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<第31回>
 かな子は光太郎を松田家まで送って行く。信平への告知をためらうかな子に、ユキ(若林しほ)は、親が強引に進めていかないと交換はできないと忠告する。
 ユキはかな子に渡すための“光太郎メモ”をつけていて、着々と交換の準備を進めていた。
 その夜、かな子と信彦は迷いをふっきって、信平に取り違えの告知をする。混乱と動揺で、言葉が出ない信平。
 夏休み中に本当の親の許に戻すことに決まったと聞き、信平は「嫌だ!」と叫んで、部屋に駆け込む。
 泣きじゃくる信平。
「わかってちょうだい・・・・」 と、信平を抱きしめるかな子の目にも涙があふれてくる。

<第32回>
 両親から取り違えを告白された翌日、信平はいつも通りに学校へ行くが、ちょっとしたことで友人の和人(沼田和紘)に突っかかり、取っ組み合いの喧嘩を始める。
 担任の長瀬(平塚なな美)からの連絡を受け、かな子は学校へ駆けつける。かな子は長瀬に取り違えのことを打ち明け、信平の転校の話をきりだす。
 学校から帰った信平は子ども部屋に閉じ込もり、誰も入れようとはしなかった。
 信三(左右田一平)は、みんな交換には反対だったが、信平の将来のために交換を決意したと言い聞かせる。
 深夜、かな子が子ども部屋に様子を見に行くと、信平は家族に捨てられたと思いつめ、かな子のどんな言葉も受けつけようとはしなかった。

<第33回>
 翌日、信平は学校を休む。
 午後、和人が心配して、様子を見に来る。かな子は喧嘩して怪我をさせた和人に謝るよう信平に言い聞かせるが、信平は反抗。かな子は思わず、信平の頬を叩く。
 それからまもなく、信平が思いつめた顔でかな子と信彦の前にやってくる。いい子にするから、ずっとここにいさせてほしいと、哀願する。
 自分の願いが聞き入れられるまで、信平がハンストを決行する。
 深夜、信平のことが気になって、かな子は眠れない。
 すると、台所で物音が・・・・。ちづる(田中瑞穂)が信平のためにこっそりおにぎりを作っていたのだ。目頭が熱くなってくるかな子。

<第34回>
 翌日も信平はハンストを続け、学校にも行かなかった。
 午後、信平が家出を決行。かな子が連れ戻すが、いたたまれなくなったかな子は交換の時期を延期してもらうようユキに頼むと言いだす。そんなかな子を、信彦は今になって延期は不可能だと説得する。
 翌日、信平はユキに会いに行き、交換をやめてほしいと頼む。
 ユキは、信平が来てくれるのを楽しみに待っていると、やさしくほほえみかける。信平の心が揺れる。
 その夜、かな子は信平に交換を決意した胸のうちを切切と語る。二人は抱き合って、さめざめと泣く。
 信平はユキのもとへ行く決意をする。

<第35回>
 終業式の日。信平は転校の挨拶をして、クラスの皆に別れを告げる。
 帰宅した信平は突然、机の引き出しをひっくり返し荷物の整理を始める。家族について書かれた信平の作文が出てきて、それを読んだかな子は、胸が熱くなる。
 信平は悲しい気持ちを隠して、一生懸命、普通を装っていた。かな子は部屋でしょんぼりと座っている信平の姿を目撃して、いたたまれなくなる。
 かな子は信平のために、北海道への家族旅行を提案する。
 が、信平は家にいたいと主張。この家にずっといたいという信平の気持ちの表れだった。かな子は旅行をとりやめ、今まで通り普通に過ごすことに決める。

<第36回>
 いよいよ交換の日が明日に迫る。
 引っ越し業者がやってきて、信平の荷物を運び出していく。ガランとした部屋を見て、ショックを受ける信平。
 その夜は店を休みにして信彦が信平のためにハンバーグを焼く。信三の味には及ばないが、いい線いっていると、一人前の口をきく信平。明るく、なごやかなに信平との最後の夜が過ぎていく。
 信三と良子は眠れなかった。
 かな子と信彦の部屋に、信平がやってくる。横浜に行っても、また皆と会えるよねと、確認する信平。どんなに離れていても、いつも信平のことを思っていると、抱きしめるかな子。

<第37回>
 信平が松田家へ行く朝がくる。家族皆が信平との別れを名残惜しむ。
 かな子は信平を連れて、横浜へ向かう。ユキのマンションへ続く坂道をのぼるとき、二人はどちらからともなく手をつなぎ合い、黙って歩く。
 マンションに着いたかな子と信平を、ユキらは温かく迎える。
 信平と光太郎は子ども部屋へ行き、子ども同士で話をする。そして、お互いに頑張ろうと、指切りゲンマンをする。
 大人たちは、しばらく会わないほうがいい、と話し合う。
 いよいよかな子が光太郎を連れて帰るときがくる。信平は涙をこらえて、かな子を見送る。

<第38回>
 かな子を見送った信平は今までこらえていたものがいっきにあふれ、部屋の中で号泣する。ユキと大輔は黙って見守るしかない。
 一方、橋本家では、光太郎が大勢に迎えられて、少し緊張ぎみ。光太郎と一緒の部屋になるちづるは、姉らしくいろいろと光太郎の面倒をみる。
 その夜は店を早く閉めて新しい家族で手巻き寿司の夕食にする。光太郎が手巻き寿司を知らなかったので、かな子らは驚く。
 光太郎を迎えての初めての夕食は、和気あいあいと過ぎていく。
 やがて、子どもたちはベッドに入る。かな子がそっと様子を見にいくと、光太郎は窓辺に立って泣いていた。

<第39回>
 光太郎が橋本家に来て、新しい生活が始まった。
 引っ越し屋が光太郎の荷物を運んでくる。荷物の整理をしているうちに前の家のことを思い出した光太郎は、元気がなくなる。
 かな子は、泣きたいときには泣いていいと言い、一人で抱えこまないで、と光太郎を励ます。
 夕方、光太郎が自分から進んで自転車でおつかいに行く。
 が、商店街の店先でころんで、積んであった卵のパックをこわす。光太郎は自分の名前を名乗るが、事情を知らない店の人は、光太郎の言うことを信じない。
 ショックを受ける光太郎を、信彦は特製料理で励まし、共通の趣味の星の話をする。

<第40回>
 光太郎が橋本家に来て半月が過ぎた。光太郎はおとなしくて、手のかからない子だったが、他人行儀な言葉がなかなか直らず、かな子もまだ、お母さんとは呼んでもらえなかった。
 二学期が始まった。担任の長瀬はクラスの子どもたちに取り違えのことを説明し、光太郎を紹介する。
 始業式が終わり、放課後の掃除の時間。光太郎はクラスメートたちが自分の噂をしているのを聞いてしまう。「あいつは親に捨てられたんだ」という言葉に、傷つく光太郎。
 学校から帰った光太郎は元気がなく、かな子は心配する。
 が、光太郎が何も言おうとしないので、どうすることもできない。


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