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<第1回>
 大庭家は五人家族。車の販売会社に勤めている謙一と、雑誌のフリーの編集者をしている妻の美保。一人息子・吉見は小学五年生で、謙一の両親・丈太郎と信子と同居している。
 ある夜、吉見のクラスで飼っている九官鳥をどうするかで、緊急の父母会が開かれる。鳥嫌いの担任・青柳に同情した美保は、思わず、自分が九官鳥を引き取ると言ってしまう。
 吉見は喜び、九官鳥の世話を引き受ける。
 信子が女友達と温泉へ小旅行に出かける。謙一夫婦はまだ知らなかったが、信子は丈太郎に離婚をきりだしていた。
 謙一は部下の起こした仕事上のトラブルに、頭を悩ませていた。

<第2回>
 信子から突然、離婚をきりだされた丈太郎は、訳がわからず、息子夫婦にも言い出せずにいた。
 一方、信子は、友人の春江、妙との初めての温泉旅行に大はしゃぎ。丈太郎がどんなに引き止めても、絶対に離婚する、と息まく。
 その頃、謙一は、仕事で力になっていた部下の千加から、好きだと告白され、どぎまぎしていた。千加は同じく部下の金森とつき合っているのを知っていたのだが。
 まもなく、信子が旅行から帰ってくる。信子から離婚のことを知らされた美保は、驚いて謙一の耳に入れる。
 が、謙一は、信子の脅しにすぎない、と本気にしない。

<第3回>
 信子の離婚宣言に、家族は半信半疑だったが、信子は本気で、引っ越し先を探し始める。
 吉見は、信子と仲の良い向いの家の若者・浩介に、信子の離婚のことを話す。浩介は、信子がいなくなるのは淋しいが、丈太郎と別れたくなる気持ちはわかるという。
 謙一の部下の金森が突然会社を辞める。金森とつき合っていた千加は、裏切られた思い。
 その夜、千加から謙一に電話がかかってくる。未払いで乗り逃げされた車がみつかったという。
 謙一は駆けつけ、逃げていた客・太田から車をとり戻す。
 そして、そのまま千加と一夜を過ごす。

<第4回>
 千加と外泊した謙一は、美保には、徹夜で仕事をした、と嘘をつく。美保はそんな謙一を全く疑わない。
 離婚の準備として、信子はアパートを借りる。美保は、信子が本気で離婚しようとしているのを知り、あわてる。
 謙一が丈太郎と信子に話を聞きにいく。結婚して三日目には別れたいと思った、と爆弾発言をする信子。
 一方、丈太郎は信子の気持ちを全然理解しようとせず、出ていってもすぐに後悔して戻ってくるだろう、と高を括っていた。
 翌土曜日、家にいる謙一に、千加から電話がかかってくる。金森から呼び出されたが、きっぱりと別れたいので、謙一について来てほしいという。

<第5回>
 丈太郎と信子の離婚問題をめぐって、家族会議が開かれる。謙一は外出していたが、謙一の弟・康二と、姉の珠子が集まる。
 自分たち夫婦の問題に、余計な口出しをしてほしくない丈太郎は、怒って、途中で出ていってしまう。
 その頃、謙一は、千加と一緒に金森に会っていた。金森の傲慢な態度に、思わず金森を殴りつけてしまう謙一。
 夕方、千加と家の近くの公園まで来た謙一は、千加のいじらしさに思わず抱きしめてしまう。
 その二人の姿を、丈太郎が目撃。謙一に、千加と別れるよう忠告する。
 離婚については、丈太郎は信子の好きなようにさせることを決意。

<第6回>
 信子から離婚をきりだされた丈太郎は、納得がいかないものの、離婚届に署名捺印して、信子に手渡す。
そして、毎月年金の半分を信子に渡し、退職金も全部譲るという。
謙一は、しばらく別居ということで離婚までする必要はないのではないか、と父親に忠告するが、丈太郎は、けじめをつけたいと…。
謙一は逆に、千加との関係を早く清算するよう、丈太郎から叱られる。
そんなとき、謙一は千加からデートに誘われる。謙一はその約束をすっぽかして、家族サービスをする。
その夜、千加から謙一に未練がましい電話がかかってくる。
謙一に不審の目を向ける美保……。

<第7回>
 信子の引っ越しの日、丈太郎が風邪をひいて、寝込む。信子はしぶしぶ引っ越しを延期する。
その日、金森から美保に電話がかかってくる。謙一と千加が深い関係にあることをばらした金森は、このまま二人を放っておいていいのか、とあざ笑うように言って、電話をきる。
夜、美保は謙一を問い詰める。しどろもどろになりながら、千加とは別れる、家庭を壊すつもりはない、と頭を下げる謙一。
気持ちの整理のつかない美保は、その夜から吉見の部屋で寝る。吉見は、声を殺して泣いている美保を見て、ショックを受ける。
丈太郎は信子に、謙一の不倫を知らせる。離婚どころではなくなる信子。

<第8回>
 美保に浮気がばれた翌日、謙一は両親に呼ばれ、こってり油をしぼられる。謙一が千加と別れても、二人が同じ職場にいるのが許せない美保は、謙一に仕事を辞めてほしいという。
次の日、謙一は千加から妊娠を告げられ、仰天する。父親は誰かわからないという。子どもは処置し、会社も辞めるという千加に、謙一はせつない気持ちになる。
謙一は千加の妊娠を美保に告げ、千加が元気をとり戻すまで見守ってやりたいという。
数日後、美保は謙一に内緒で千加に会う。あっけらかんとした千加の態度に、唖然とする美保。
それからまもなく、千加が子宮外妊娠で緊急手術。謙一は病院で一夜を明かす。

<第9回>
 千加が子宮外妊娠で手術。一生子どもを産めない体になる。
謙一は仕事の合い間を縫って、毎日見舞いに通う。謙一と千加のことが、会社でも噂になる。
謙一は千加の体のことを美保に話し、男としての責任について悩む。美保は逆上。吉見は今までに見たこともない激しい夫婦喧嘩にショックを受ける。
翌日、美保と謙一は話し合いをする。別れてほしい、ときりだす謙一。美保は一人でも生きていける強い女だが、千加は自分がそばについていてやるしかない女だと。
美保は離婚に同意。自分が家を出ていくと言い、吉見のことは吉見の意見を聞いてから決めると。

<第10回>
 朝倉のワインバー「ヤマナカーナ」が開店。涼子も手伝いに駆けつける。
 六甲総合商事の神戸本社の研修に行っていた和田が戻り、湯女制度を提唱する。
 仲居たちに真赤な襦袢を着せ、客のリクエストに応じて体を洗うサービスだというので、涼子やはるは大反対。
 が、お金に目がくらんだ他の仲居たちは賛成し、結局、希望者が湯女をすることに。
 その夜、五人組の男の客が、湯女サービスをリクエストする。仲居たちは張り切って仕事につくが客のいやらしい態度に、一日で湯女を辞めたいと言いだす。
 和田は承知しないが、翠明の監査役兼顧問弁護士になった瀬川が中止させる。


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