第12回 2003年9月2日(火)放送 あらすじ

女たちの新時代~感動の再会・名場面ふたたび

  江戸城開城を目前にして、天璋院・篤子(菅野美穂)に背中を押されるように大奥から戻って来たまる(池脇千鶴)。明治時代になって、幼馴染みの真之介(岡田義徳)と晴れて夫婦になった。今日は、医院を開業するため二人仲良く引越しの最中。どうやら、まるは身重らしい。やがて、荷物の中から大奥時代の見事な着物や記念写真、そしてまるの日記が出てくる。いつしかまるの脳裏には走馬灯のように、篤子との思い出や大奥での出来事が鮮明に甦るのだった…。
 そんな思い出にふけっているまるのもとへ、思いがけない女性が訪ねて来る。地味な和服姿でまるに微笑んでいるのは、流刑にされた初島(木村多江)だった。御赦免で島から戻ってきたという。再会を喜ぶまるに、初島は大奥で一緒だった葛岡(鷲尾真知子)、浦尾(久保田磨希)そして吉野(山口香緒里)が、横浜で牛鍋屋を開くらしいと話した。さらに驚いたことに、初島はあの瀧山(浅野ゆう子)にも偶然会ったという。家定(北村一輝)の墓前で見かけた元大奥総取締の瀧山は、思いもかけない島帰りの初島との再会に、やっと心から通じあうことができた。
 やがて初島とまるは、和宮(安達祐実)や実成院(野際陽子)、そして十四代将軍・家茂(葛山信吾)の思い出に時を忘れるが、いつしか二人は、その後の篤子についてしみじみ話しをするのだった。
 幕府が政府に変わり、江戸が明治に変わったからといって、遠くにそびえたつお城や、空や、川の流れは、なにひとつ変わってない。その時、一陣の風のように、洋装の女性が颯爽(さっそう)と人力車で通り過ぎた。篤子だった。明治と、そして近代の女性の自立を象徴するかのようなりりしさだった。

キャスト

天璋院(篤子)… 菅野美穂
瀧  山   … 浅野ゆう子
ま  る   … 池脇千鶴
和  宮   … 安達祐実
東郷克顕   … 原田龍二
徳川家定   … 北村一輝
今岡真之介  … 岡田義徳
徳川家茂   … 葛山信吾

葛  岡   … 鷲尾真知子
初  島   … 木村多江
吉  野   … 山口香緒里
浦  尾   … 久保田磨希
藤  波   … 小松みゆき
雲  井   … 片桐華子
松  江   … 栗田よう子
堀田良庵   … 山田明郷
喜 兵 衛  … 青野敏行
き  く   … 紅 萬子

お そ の  … 水川あさみ
生島庄五郎  … 山口馬木也
徳川慶喜   … 山崎銀之丞
桐野利秋   … 木下ほうか

実 成 院  … 野際陽子

スタッフ

■プロデュース
  保原賢一郎(フジテレビ)
  手塚 治(東映)
■脚 本
  浅野妙子
■演 出
  林 徹
■音 楽
  石田勝範
  オリジナルサウンドトラック(SME Records)
■製作協力
  東 映
■制 作
  フジテレビ制作センター

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