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<第11回>「苦悩する作品製作」
 冬樹はコンテストのための取材に、街へ出かける。
 麻美も同行。精力的に仕事に打ち込む冬樹の姿に、圧倒される。
 それからまもなく、デザインに悩む冬樹が、麻美のアドバイスで、コンセプトがはっきり見えてくる。冬樹は雪の店で、麻美と前祝いをする。
 そこに、冬樹とデザイン学校で一緒だった島田が、偶然やってくる。島田が竜也の会社に勤めているのを知り、憮然とする冬樹。
 冬樹と竜也の関係を知らない島田は、竜也をほめちぎるが、かっとなった冬樹は、島田と喧嘩になる。
「憎しみからは何も生まれない・・・・・・」
 捨鉢になる冬樹に、麻美は訴えかける。

<第12回>「取り消された出場」
 麻美に励まされた冬樹は一週間後に迫ったコンテストのために、一心不乱にドレス作りに打ち込む。
 そして、とうとう締め切りの日がくる。
 麻美はじっとしていられず、冬樹のアトリエへ駆けつける。
 すると、完成したドレスが壁にかかっていた。麻美はその素晴らしさに感嘆し、優勝まちがいなし、と喜ぶ。
 そこへ、思いもよらない手紙が届く。コンテストを主催する出版社からで、選考結果に手違いがあり、今回は冬樹の招待を取り消したいと。
 憤る冬樹。雪も納得がいかず、知人に調べてもらうと、コンテストの審査員の一人に、竜也の名前があった。

<第13回>「憎しみの宣戦布告」
 竜也の妨害で、冬樹がコンテストから外されたのを知った雪は、竜也に抗議の電話をかける。
 が、平然と白を切る竜也に、ますます怒りがこみあげてくる。
 一方、冬樹は気持ちを切りかえ、気にいった作品ができたことで満足する。
 その夜、雪の店に突然、竜也が現れる。七年ぶりの再会だった。冬樹がファッションの世界に入ったのを苦々しく思っている竜也は、それを黙認している雪を非難する。
 そこへ、冬樹と麻美が来る。竜也の妨害を知った冬樹は逆上。何があってもデザイナーの道は捨てない、と宣戦布告する。竜也は相変わらず、冬樹を自分の息子と認めない。

<第14回>「忌まわしい過去・・・」
 親に捨てられた冬樹の苦しみが痛いようにわかる麻美は、翌日、竜也に会いにいき、冬樹をコンテストに出場させてほしい、と訴える。
 が、とりつく島もなく追い返される。
 竜也は麻美の赤い髪に目をとめ、麻美には男を夢中にさせる何かがあると・・・・・・。
 麻美が自分のために竜也に会いにいったのを知った冬樹は、麻美に礼を言い、おかげで元気がでた、とほほえむ。
 そして、麻美にコンテストのために作ったドレスをプレゼント。愛を告白する。
 麻美は嬉しいが、冬樹に抱きしめられた途端、忌まわしい過去の記憶が蘇ってきて、思わず逃げ出してしまう。

<第15回>「衝撃的な涙の告白」
 麻美は冬樹から愛を告白されるが、過去の忌まわしい記憶に縛られて、その愛に応えることができなかった。
 翌日、麻美は熱を出して倒れる。冬樹は仕事を休んで、麻美の看病をする。
 冬樹が麻美への愛の悩みを雪に告白するのを聞いてしまった麻美は、いたたまれなくなる。
 次の日、麻美は冬樹の前から姿を消そうとする。
 が、冬樹に見つかり、泣きながら、冬樹のことが好きだが、自分には愛される資格がないと、レイプ事件のことを打ち明ける。
 冬樹は、ずっとそばにいてほしい、と麻美を強く抱きしめる。
 麻美は冬樹の会社の社員として働き始める。

<第16回>「届けられた赤いバラ」
 冬樹の店で働き始めた麻美に、直也からバラの花束が届く。麻美は何となくそのことを冬樹には言いそびれる。
 そんな折、竜也が突然、冬樹のアトリエへ来る。コンテストに出品するはずだったドレスを見て、ほめて帰っていく。
 その夜、芹川家では、直也には抜き打ちで、見合いが行われる。相手は銀行副頭取の娘・絵里花。憮然とした直也は勝手に席を外して出ていってしまう。
 冬樹の店は、思わぬ返品が出たりして、経営が苦しかった。
 そこへ、直也から麻美に再びバラの花束が届く。直也からのメッセージカードを見つけた冬樹の顔色が変わる。

<第17回>「愛を奪い合う兄弟」
 麻美は、もう二度とバラの花束を贈らないようにと直也に電話をかける。直也は意に介さず、今晩家で待っている、と麻美を誘う。
 麻美は冬樹から、直也の母は病死し、直也はその原因が冬樹と雪にあると思い込んでいることを知らされる。
 その夜、麻美は芹川家を訪ね、直也に、自分は冬樹と一緒に夢を実現させたいから、邪魔をしないでほしい、と頼む。
 翌日、直也は竜也に、見合いを受け入れ、絵里花と結婚する、と言いだす。但し、条件として、麻美をデザインの勉強のため、パリへ留学させてほしいと。
 竜也は雪に、麻美の留学の話を持ち出す。費用は全額、自分が負担すると。

<第18回>「デザイナーへの夢」
 雪は、突然麻美の留学話をきりだした竜也の真意をはかりかねる。竜也は直也が麻美にひかれていることを打ち明け、今の縁談を成立させたいと語る。
 そんな折、仕事に苦労している冬樹の力になるため、麻美がデザイン学校へ行きたいと言いだす。雪は竜也の名前を伏せ、それとなくパリ留学の話を持ちかける。
 麻美は戸惑うが、冬樹に励まされ、留学する決意をする。
 そんな矢先、留学の話が竜也から持ちかけられたことが暴露される。即刻、留学をとりやめる麻美。
 どんな方法であれ、チャンスは大切にしたほうがいい、と主張する雪。冬樹は猛反対し、母子は激しくいがみ合う。

<第19回>「夢と希望の旅立ち」
 麻美の留学の件で、直也が冬樹を説得にくる。彼女のためなら全財産を注ぎ込んでも惜しくはない、という直也を、冬樹は突き飛ばす。
 麻美の将来を考えた冬樹は、竜也に、麻美をパリへ行かせてほしい、と頭を下げる。費用は必ず返済するからと。
 冬樹は銀行からの融資で留学費用が捻出できたことにして、麻美にパリへ行く決意をさせる。
 直也は着々と絵里花との縁談が進んでいたが、竜也のように好きでもない女性と一緒に暮らせないと言って、自ら縁談をぶち壊す。
 まもなく、麻美は夢と希望を抱いて、三年間のパリ留学へ、一人で旅立っていく・・・・・・。

<第20回>「三年ぶり感動の再会」
 三年間のパリ留学を終えて、麻美が帰国してくる。見違えるほど綺麗になった麻美を見て、冬樹は感動。麻美も自分の赤い髪が好きになった、と自身を持つ。
 麻美は冬樹のアトリエで、新米デザイナーとして働き始める。冬樹はその才能が世間に認められつつあったが、三十歳までにチャンスをつかみたいと、少し焦っていた。
 一方、直也は竜也の期待になかなかこたえられないことに苦しむ。
 麻美は生地屋で偶然、直也と再会。麻美がパリで通っていた学校に、直也も以前通っていたことがわかる。
 ミチから麻美に電話がかかる。「光彦が吐血して倒れ、麻美に一度、帰ってきてほしい」と。


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