです。
「そういうのって、なんかあるんですかね。自分はここにいるよ、見て!先生、気付いて!っていうのが。普段、新聞はあんまり開かないんですけど・・・」と涙ながらにお話し下さいました。「でもみんな強いから」と先生。「みんな弱音も吐かず、耐えながら前を向いて歩こうとしている」とおっしゃっていました。

私たちにはつかの間の非日常の時間を提供することくらいしかできないかもしれません。
でも、それでもよろしければ、是非ご連絡ください。
東北のみなさんの"頑張る力"の一助になりたいと考えています。

そして、笑顔で「またきてね!」と言ってくれた保育所の子ども達にも、また会いに行きたいと思います。
みんな、どうもありがとう!!


文:藤村さおり(フジテレビアナウンサー)

※「こどもおうえんプロジェクト」についてはこちら

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