あらすじ
<第19回> <第20回> <第21回>

<第19回> 「行かないでくれ!」
 松平(綾田俊樹)のオペが無事終わり、沢田(長塚京三)ほか、ドクターたちとナースたちがお祝いの会。その席で、水島(岡田浩暉)は、いずみ(観月ありさ)にプロポーズしたと告白する。キョトンとする一堂。
 その頃、オペの助手として失敗してしまった高杉(藤木直人)は、荷物を取りに誰もいないいずみのアパートを訪ねていた。「仕事もいずみのことももうダメ」。高杉はすっかり打ちひしがれていた。
 翌日の若葉会総合病院は、水島のプロポーズのことで持ちきり。先輩ナースたちや赤木(神田うの)から「どうする。どうする」と詰め寄られるいずみをよそに、高杉は「同棲なんてしてません」とキッパリ。その言葉がきっかけになり、いずみは弾みで水島との “結婚宣言 ”をしてしまうのだった。周囲にはやし立てられ、まんざらでもなさそうないずみだが、翔子(松下由樹)だけが「高杉先生とのことはどうするの」と心配するのだった。
 自暴自棄になっている高杉は浜野(石原良純)に誘われるまま飲み歩き、ナースたちとも合流してカラオケ三昧。翌朝病院で倒れているところを沢田や根本(吉行和子)に見つかりばつが悪い。発散しようと思って飲んだ酒だが、二日酔いが残り、その上投薬指示をミスしてしまう。沢田から厳しく注意され、浜野からはオペ室入室禁止を通告されてしまう。
 いずみは水島との結婚宣言をしてしまった手前、自己嫌悪に陥る高杉を、おおっぴらに励ませないが、心配していた。心の底では「結婚をやめて欲しい」と言ってくれるのを待っていたのだった。
 その一方で、いずみは結婚に向けて水島とデートを重ねてもいた。いずみが倒れ、いずみのアパートで看病する水島。水島は、いずみの部屋で、楽しそうに写るいずみと高杉の写真や、仲良く並ぶ二本の歯ブラシを見ても、この時はまだ何も感じていなかった。
 一方、高杉はオペを受けた松平をしっかりケアーしていた。初めは、何でも水島を呼んでいた松平だったが、高杉にも心を開いてきた。
 ある時、いずみと水島が焼肉店で食事をしていると、松平が急変したとの知らせが・・・。二人が病院に駆けつけると、緊急オペが必要だった。だが、沢田はいない。自信がないという高杉を励ましオペに向かう水島は、松平がうわごとで「高杉先生」と呼ぶ声を聞く。そして、いずみが「頑張ってね」と高杉を励ます姿を見て、水島の頭に、仲が良かったといういずみと高杉の姿がよぎるのだった。

<第20回> 「ようこそ学生さん」
 「火事で、重軽傷者が大勢運ばれてくる。早く!」という翔子(松下由樹)の電話でいずみ(観月ありさ)は、たたき起こされた。急いで病院に向かうと、火事はウソ。看護学生の実習があるので、遅刻してはみっともないから、という翔子の考えから、いずみは赤木(神田うの)とともに起こされたのだった。
 「看護学生の実習」と聞いて沢田(長塚京三)はそわそわし始め、「可愛い子が来るんだよね」と浜野(石原良純)や高杉(藤木直人)に、期待感をあおる。ぞろぞろと病院にやってきた看護実習生たち。鵜の目鷹の目でみる沢田ら。その中から、外科病棟で2週間の実習を受けることになったのは早坂由香里(上原多香子)だった。「可愛い〜」と沢田らはやにさがるが、いずみは「あなたが看護学校でドジで有名な朝倉さんですか」と言われムッ!とする。
 礼儀正しくて、勉強熱心、先輩たちにも気配りし、由香里は翔子や大島(伊藤かずえ)ら先輩ナースたちに気に入られ、患者たちの人気も沸騰。
 由香里は、職人気質の履き物職人の細川(梅野泰靖)の担当になる。オペは無事終わり、その後、由香里がやさしく話しかけると、細川は「本心からそう思っていないだろ」などズバリ。由香里はドキッ! 就職が決まらずなりゆきで由香里は、看護婦になろうとしていたのだった。
 由香里は皆に好かれていることを鼻にかけ始め、浜野や高杉を誘ってボーリングにでかけルンルン。早速、その話は病院中に伝わり「ちょっとやりすぎ」など、先輩ナースたちの顰蹙を買うことに。
 細川は食事や水が思うようにのどを通らない嚥下障害を起こしていた。細川の食事訓練中、由香里は細川に水を吐きかけられてしまい、「キタナイ」と、思わず洗 面所に駆け出す。そのすきに細川はベッドから落ち大けが。「学生に対する指導がなってない」と沢田はカンカン。翔子も、根本婦長(吉行和子)も、由香里を厳しく叱った。すると由香里は「責任を取って辞めます」とアッサリ病院を出ていってしまった。 「先輩の言うとおりの子でしたね」という赤木の言葉に、いずみは化けの皮がはがれたと思うのだったが、次第に由香里のことが気になり出す・・・。

<第21回> 「先輩がフリン?」
 出がけにチュ!いずみ(観月ありさ)と高杉(藤木直人)が、ルンルンで若葉会総合病院に出勤して来ると、翔子(松下由樹)の様子がおかしかった。「久しぶりに仲良くしようと思ったら、沢田先生はさっさと寝てしまうし・・・。私の気持ちを分かってくれない」と翔子はプンプン。一方、沢田(長塚京三)も「夫の誕生日を忘れるなんて」と翔子に対し腹を立てていた。
 プンプンする翔子を、赤木(神田うの)が「欲求不満」と冷静に分析、先輩ナースたちも「そろそろ倦怠期」などひそひそ話しながら引継が行われていると、翔子に電話がかかった。「麻生先生!?」。電話をとった翔子の声がパッと明るく代わり、一同「?」とびっくり。
 電話の主、医師の麻生(羽場裕一)が入院してきた。病室へ案内する車椅子を押しながら、いずみは麻生が研修医のころ、新人ナースの翔子にプロポーズし、「仕事を続けたいから」と断られたが、今でも愛しているなど、しっかり聞いてしまう。
 「翔子ちゃん」と、麻生に呼ばれ翔子は、イキイキしてきたよう。一応、麻生のことは聞いてはいたが、心穏やかでない沢田。「優しかったんだ」という話や丁寧に化粧をしている様子、麻生に翔子が、ペンダントをプレゼントされる現場を見て、ますます沢田は翔子を取られるようで不安になる。「まりあと僕を捨てて行くんだな」と沢田は言い出す始末で、過労もあって倒れてしまう。そんな沢田の気持ちをよそに、麻生は激しく翔子にアタック。「結婚して欲しい」「君に会いたくてこの病院に来た」など、猛烈さを加える。
 麻生は小腸癌に冒されていた。医師であることから、手遅れかも知れないとも感じていた。「最後の望みだ。結婚してくれ。オペしても治らないんだ」。翔子に異常に興奮しながら迫る麻生。そんな麻生に沢田は「オペをすれば治る」と毅然と言うのだった。
 麻生が吐血、緊急オペが始まった。開腹すると癌がさまざまな部位に転移していた。それでも懸命に治そうと努力する沢田。一応オペは無事終わるが、だれの目でみても、麻生の余命は幾ばくもなかった。麻生にナースとしてどう接したらいいのか、悩む翔子に根本(吉行和子)がアドバス。翔子は懸命に麻生の看護を始めるのだった。


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