あらすじ
<第10回> <第11回> <第12回>

<第10回> 「クビになっちゃう」
 赤木(神田うの)が「聞いちゃった」と思わせぶりにナースステーションにやってきた。どうせ下らないことと始め相手をしないいずみ(観月ありさ )らナースたちだが、どうも病院でリストラが始まっているらしいというので、大島(伊藤かずえ)ら先輩ナースたちは真剣になってしまう。
 両親と同居したり、子どものことなど、それぞれナースたちは事情を抱えていた。辞めさせられるのは、日ごろの行状からいずみか赤木と考えつつも、先輩ナースたちは婦長の根本(吉行和子)に、「国のものですが」と名物を贈ったり、今後の看護などをテーマに意見書をまとめたり、スリより始める。脳天気なのは、いずみと赤木。いずみは翔子に「あんたが一番危ない」と注意され、どうやら本気でリストラについて考え始める。
 リストラ断行の推進役は院長の大久保(神山繁)だった。ナースがミスを犯し、ちょうどナースステーションでもめているとき、大久保が通りかかった。もめ事を聞きつけた大久保は「どいつもこいつも、ろくなナースじゃない。こうなったら全員入れ替えだ」と怒鳴って去っていく。
 ナースたちを辞めさせることはできない。どうせなら、「私が・・・」。根本が、大久保の命令に従い、自ら辞めようと決意していた。
 医局で沢田(長塚京三)が「院長に誘われて・・・」とルンルンで浜野(石原良純)が話すのを嫌々聞いていると、「緊急入院です」の知らせ。病室に行くと、患者は院長の大久保だった。大久保はどうやら愛人宅で倒れたらしい。バツの悪そうな大久保だが、威張りちらし、他の患者やナースたちのひんしゅくを買う。「個室にいれろ」というが、そんな大久保に根本も「お金の取れる人のために開けておきます」とぴしゃり。
 リストラ院長が入院してきたことで、いずみらナースたちは、職権を利用したいじめ、嫌がらせを大久保に始める。暴れたを理由に、大久保は体を縛られ抑制される始末。
 出勤した翔子はびっくり。「こんなことをして、婦長は喜ぶと思っているの。婦長は一番に患者さんのことを考える人」と怒鳴るのだった。
 その大久保が食道動脈瘤を破裂させ、沢田のオペを受ける。リストラされるかもしれない、それでも立派なナースを最後まで勤めたいと考えたいずみは、翔子の言葉を思い出し、大久保の看護をかってでるのだった。

<第11回> 「あ〜バレちゃった」
 「研修医なんてつまらない」。内科の研修医からのデートの申し出を断ったという赤木(神田うの)の話をきっかけに、ナースステーションは、しばらく研修医とナースの恋愛について話題沸騰。先輩ナースたちが「金もなければ、 ひまもない。どうせナースは踏み台よ」なんて話すのを聞き、高杉(藤木直人)と同棲を続けるいずみ(観月ありさ)は、ついムキになり「そんなこと」と反発してしまう。いずみと高杉の同棲が発覚し、騒ぎにならないかと、そばで聞いている翔子(松下由樹)はハラハラだ。
 そのころ高杉は「アメリカ研修募集」の張り紙を見て、「よしいくぞ!」と決意を固めていた。医局で浜野(石原良純)に相談すると「オペで執刀もしたことないくせに、ムリムリ」とあっさり言われてしまい、沢田(長塚京三)も「そう焦らないで」と、高杉はなだめられて、がっかり。
 しょんぼりする高杉は、婦長の根本(吉行和子)に呼び止められ、「研修の選考基準は情熱。先生方にタメされているの」と励まされる。ガ然やる気を取り戻した高杉は張り切って仕事をはじめ、その態度は「何かあったみたい」とナースたちがささやき合うほど。沢田も「これなら」と思い始めたとき、高杉はカテーテルの挿入に失敗してしまう。
 「もう少しだったのに」。ガックリ落ち込む高杉をいずみは「私なんか、高杉の百倍、千倍も失敗してる」といずみなりに励ます。「医大の同期がみんな活躍していて、焦っていたのかも知れない」。いずみの励ましに高杉も次第に元気がでてくる。
 浜野が病院で突然腹痛を訴えだした。検査すると急性盲腸炎だった。沢田は、高杉に執刀を命じた。いずみに「高杉は、包丁さばきがうまいから、オペもうまいはず」と、ヘンな推薦を受けていたせいでもあるが、沢田は執刀のよい機会と判断したからだった。
 「身をもって研修医に執刀させる。偉い」と沢田に褒められる浜野だが、高杉の緊張した表情を見て、浜野は「止めてくれ!」と叫ぶ。いよいよ高杉の初のオペ執刀が始まった。
 オペは無事終了。「これでアメリカ研修にいけるかも」という翔子の言葉を聞きかじったいずみが突然キレれる。高杉から何も聞いていなかったからだった。「あんた何も?」と翔子もア然。どうなるいずみと高杉!

<第12回> 「もう別れました!」
 アメリカ研修を巡る口論からいずみ(観月ありさ)と高杉(藤木直人)が、同棲していることがみんなに知れ渡ってしまった。「まさかね」と先輩ナースたちがひそひそ話せば、入院患者たちは、いずみと高 杉が病室に入ってくるなり「ヒュー」「ヒュー、おふたりさん」「あつあつ」などさんざん冷やかす始末。「だからいわないこつちゃない」。翔子は、仕事がしずらくなった様子のいずみを気遣うのだった。
 盲腸の手術を受けた浜野(石原良純)は退院してきて「研修に行きたかったら、女のことは考えるな、勉強だ」と高杉に檄を飛ばす。
 いずみと、赤木(神田うの)が婦長の根本(吉行和子)に呼ばれ、恒例の病棟旅行の幹事を命じられる。「都内のホテルで〜」とバブリー旅行を主張する相変わらずの赤木に、いずみはうんざり。いずみは、一応大島(伊藤かずえ)ほか、先輩ナースたちの「温泉がいい」「船盛り付きよ」「飲み放題で」と意見を聞いて回る。
 病院で出会ってもいずみと高杉はぎくしゃく。口論以来、高杉は勉強を理由に医局で、いずみはいったんは、高杉の荷物を外に放り出したものの、また拾ってきて戻し、「高杉〜ムムム」など、寝言を言いつつ、アパートで寂しく暮らしていた。
 いずみが、アパートで翌日の病棟旅行の支度をしていると高杉が現れた。荷物を取りに来たという高杉。いずみは、旅行は一緒にいけると思っていた。しかし「勉強があるから」という高杉。二人は「また一緒に暮らそっ!」「ごめん」の一言が言えず、そのまま別れるのだった。
 病棟旅行当日、翔子が病棟スタッフが遅れ、病院に残ることになった。温泉に向かうバスの中は、のんびりムード。先輩ナースたちは、トランプなどで遊びだし、沢田(長塚京三)は娘のまりあ(前田歩未夏)をあやし、しかし一人、いずみは、高杉が来なかったせいか、荒れていた。
 そのころ、病院では、翔子が高杉に「二人で、気持ちを話し合ったの?朝倉を泣かせたら承知しないから」ときっぱり。高杉は、いずみと長年つきあい、親でもあるという翔子に反論できない。
 しばらくすると、大部屋からナースコール。毛利(石塚義之)が苦しみだしたという。高杉は初めてみる症状でどうにも処置できない。ますます苦しみ出す毛利。
 どうしたら・・・。翔子は、いずみの看護記録からヒントをつかむ。そして・・・。


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