<第4回> <第5回> <第6回><第4回> 「ナースに何が判る」
翔子(松下由樹)と沢田(長塚京三)が、子育てをきっかけに辞めようとしていることで、ナースたちは大騒ぎ。朝の申し送りでも、その話でもちきり。大島(伊藤かずえ)が「説明して欲しい」と翔子に迫るので、いずみ(観月ありさ)は、つい「辞表を出したのは沢田先生の方」と言ってしまう。それが事実だとしても、常識的に子育てで辞めるのは、女性の方!とピンときた大島は、主任になれるチャンスかもと、機嫌がよくなる。
沢田の辞表を受け取った病院側は、待遇のせいか、地位のせいかとあれこれ詮索。翔子を呼び「病院のためだ。女房として、辞めないよう説得しろ」と院長の大久保(神山繁)は半ば脅す。側で聞いていた根本婦長(吉行和子)は、院長は何も分かっていないと、思うのだった。
その夜、いずみ(観月ありさ)と翔子、それに高杉(藤木直人)は居酒屋に寄った。話題は、だれが辞めて子育てするか。「そりゃ、女が・・・」と、自信なげに言う高杉に、「古い奴」といずみと翔子。アルコールが入れば、入るほど女性たちの鼻息は荒くなり、立場のない高杉だった。そのうえ、泥酔したいずみをアパートに送らされた高杉は、うんざり。
二日酔いで、またまた遅刻して出勤するいずみの前で、赤木(神田うの)がスポーツカーから放り出された。「何よー」と走り去る車に向かって悪態をつく赤木。どうやらふられたらしい。強がりを言う赤木だが、本当はショックだったらしく、赤木は仕事が手に着かない。変わっていずみが、翔子からあれこれ仕事を命じられ、「まったく」とプンプン。
夜間外来の応援に行ったいずみ。当直は、高杉。患者は、沢田とも親しい平尾(二瓶鮫一)で、踏み台から落ちたという。腹部にも、痣があり、いずみは「レントゲンを撮った方が」と高杉に勧めるが、高杉は「足のけがの縫合だけで良い。診断は医師がする」と突っぱねる。
翌日、その平尾が腹が痛いと病院にやってくる。沢田が診察、レントゲンを撮ると、腹部に危険な腫瘍があった・・・<第5回> 「一緒に暮らそう!」
若葉会総合病院のナースセンター。婦長の根本(吉行和子)が、ナースたちを集め、沢田(長塚京三)が辞めたことで、動揺しないようにと訓辞。その後、外科部長代理になった浜野(石原良純)が挨拶。「人手が足りない。指示通り動け!」など、妙に元気になり、威張る。そんな浜野に、さっそく高杉(藤木直人)が怒鳴られる。
そのころ、沢田はまりあ(前田歩未夏)を連れ公園デビュー。「仕事辞めたんです」と話す沢田に公園にいた主婦らは、気の毒そうに「リストラ」とささやきあう。
病院では、患者の間にも沢田が辞めたことが話題になり始める。それをいいことに大島(伊藤かずえ)らナースたちは「看板医師が育児のため辞める?辞めるなら・・・」とあからさまに翔子を皮肉る。たしかに育児もある。しかし、患者が救えず医師という職にに失望して辞めた夫・沢田のことを考えると、翔子は、だまって耐えるしかなかった。
高杉の判断ミスがきっかけで、患者が死んだことを赤木(神田うの)が漏らしてしまい、患者たちは大きく動揺。手術を受けないと言い出し者あり、勝手に退院しようとする者も現れる。患者たちの軽蔑したまなざしをうけ、高杉は一層落ち込む。翔子へも「なんで先生が辞めるんだ」という冷たい視線、声が一層強くなったよう。
いずみ(観月ありさ)は、励ましのつもりで高杉を自宅に呼んだ。二人で仲良くと、いずみはハッピーな気分。しかし、そこへ翔子が「頭に来た。飲むぞ!」と突然現れた。慌てて、いずみは高杉を納戸に隠した。いずみは、高杉といるところを見られるのが、まだ恥ずかしかったのだった。
いずみの家で思いっきり愚痴り、気分転換した翔子は、手術への同意を求めようと、患者の斉藤(蛍雪次朗)を説得にかかるが、やはりうまくいかない。聞こえよがしに「説得するならご主人の沢田先生の方にしたら」という大島の一言にカチンとくる。
沢田がまりあを遊ばせる公園では、近所で評判の良くない少年二人がスケボーをしていた。沢田を見た少年たちは「働けよ。オヤジ」と毒づく。少年たちの近くに工事現場。何かの弾みで、コンクリート資材が崩れ、少年の一人が大けが。近くにいた沢田は、主婦らに救急車を呼ぶよう手配しつつ、応急処置をはじめるが、また建材が崩れ、沢田は腕が動かせなくなる。そこへ沢田に呼ばれ駆けつけたいずみと高杉。高杉にとっては初めての血管縫合をしなければならない。「できない」と弱音を吐く高杉を、いずみ、沢田が二人で励まし、少年を救おうとするのだった。<第6回> 「先輩ミスしたの?」
育児と家事に専念する沢田(長塚京三)に半ば当たりながら、翔子(松下由 樹)は忙しく出勤していった。出産後、主任として職場復帰、医師である夫が仕事を辞め、育児をしているのだからと、翔子は、気を張りつめ仕事に取り組んでいた。しかし、張り切るあまり、自覚してはいなかったが、疲労がかなりたまっていた。
高杉(藤木直人)と同居しはじめたいずみ(観月ありさ)は、「何やってんの!遅刻よ」という翔子からの電話で起こされた。高杉が最初に電話にでてしまい、翔子に高杉との同居がばれてしまう。
急いで出勤していったいずみほか、翔子のナースたちへの訓辞は「ミスのないこと」だった。
この日、山形(奥村公延)という患者が入院してきた。山形には茂(宇梶剛士)という息子が付き添っており、茂は「方角が悪い。病室を変えろ」と騒ぐ。担当のいずみと赤木(神田うの)は、どうにも手に負えず、翔子が機転を利かし、どうにか収めるが、茂は「なにかあったら絶対許さないぞ!」と翔子に宣言するのだった。
イライラし、ナースたちにも厳しく当たる翔子。他の仕事に気をとられた翔子は、山形の点滴に入れる薬を間違えてしまう。しばらくすると山形が苦しみ出した。
浜野(石原良純)らの処置で、山形は危険な状態をのがれるが、「点滴直後の急変ですよね」「あの薬では考えられない」という高杉と浜野の会話から、翔子はハッとする。薬を再確認すると、翔子は、間違えていたことに気づく。「どうしよう」「どうして」。戸惑う翔子の変化に、大島(伊藤かずえ)やいずみは不審に思うのだった。
眠れずに夜を明かした翔子は、翌日根本(吉行和子)に呼ばれた。意を決し翔子は「すいません・・・」と、山形の急変が、自分のミスだったことを根本に告げた。それにしても、なぜ婦長がと思う翔子の頭に、いずみの顔が浮かんだ。いずみと廊下で行き会った翔子は「あんた婦長にヘンなこと話したでしょう」と詰問。そんな身勝手な態度に、いずみは「先輩はいつから、患者さんのことより、自分のことを大切に考えるようになったんですか」と食い下がる。ピシャ!。翔子の平手打ちが、いずみのほほを打った。
このやりとりを茂が聞いていた。「オヤジが危なくなったのは、あの看護婦のせいだ」。怒り心頭に達した茂は、翔子を訴えると騒ぎだし、病院も、気持ちを鎮めてもらうため、翔子を謹慎処分にする。
高杉が、赤木とデートして朝帰りしたことで、いずみはプンプン。夜勤で、山形を見回ると、なにか寝付けない様子。誘眠剤を渡すが、山形は飲もうとしない。謹慎処分で、病院にでてきていない翔子のことも気になり、いずみは深夜翔子に電話してみた。そして、寝付けないでいる山形のことを相談すると、「枕が合わないのかもしれない」と翔子はアドバイス。いずみは、翔子のアドバイスに従い、枕を調整してみるのだった。