あらすじ
<第1回> <第2回> <第3回> <第4回> <第5回> <第6回> <第7回> <第8回> <第9回> <第10回>

<第1回>
 女優の杏子は、目下ドラマの共演相手・君塚と“熱愛中”。マスコミにスキャンダラスにとりあげられても、「相手役に恋をしないといい芝居ができない」と平然としていた。
 そのドラマの収録が終了。杏子は君塚に、「ドラマが終われば恋も終わり」と、あっさり別れを告げる。
 その夜、杏子はふらりと入ったバーで、若い女性を連れた父・裕次郎と会う。裕次郎は悪びれもせずに、次から次へと愛人をつくっていた。
 杏子は横浜の実家を出て一人暮らしをしていた。
 そこへ、母・朝子のつかいで、友子という女性が訪ねてくる。友子は、リュウマチを患っている朝子のホームヘルパーだった。

<第2回> 
 友子に好感を持った杏子は、友子をドラマの撮影現場に招待する。
 そこで、細やかな心配りのできる友子のことがますます気にいった杏子は、友子に自分の付き人になってほしいときりだす。
 両親を早くに亡くした友子は、親代わりの兄・勇に相談。警察官の勇は、介護福祉士になるという友子の夢を優先すべきだと反対する。
 友子は杏子の付き人の話を断る。
 が、杏子の寂しそうな顔に、思わず引き受けてしまう。
 友子は有能な付き人だった。そんなある日、杏子が狙っていたテレビドラマの主演が、ライバルのかすみに決まりそうになる。

<第3回>
 杏子は、ドラマ化が決定した「愛の流氷」の原作者宗方に接近。杏子らしい体当たりのやり方で、主役の座を獲得する。ヒロイン役を強引に杏子に奪われたかすみは、悔しがる。
 それからまもなく、杏子と宗方の不倫写真が写真週刊誌に掲載される。杏子はレポーターたちに囲まれても、動じることなく宗方との関係を肯定する。
 友子は杏子の行動に、度肝を抜かれることが多かったが、兄の反対を押しきって、マネージャーの仕事を続ける。
 杏子の相手役のオーディションが行われる。
 審査員たちが決定した青年を、杏子は拒否。劇団に所属している竜介を、強力に推薦する。

<第4回>
 プロデューサー・井上らの反対を押しきって、杏子は相手役に竜介を選ぶ。
 まもなく、ドラマの立ち稽古が始まる。新人の竜介は思うように演技ができず杏子やディレクターから容赦のない叱責がとぶ。
 そんな竜介を、心配そうに見つめる友子。
 ドラマ「愛の流氷」がスタート。
 が、視聴率はあがらず、杏子への辛辣な批評も耳に入る。
 杏子の所属する事務所の社長・孝枝は、三十六歳という杏子の年齢を気にかけ、今は新人・千乃の売り込みに力を入れる。
 そんなある朝、友子が杏子のマンションへ迎えにいくと、杏子は睡眠薬を飲んで倒れていた。

<第5回>
 杏子が睡眠薬の飲みすぎで、病院へ運ばれる。お酒と一緒に飲んでいるうちに量がわからなくなったという。  病院にレポーターがつめかけ、自殺未遂かと騒がれる。皮肉なことに、その翌日から、ドラマの視聴率が急に上がり始める。
 まもなく、杏子が退院。ドラマに復帰する。竜介の演技は日毎に上達し、プロデューサーらからもほめられる。
 杏子も満足し、竜介を部屋に招待する。
 が、宗方からも誘われ、杏子は宗方に会いにいってしまう。
 翌日、宗方とのデートから帰ってきた杏子を、竜介が待ちぶせ。いきなり抱きしめる。

<第6回>
 竜介が杏子に愛を告白。その熱情に押しきられ、杏子は竜介と一夜を過ごす。
 その二人を目撃した友子は傷つく。友子は密かに竜介に思いを寄せていたのだ。「愛の流氷」の収録が全て終了。竜介は杏子への思いを募らせるが、杏子は最早竜介に何の関心も示さなかった。
 孝枝が杏子に新しいドラマの仕事を持ってくる。また不倫ものなので、嫌がる杏子。
 が、なんとか説得して、引き受けさせる。
 そのドラマが急にホームドラマに変更。主役はかすみ、準主役に千乃が決まる。
 孝枝の事務所に、竜介が入る。孝枝は千乃の相手役に竜介を売りこむ。杏子には内緒だった。

<第7回>
 杏子がテレビで偶然、新しいドラマの紹介番組を見て、インタビューに答えているかすみ、千乃、竜介の姿に逆上する。
 その日は杏子の母・朝子の誕生日。杏子は友子を連れて、プレゼントを届けにいく。
 すると、父の裕次郎もいて、杏子は女優志願の女性を紹介される。どうやら今の裕次郎の恋人らしい。
 翌日、杏子は自分を無視するような仕打ちをした孝枝と激しく言い争う。
 そこへ、友子の止めるのもふりきって、竜介が割り込んでくる。
 竜介の態度に腹を立てた孝枝は、竜介を事務所から追い出す。打ちひしがれる竜介を見て、友子も辛くなってくる。

<第8回>「トーク番組の裏側」
 孝枝の事務所を追い出された竜介に同情した友子はもう一度、竜介を事務所に戻してもらうよう孝枝に頼む。その真剣さに動かされた孝枝は、竜介と正式に契約を結ぶ。
 但し、条件の一つとして女性との交際は孝枝の許可がでるまで禁止するよう約束させる。
 テレビのワイドショーで杏子はかすみと共演することになる。かすみがどんな衣裳を着るのか気になる杏子は、友子に調べさせる。
 また、本番中に二人は、自分のほうをより美しく見せるために、照明の取り合いをする。
 事務所に戻れたことで、友子は竜介と祝杯をあげる。杏子のことばかり話す竜介に、友子は悪酔いする。

<第9回>「嫉妬による降板!」
 杏子が主役を演じた「愛の流氷」の映画化が決定。杏子がそのヒロインに決まっていた。
 が、かすみが宗方と関係を持ち、ヒロイン役を奪おうとする。
 プライドを保つため、杏子は自分からその役をおりる。 竜介が所属する劇団の主宰者・牛場が、杏子に興味を持ち、今度手がける映画のヒロイン候補にあげる。
 演劇界の鬼才と呼ばれている牛場に、杏子も関心を示し、会いたいという。
 まもなく、孝枝のはからいで、杏子と牛場の顔合わせの席が設けられる。 が、牛場はこちらから出向く筋合いはないといって杏子らに待ちぼうけをくわせる。

<第10回>「型破りな稽古」
 牛場に待ちぼうけをくわされ、杏子は腹を立てるがこの場は牛場の顔を立てて自ら劇団の事務所へ赴く。
 杏子の持つエネルギーに注目したという牛場。気をよくした杏子は、その場で仕事を引き受ける。
 まもなく、撮影に入る前の稽古が行われる。ラジオ体操から始まり、ジョギング、大声をはりあげての本読みと、杏子にとってはまごつくことばかり。
 友子は杏子がいつキレるかはらはらするが、杏子は我慢強く、牛場の指導についていく。
 その夜、杏子はスナックで偶然、宗方と顔を合わせる。宗方はかすみに誘惑されたことを謝り、いつものホテルの部屋で待っていると、杏子を誘う。


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