人生の喜怒哀楽が集う温泉旅館の仲居として、泣いて笑って走り回って、と元気印の「はるちゃん」。シリーズも回を重ねて今回が第5弾。
　山中温泉、土肥温泉と渡り歩いたはるちゃんが、今回、縁あって足を止めたのは信州・浅間温泉（松本市）のさびれた老舗旅館「信州屋」。この宿は、老舗の伝統を第一とする大女将・珠子と、以前のように盛り返すためには、若者向けにリニューアルしなければと考える若女将・かなえが対立。嫁姑の確執から対立は激化し、経営悪化も深まるばかり。おまけに、そんな祖母と母の間に挟まれた、かなえの一人娘・未来が家出や万引きをするようになり、信州屋の新たな問題を生み出す火種となる。
　今回の『はるちゃん5』は、それぞれの思いが先行して相手を思いやる心を失った旅館の人たちが、はるちゃんを通して思いやりの心を取り戻し、力を合わせて旅館を再生していく物語。