平凡だけれど、かけがえのない幸福な毎日を送っている家族。39歳になる橋本かな子は夫の信彦とともに二人の子供に豊かな愛情を注いできました。
　ある日、小学４年生の息子の血液型がかな子と信彦との間からは産まれ得ないものだということがわかります。「お子さんが出産直後に取り違えられたことは間違いありません」と病院から調査結果を知らされるかな子と信彦。謝罪しながらも、子供の交換を勧める病院側。これまで慈しみ育てた我が子が、他人の子だとどう信じればいいのか…。育ててきた我が子への思い、また実の子が他人に育てられているという事実を前に夫婦は煩悶します。そしてかな子の実の子を育てている母親は、子育ての責任を半ば放棄しているような女でした…。
　このドラマは、家族の崩壊がより切実になっていく中で、本当の絆を追い求めていく二つの家族の姿を通して、たとえ時代が移っても変わることのない親子の愛と夫婦、家族の絆を真摯に、感動的に描いていきます。