あらすじ
<第51回> <第52回> <第53回> <第54回> <第55回> <第56回> <第57回> <第58回> <第59回><第60回><第61回><第62回>

<第51回>「“女優廃業”の噂」
 友子は杏子を訪ね、孝枝の事務所を辞めたことを告げる。心機一転、仕事を始める気になった杏子は、マネージャーとしての友子に協力を求める。
 孝枝が、杏子はもう女優を辞めたという噂を言いふらす。  さらに、驚いたことに、かすみのマネージャーだった沢木が、千乃のマネージャーにおさまっていた。
 そんなとき、プロデューサーの向井から、グルメ番組のレポーターの仕事が杏子に持ち込まれる。一回目の取材予定は、杏子の滞在している寺の近くにあるフレンチレストランのシェフ今田だった。
 取材拒否を貫く今田の店に、杏子は向井らと客として行く。

<第52回> 「軽井沢での出会い」
 今田の店で食事をした翌朝、杏子は散歩中に偶然、今田と顔を合わせる。今田に誘われ、杏子は彼手づくりのパンをご馳走になるが友子は困惑する。
 実は、グルメ番組の探訪相手が今田だとは、杏子にはまだ話していないのだ。
 その日の午後、杏子は東京へ帰る。  向井は今田に出演交渉をする。杏子が承知なら、今回だけ取材に協力するという今田。杏子も、今田の好意に報いるような番組を作りたいと張り切る。
 勇の結婚が暗礁に乗りあげる。原因が自分にあると悩んだ友子は、勇と喧嘩したあげく、家を飛び出す。
 友子の居所をつきとめた杏子は、自分と一緒に暮らそうと申し出る。

<第53回>「最後の恋の始まり」
 杏子と絶交した孝枝が、友子を通じて杏子に仕事の話を持ってくる。竜介が主役の単発ドラマの共演者だった。  杏子は承諾するが、竜介は断る。事務所を辞めるつもりの竜介に対して、孝枝の引き止め工作だと見抜いたのだ。
 孝枝はかすみの仕事を取るのにも苦労していた。プロデューサーの神田から、宗方の話題作「めまい」の原作権が欲しいと言われた孝枝は、かすみに口説いてもらうよう仕向ける。
 今田の店でテレビの撮影が行われ、杏子は取材拒否の今田の気持ちをくんだレポートをする。二人は仕事に対する取り組み方に、お互い共通するものを感じ、親しくなる。

<第54回>「胸に刺さる言葉」
 今田が杏子に会いにくる。今田の仕事に対する考え方に感動した杏子は、今田から何かを学ぼうと、今田の店を手伝いたいと申し出る。
 友子は驚くが、杏子が真剣なのを知り、見守ることに。
 まもなく、杏子は今田の店でウェイトレスとして働き始める。料理に没頭する今田の動きの美しさに魅入ってしまう杏子。充実した気持ちで、その日の仕事を終える。
 竜介は脚本を書き始めるが、他の劇団員たちが生活のためよその脚本家の芝居に出たいと言いだす。
 竜介が反対すると、劇団員たちは劇団を辞めるといって去っていく。
 追いつめられた竜介は、杏子に助けを求める。

<第55回>「一輪の愛の薔薇」
 劇団の運営に行き詰まった竜介は、杏子に助けを求めるが、厳しく叱られ、発憤する。
 宗方の「めまい」の原作権を狙う孝枝に、強力なライバルが現れる。千乃だった。宗方に接近する千乃に負けまいと、孝枝はかすみを宗方の取材旅行に同伴させる。
 杏子は楽しそうに、今田の店で働いていた。芝居作りと料理作りには共通した所があり、杏子は今田の言葉に触発されることが多かった。
 そんなある夜、店の開店五周年記念のお祝いに、杏子は客として招待される。
 おいしい食事に会話もはずみ、そのうえダンスまでして、杏子は今田と幸せなひとときを過ごす。

<第56回>「あなたの為の存在」
 ある夜、今田の店に、宗方とかすみが客として来る。かすみの皮肉まじりの問いかけにも、屈託なく答える杏子。宗方はそんな杏子を驚きの目で見る。
 杏子にナレーションの仕事が入る。今田に会えなくなると思うと、せつない杏子。今田も同じ気持ちだった。
 東京に戻った杏子に、宗方から思いがけない申し出がある。かすみと千乃が争っている「めまい」の役を杏子に演じてほしいという。軽井沢で再会した杏子が、見違えるほど成長していたので、感心したと。杏子は喜んで承諾する。
 再び、軽井沢に戻った杏子は、今田のそばでやすらぎ、互いの気持ちを確認し合う。

<第57回>「暖かな胸の中で・・・」
 杏子と今田は結ばれる。
 翌日、杏子は仕事のために東京へ向かう。杏子のかわりに、友子が今田の店を手伝うことに。
 かすみが宗方と電撃結婚。かすみの妊娠がきめてだった。  友子は今田の店できびきびと働いていた。
 そんなとき、今田が風邪で倒れる。杏子の狼狽ぶりに、友子は杏子が今田を愛しているのを感じる。
 今田の体調が回復。杏子が撮休で軽井沢に戻ってくる。
 ある夜、友子の接待中に客のワイングラスが倒れ、客の洋服にしみがつく。不可抗力だったが、客は烈火の如く怒り、帰ってしまう。
 友子はせつなくなり、今田の胸で泣く。

<第58回>「思いがけない客」
 友子は今田にひかれ始めている自分に気づき、狼狽する。
 そんなとき、杏子が撮影休みで軽井沢へやってくる。  かわって、友子は東京へ戻るが、何をしてても今田のことが頭に浮かび、せつなくなる。
 竜介が戯曲を書き上げ、杏子に読んでもらおうと、マンションに訪ねてくる。
 友子が杏子は軽井沢へ行っていることを告げると、竜介は杏子に恋人ができたことを察する。
 戯曲の主役を杏子にやってもらいたい竜介は、直接杏子の反応が見たくて、その足で、軽井沢へ車を飛ばす。  夕方、竜介は今田の店に到着。杏子は思いがけない客に驚く。

<第59回>「結婚するって本気?」
 杏子は、竜介が東京からわざわざ持ってきてくれた戯曲を読む。
 そして、その素晴らしさに感動し、竜介と抱き合って喜ぶ。杏子はその主役を演じてみたいと思うが、今田のことを考えると、すぐには承諾の返事はできない。
 竜介はその日のうちに東京に戻る。  翌日、今田の店のスタッフ・良夫が急用で、店にしばらく出られなくなる。杏子は東京へ帰らなければならないので、急きょ友子に応援の頼む。
 翌朝、友子が軽井沢へ駆けつけ、入れ違いに杏子は帰京する。
 友子は今田のアシスタントとして、料理の準備から接客までてきぱきとこなしていく。

<第60回>「友を裏切った夜」
 孝枝が事務所の閉鎖を決意。杏子に挨拶にくる。杏子も結婚することを打ち明ける。
 杏子が引退するかもしれないと聞いた竜介は、自分の舞台にだけは出演してほしいと訴える。杏子は女優への未練を認めつつも、彼の傍にいたいと。
 ある夜、杏子が突然、プロデューサーの神田とヘヤーメイクの吉野を連れて、今田の店にやってくる。女優としての華やかな杏子の一面を見てしまった今田は自分とは住む世界が違うのではと戸惑う。
 杏子たちが帰った後、今田はその戸惑いを友子に語る。
 友子は押えていた今田への思いを打ち明け、今田と深い関係になる。

<第61回>「私は死ぬまで女優」
 友子は今田に愛を告白。今田もパートナーとして友子を選び、二人は結ばれる。
 そんなとき、孝枝が今田に会いにくる。親代わりとして、杏子のことを頼みにきたのだが、今田は友子と結婚することを告げる。
 孝枝は友子をなじる。友子は、この幸せだけは誰にも譲れないと、きっぱり。
 それからまもなく、何も知らない杏子が、今田のもとに帰ってくる。今田は友子との結婚を打ち明け、杏子に謝罪する。
 杏子は黙って、今田のもとを去り、当てもなく林の中をさまよい歩く。
 そんな杏子に、大先輩の女優・秋子が声をかけ、自分の別荘に招き入れる。「私は死ぬまで女優だ」と語りかける秋子。

<第62回>「舞台の上で輝いて」
 友子から結婚の知らせを聞き、勇が軽井沢へやってくる。いきいきした妹の姿を見て、勇は安心して帰っていく。
 杏子はしばらく行方がわからなかったが、友子がたまたま上京したとき、連絡が入る。杏子は旅行に出ていたといい、旅先で過去のことをいろいろ思い出しているうちに、友子への憎しみが消えたと。友子も杏子のことばかり考えていたといい、二人は和解する。
 竜介の劇団の公演が決まり、オーディションが行われる。そこへ、杏子が応募者として現れる。
 杏子は故郷へ帰るという孝枝に、再びマネージャーになってもらう。
 まもなく、杏子主役の舞台の幕が開く・・・・。


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