あらすじ
<第7回> <第8回> <第9回>

<第7回> 「夢の結婚退職!?」
 病室に、パン、パーンと祝クラッカーが響いた。沢田(長塚京三)の復帰を祝い患者たちが、歓迎のため鳴らしたのだった。「二人は、ドクターとナースの理想のカップル」と患者たちに持ち上げられ、翔子(松下由樹)もまんざらでもなさそう。いずみ(観月ありさ)は、祝クラッカーに間に合わなかったが、やはりたのしそう。その様子を陰から大島(伊藤かずえ)が羨ましそうに見ていた。
 いずみほかナースたちは、その夜、若いサラリーマンたちと合コン。サラリーマンたちは、「毛を剃るってどんな感じ?」など、興味津々に話しかけてくる。松坂(高田聖子)らナースたちは、適当に合わせ、流しているが、一人、大島だけは話に加わろうとせず、スクッと立ち上がり「どうしてあなたたちは、ナースの仕事が、命を預かる大変な仕事と言えないの」と怒り、立ち去っていく。その様子を、サラリーマングループの一人小野田(中村俊介)がジッと見ていた。いずみから、合コンの話を聞いた高杉(藤木直人)は面白くない。
 翌日、小野田が入院してきた。いずみと赤木(神田うの)が、小野田の担当になるが、採血でトラブル。大島が駆けつけ、採血した。その大島の表情を見て、小野田は幸せそう。一方採血をすますと、大島は、患者たちが隠れて食べていた菓子類をみつけ取り上げた。「あんたホントにきついな」。大島は患者に嫌味を言われてしまう。その夜、大島は、いずみに自分の担当患者が「大島さんじゃ怖くて、相談できない」とこぼすのを聞き、ショックを受ける。大島にとって、患者たちに厳しくするのは、早く治癒してもらいたい一心からのことだった。だれも自分を理解してくれない。ナースとしての自信を失いかける大島だった。
 大島は、小野田の所へ、旅館の板前が、辞めたいといってきたのに出くわす。初め静かに話をしていた二人だったが、次第に興奮し「お前みたいな若造に使われるのが嫌なんだ」と板前が言いだし、二人はつかみ合いになる。大島に止められ、小野田も落ち着き、二人は病院の中庭で、互いの迷いを打ち明け合い、気持ちを癒すのだった。
 その現場をいずみが隠れ見ていた。「大島先輩もまんざらではないんだ」と思ったいずみは、小野田の手術介助を大島に頼んだ。手術室に入るとき、小野田は「ボクに必要な人。結婚して欲しい」と介助の大島にプロポーズするのだった。そして、翌日、大島はひっつめの髪を下ろし、めがねを外して出勤してくる。プロポーズを受け入れたサインで、沢田など「思ったより美人・・・」とポカン。大島は、結婚しナースを辞めてしまうのだろうか。

<第8回> 「モデルになりたい」
 「なによ!この申し送り」。いずみ(観月ありさ)は、赤木(神田うの)の書いた申し送りについて、翔子(松下由樹)や大島(伊藤かずえ)ら先輩ナースに叱られ、ムッ!。そこへ相変わらず脳天気に赤木が現れた。「また私のことで盛り上がっている。まどか人気者」と一人納得する赤木に、周囲はウンザリ。
 外科病棟に、新しい男性患者が入院することになった。翔子に命じられ外来に行ったいずみと赤木。赤木はその入院患者を見て、目が点になった。高校時代の同級生の竜也(金子賢)だった。
 竜也はロックミュージシャンになると、高校卒業間際に家出し、東京にでてきた。高杉(藤木直人)が「ボクもバンドやっていた。いいよね」と竜也に話しかけると、竜也は「そういうレベルじゃない。日本のロック界に革命を起こすのだから」と言う。赤木も赤木なら、竜也も竜也。高杉は生意気な奴と思うのだった。
 高校時代、赤木は竜也に憧れていたこともあったらしい。竜也から、赤木が高校時代モデルを目指していたことや数々の失敗話を聞き、いずみはニンマリ。普段あきれている先輩ナースたちも興味津々。
 竜也は成功するまで、実家には連絡しないと決意、アルバイトで生活しながら、自分の夢に向かっていた。ナース姿を「お前、夢捨てたのか」と竜也に揶揄され、赤木はムッとする。
 竜也に、メジャーデビューにつながるかもしれない、ライブハウス出演の話が持ち込まれた。と、同時に、肺にオペの必要な腫瘍が見つかる。一緒に努力してきたバンド仲間はガックリ。
 「夢は体を治してから」。沢田(長塚京三)らに説得され、竜也は、オペを受けた。竜也がチャンスを逃したとたん、赤木は読者モデルに選ばれ、「竜也のツキをもらったみたい」と、明るく話す赤木に竜也カッ!。二人は口も聞かなくなる。
 竜也が大分回復したとき、バンド仲間が病院にやってきた。竜也の代わりを見つけ、ライブハウス出演のオーディションを受けると竜也に言いに来たのだが「言えないよな」と、ボツボツ話し合うのを赤木は立ち聞き。赤木は竜也に、「クビになったくせに」と、腹立ち紛れに言ってしまう。
 その夜、竜也は病院を抜け出しライブハウスへ。「どういうことなんだ」と仲間と言い合ううち、竜也はその場に倒れ、呼吸が止まり、意識も失う。心配で跡を追ってきた赤木は、夜勤のいずみに電話、指示を受けながら、竜也の緊急措置にあたるのだった。

<第9回> 「仲直りのキス?」
 同居を始めてしばらくたついずみ(観月ありさ)と高杉(藤木直人)は、この朝も慌ただしく出勤していった。
 いずみと赤木(神田うの)が担当の大部屋病室に来ると、織田(石井正則)が保険の勉強をしていた。メーカーに勤める織田だが、リストラで退院後、保険部門に出向する事になっていた。
 赤木がセットしようとした心電図計が動かず、いずみは「こうしてやるの」と先輩風をふかし、計器をたたいてみた。すると心電図計は動きだした。ヤッタ!の表情のいずみ。しかし、しばらくすると、心電図計がボン!という音と共に壊れてしまった。「私じゃないも〜ん」。赤木はしらっとした表情で、心電図計を壊し、翔子(松下由樹)に叱られるいずみを見ていた。「あんたのせいじゃない」。いずみは、赤木にムッとしていた。
 赤木には大島(伊藤かずえ)ほか先輩ナースたちも頭に来ていた。翔子といずみが食堂で昼食をとっていると、大島たちがやってきて「赤木さんは、三か月経つのに一向に向上しない。指導係が悪いんじゃないか」と翔子に食い下がる。その夜、翔子は大島の言葉が気に入らず、いずみの部屋で酒盛りをし、ウップンを晴らして行った。
 翌日、いずみは二日酔いで出勤できない。それをいいことに大島が、赤木の指導係をかってでる。
 翔子は納得できないが、さっさと大島は、赤木を連れ病室回りに出かけてしまう。「あんた何してんのよ」。翔子はたまらず、いずみに電話をかけ、すぐに来るように告げる。「どうせうまくいかないですよ」と、いずみは高をくくっていたが、赤木は大島の手際よいナースぶりに「先輩より、わかりやす〜い」とまんざらでもなさそう。いずみも翔子も面白くない。
 高杉が外科のナースと同棲しているらしいと浜野(石原良純)から、沢田(長塚京三)が聞かされていると、その高杉が「何かヘンです」と、織田の検査結果を持って医局に来る。オペが必要な疾患が織田にあったのだ。沢田は、早くオペして疾患の除去という治療方針を立てるが、織田は「オペを受けていたらクビになる」と無理矢理退院しようとする。しかし、そんな体力はなく、ロビーで倒れてしまう織田。
 織田は、早く退院して二十件の契約を取らなければクビと宣告されていたのだった。織田の気持ちがわかるいずみは「なんとかオペをせずに治療を」と何度も沢田に頼み込む。あまりのしつこさに、沢田は「方針は変えない」と語気を強める。だが、いずみは、それでも頼み込むのだった。


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