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<第51回> 「パパの野球ボール」
 光太郎の誕生日を皆で祝っているところへ、信平がこっそり訪ねてくる。信平の姿を見つけたかな子は、その寂しそうな横顔に胸をつかれるが、帰るように忠告。信平は一人で帰っていく。
 帰宅した信平を、ユキと大輔は温かく迎え、誕生パーティを始める。ユキはかな子から届いたプレゼントを信平に渡す。信平は「ボク、大丈夫だから。心配しないでね」とかな子に電話をかける。
 それから間もなく、ユキがかな子に会いにくる。誕生日の夜以来、信平は何か吹っ切れたようで、大輔との仲も深まったと喜ぶ。
 ある夕方、信三が店内で倒れる。その姿を、光太郎が発見して・・・・・。

<第52回> 「おじいちゃんの入院」
 信三が脳梗塞で倒れ、病院へ運ばれる。危険な状態で、ここ2、3日が山場だという。
 かな子らが心配して付き添っていると、信三は一時的に目を覚まし、信平には知らせるなとつぶやいてから、再び眠りに陥る。
 両親が信平に連絡しないので、ちづるが独断で大輔に電話をかける。考え込む大輔。ユキは、せっかく信平が落ちついてきたのに、見舞いにいったら、また元に戻ってしまうと、信平に知らせるのには反対だ。
 翌朝、信三は昏睡状態に陥る。
 信平が大輔に連れられて見舞いにくる。ベッドで静かに眠り続ける信三の姿を見て、ショックを受ける信平。

<第53回> 「祈りをこめた看病」
 信平は昏睡状態の信三をじっと見守り続ける。そして、今夜だけ信三のそばにいさせてほしいと大輔に頼む。信平を信じて、大輔は1人で帰っていく。
 翌朝、信三が意識をとり戻す。信平の顔を見て、ほほえむ信三。信平も嬉しそうに信三の手を握りしめる。
 安心した信平は、家に電話をかける。信平がもう帰ってこないかもしれないと不安に思っていた大輔とユキは、ほっとする。

<第54回> 「タフな子どもたち」
 信平らの祈りが通じたのか、信三は意識を取り戻す。一晩だけという約束を守って潔く帰っていった信平を見て、かな子も信彦もその成長ぶりを頼もしく思う。
 信平が見舞いにきたのを知らない光太郎は、信平に連絡するようかな子に頼む。
 かな子は正直に、ちづるが電話したことを告げる。ほっとしたような表情を見せる光太郎。かな子は光太郎の思いやりが嬉しかった。
 大輔はユキに、店をやめてほしいときりだす。信平のために、もっとそばにいてやってほしいと。が、店を生きる支えにしているユキは断る。
 信彦が店を開けることを決心。信三は了承し、「料理だけに心を向けろ」と励ます。

<第55回> 「退院、おめでとう」
 信三の入院で閉めていた「はしもと」を、信彦が再開。かな子も夜、店を手伝うが、まだ見習い中の信彦は失敗の連続だ。
 信三の回復は順調で、皆に励まされながら、信三はリハビリに取り組む。
 2週間後、信三の退院が決まる。
 大輔は信平を連れて病院へ行く。ユキは嫌がって来なかった。
 かな子は気をきかせて、大輔と光太郎を2人きりにする。
 信三は信平、光太郎、ちづるをそばに呼んで、「3人ともおじいちゃんの孫だ。仲よく、しっかり生きるんだぞ」と言いきかせる。
 かな子が仕事をやめ、「はしもと」で働きたいと言いだす。

<第56回> 「どっちが大切なの?」
 かな子が「はしもと」で働きはじめて2週間、店の仕事と家事で忙しい毎日を送る。光太郎は信三の病気がきっかけで、家族の一員らしくなってきた。
 大輔が広報誌の取材で、後輩のプロ野球選手、坂本と会う。が、負け犬と呼ばれ、怒って帰ってしまう。
 翌日、反省した大輔は坂本の希望でユキの店へ行き土下座して坂本に謝る。
 ユキは大輔に失望。大輔は今の自分を変えるために実家に帰って、家業の自転車屋を継ぎたいという。
 翌日、かな子はユキに呼び出される。ユキはスーツケースをそばに置き、「信平なんかもういらない。大輔ももういい・・・」と言いだす。

<第57回> 「誰も知らない涙」
 ユキが家出しようとしているのを知ったかな子は、大輔に連絡する。
 大輔はユキをつかまえ、話し合う。ユキは、いい父親になるためにサラリーマンに甘んじている大輔は嫌いだと言い、帰ろうとはしなかった。
 翌日、大輔がかな子を訪ねてくる。信平にはユキの家出のことはまだ伝えていないといい、ユキには何とか自分の気持ちをわかってもらうと。
 かな子は、信平のことを第一に考えてほしいと訴える。
 その夜、かな子はもう一度、ユキの店を訪ねる。
 すると、ユキは放心したような顔で、客のボトルを次つぎと床に叩きつけて割っていた。

<第58回> 「癒されない孤独」
 かな子はユキに会い、家に帰るよう説得する。
 が、ユキは母親に捨てられた自分の過去を語り、親子の情など信じないと、かな子を追い返す。平凡だが幸せな人生を歩いてきたかな子は、ユキの言葉に叩きのめされる。
 翌日、かな子は大輔に、ユキの母親について尋ねる。大輔はユキに会ってもらうようその母親に頼みにいったが、断られたという。
 その日、見知らぬ女が「はしもと」の店の中をのぞきこんでいた。ユキの母親頼子だった。頼子を見つけたかな子は、光太郎とひき会わせる。
 ユキの家出に気づいた信平が、ホテルにユキを迎えにいく。ユキは家に戻り、大輔と仲直りする。

<第59回> 「憎しみが消えた・・・」
 信平の説得で、一旦は家に戻ったユキが、再び家を出ようとする。かな子はユキをひきとめ、事情を聞く。ユキは、母親に愛されたことのない自分には、母親としての自信がないと泣きくずれる。
 まもなく、大輔も駆けつけ、ユキと話し合う。ユキは家を出るのをやめ、頼子と会う決心をする。
 頼子は居酒屋の女将で、駆け落ちした森川と暮らしていた。ユキは信平に会いにきてほしいと頼子に言い、母をよろしく頼むと森川に頭を下げる。
 その帰り道、ユキが突然血を吐いて、苦しみだす。
 その頃、かな子は信平と一緒に留守番をしながら、ユキと大輔の帰りを待っていた。

<第60回> 「ママ、死なないで!」
 ユキが胃潰瘍で入院。二週間くらいの治療が必要だという。
 信平は驚き、かな子に入院のことを光太郎に知らせるよう頼む。
 大輔と相談したうえ、かな子はユキの容体が落ちついてから光太郎に知らせることにする。
 が、かな子と信彦がユキのことを話しているのを光太郎が聞いてしまい、病院へ連れていってほしいとせがむ。
 翌朝、かな子は光太郎を連れて、ユキの見舞いにいく。ユキの顔を見た光太郎は、今まで堪えていた思いが堰を切って、「ママ、絶対、死なないでね」としがみついていく。
 かな子はそんな光太郎の姿に圧倒される。


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