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<第11回>
 ちづると信平の学校の運動会の日。運動が得意ではしゃぐ信平に対して、不得意なちづるは憂うつそう。
 その日、病院の事務長・鮫島が橋本家を訪ねてくる。ユキが信平と会ったのを知り、両家族が子どもも交えて、正式に会うことを提案する。
 まもなく、その対面の日がくる。遠縁ということで、信彦、かな子と二人の子どもたち、ユキと光太郎が顔を合わせる。ユキの夫は今回も仕事の都合で欠席だった。
 活発な信平に比べて、光太郎はおとなしかった。ユキは光太郎の頭のいいのを自慢する。かな子は光太郎を見ているうちに抱きしめたい衝動にかられる。

<第12回>
 光太郎と会ったかな子と信彦は、自然な気持ちとしてわが子への愛を感じる。信平も光太郎も二人とも育てられたらいいのに、とつぶやくかな子。
 翌日、石原院長と鮫島が改めて子ども交換の話をすすめにくる。
 かな子はユキのスナックを訪ね、子どもは交換しないことを確認し合う。そして、今後も“親戚”としてつき合っていくことに。
 かな子とユキは、子どもを交換せずに示談にしてほしいと石原に談判。石原は今の気持ちが変わらなければ、半年後に示談にすると。
 日曜日、かな子はユキと光太郎を橋本家に招待する。光太郎は信平と動物園へ行く約束をするが、ユキに叱られる。

<第13回>
 ある日、両家族は動物園へ出かける。和気あいあいとして、いかにも家庭的な橋本家に、ユキが嫉妬。途中で帰ると言いだす。光太郎が抵抗すると、ユキは光太郎を殴り、強引に帰っていく。
 かな子と信彦はユキのしつけが気になり、また父親がいつも不在なのも疑問に思う。
 翌日、光太郎を感情的に叱った後悔から、いつもはコンビニ弁当ですませているユキが、珍しく夕ご飯を作って、光太郎の帰りを待つ。
 が、光太郎は隣の主婦・竹子に夕ご飯をごちそうしてもらい、ユキの料理を食べることができなかった。逆上したユキは料理を捨て、隣に怒鳴り込みにいく。

<第14回>
 ある日、かな子は光太郎が動物園に忘れていった帽子を届けるために、ユキのマンションへ行く。
 すると、ユキはもう店に出かけた後で、光太郎がカップラーメンを食べていた。これから塾に行くところで、帰ったら一人で、コンビニの弁当を食べるという。かな子はやるせない気持ちでマンションをあとにする。
 翌日、ユキが、自分の留守中に勝手に家に上がり込むのはやめてほしい、と抗議にくる。かな子は謝り、信彦も子どもたちのためにも親同士がいい関係を作っていきたいと訴える。
 そんな折、かな子らは鮫島から意外なことを聞く。ユキの夫は半年前に家を出たきりで、音信不通だという。 <第15回>
 ある夜、熱を出した光太郎が、苦しさのあまりかな子に電話してくる。かな子はとるものもとりあえずマンションへ駆けつけ、光太郎の看病をする。
 ちづると信平は、夕飯の支度もしないで飛び出していったかな子の態度に疑問を持つ。
 光太郎の熱が下がったので、かな子は帰宅。
 その深夜、ユキが橋本家に怒鳴り込んでくる。かな子が光太郎に電話番号を渡したことに、ユキは憤慨。かな子は光太郎に取り入り自分のものにしようとしていると非難する。
 翌日、かな子はユキにお詫びの電話をかける。ユキは、「交流はもうこれっきりにしてほしい」と、冷たく電話を切る。

<第16回>
 ユキから一方的に絶交を言い渡されたかな子は、激しく動揺する。信彦は感情的になるかな子をなだめ、しばらく様子を見ようと忠告する。
 かな子は落ち込み、信平との間もなんだかぎくしゃくした。
 信彦はユキに会い、親戚づき合いを再開してもらうよう説得する。
 が、ユキは、橋本家とつき合うと、孤独感が増し、みじめな気持ちになるといって、首を横にふる。
 光太郎が父親に会いたいといって、ユキを困らせる。ユキは光太郎に、父親は単身赴任中だと言い繕っていた。
 そんなとき、ユキの夫・大輔が、突然店に姿を見せる。

<第17回>
 半年間音信不通だった大輔が、突然帰ってくる。ユキも光太郎も嬉しくてたまらない。
 が、大輔はユキに離婚届けをさしだす。ユキは信じられず、それ以上大輔の話に耳を傾けようとしない。
 その日、かな子はユキのマンションを訪ねる。すると、玄関前で光太郎の自転車を修理している大輔がいた。ユキは夫が帰ってきたことをかな子に知らせ、取り違えのことはまだ話していないが、落ちついたらいずれ連絡するという。
 かな子は喜び、こじれていたユキとの関係が修復することを願う。
 大輔が再び、離婚のことを口にする。ユキは、今度蒸発したら、光太郎と一緒に死ぬ、と言いきる。

<第18回>
 大輔は事業に失敗し、この半年間ヒモのような生活を送っていたことを告白。ユキはそんな大輔を許そうとするが、大輔は一人になって出直したいと主張する。
 絶望したユキは、取り違えのことを打ち明け、離婚するなら、光太郎のことは大輔に任せるといって飛び出していく。
 店をすっぽかしたユキは酔って橋本家を訪ねる。そして、かな子に離婚することを告げ、激しく泣きじゃくる。
 かな子はその夜、ユキを泊める。ユキは大輔と結婚したいきさつや、大輔が家をあけた理由をぽつりぽつりと語りだす。
 深夜、かな子はユキが信平のベッドをじっとのぞきこんでいるのを目撃する。

<第19回>
 橋本家に泊まったユキは翌日、信三の店を手伝ったり、信平と腕相撲したりして、明るくふるまう。
 かな子は大輔に電話をかけ、ユキを迎えにくるよう忠告する。
 まもなく、大輔が光太郎を連れて、ユキを迎えにくる。大輔がプロ野球選手だったと聞いていた信平は、大輔にせがんでキャッチボールをしてもらう。信平の投げるボールを受けているうちに、大輔の目に涙がたまってくる。
 かな子の説得によって、ユキは大輔、光太郎と一緒に家に戻る。光太郎のためにも離婚を思いとどまるよう願うかな子。
 その夜、大輔が、もう一度信平に会いたい、と真剣な顔で言いだす。

<第20回>
 大輔が信平にもう一度会いたいと言いだす。ユキは家族ぐるみのつき合いを再開してほしいと、かな子に頼む。もちろんかな子は大歓迎だ。
 まもなく、かな子は信平を連れて、松田家を訪ねる。大輔と子どもたちはゲームに夢中になり、明るい笑い声が部屋中に広がる。
 その夜、大輔はユキと実の子・信平と三人で暮らしたいと言いだす。
が、翌日、その考えを撤回。再び家を出ていこうとする。ユキは必死に大輔をひきとめる。
 ユキの店に、ヤクザ風の三人組の男が乗り込んでくる。男たちはユキに、大輔の署名入りの借用証書をつきつける。金額は二千万円だった。


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