曲がり角の彼女
#9 ハロー赤ちゃん!?
千春(稲森いずみ)は思いがけない展開で一樹(要潤)と付き合うことになった。とは言え、職場ではこれまで通り上司と部下を装っていたが、勘のいいなつみ(釈由美子)は早くも「お2人変じゃありません?」と探りを入れてきた。
実は千春は心配事を抱えていた。「今月遅れてんだよね」。もちろん相手は堀内(伊原剛志)しかいない。気が気でない千春は妊娠検査薬を買ったが、うっかりオフィスで落としてしまった。しかも拾ったのが杏子(川島なお美)だったから早速「妊娠しているのは誰?」と犯人探しが始まった。もちろん千春は「誰かな」と作り笑いでごまかしたが、やはりなつみだけは意味ありげな視線を送ってきた。
職場に1人になると妊娠検査薬を無事回収。帰宅してまさに調べようとしていたら、東京に出張してきた父親の清(小野武彦)が突然現れた。すぐにカバンに隠したが、カバンがひっくり返り出てきてしまった。「違うの、これ友達に頼まれて買っただけ」。「そんな嘘つかなくていい」。必死に取り繕う娘に父親はそれだけ言うと帰っていった。これだけ大騒ぎしたのに検査結果は陰性。遅れていただけだった。千春はホッとすると同時に、両親は孫の誕生を心待ちにしていると思うと、親不孝な自分が情けなくなった。「もしも妊娠していたら、あたしはどうしただろう」。ノートを開いた。『妊娠、出産のことも、ちゃんと考える』。
ある日、千春は杏子に頼まれて江陸(吉川史樹)の授業参観に代理出席することになった。たまたま話しかけてきた相手は千春と同じ33歳にしてすでに2人の小学生の母親。「あたしにもこんな生き方、あったのかなあ」。職場の同僚といる時には決して感じない思いがこみ上げてきた。
なつみと映画に出かけた修二(金子貴俊)も落ち着かない気分でいた。同僚たちは、あの妊娠検査薬をなつみのものだと決めつけていたし、この前の夜のキスはどういう意味だったのか。「冗談だよね?キス」。修二はおずおずと尋ねたが、なつみは「最低!」と吐き捨てると行ってしまった。
むしゃくしゃしたなつみが谷村(高知東生)のバーに顔を出すと千春とバッタリ。「なんであたしが妊娠疑われなきゃいけないんですか!」。さすがに千春も「ごめんなさい」と頭を下げていると、えり子が悲しそうな表情で現れた。「デキちゃったよ、あたし!」。なんと妊娠が判明したというのだ──。
実は千春は心配事を抱えていた。「今月遅れてんだよね」。もちろん相手は堀内(伊原剛志)しかいない。気が気でない千春は妊娠検査薬を買ったが、うっかりオフィスで落としてしまった。しかも拾ったのが杏子(川島なお美)だったから早速「妊娠しているのは誰?」と犯人探しが始まった。もちろん千春は「誰かな」と作り笑いでごまかしたが、やはりなつみだけは意味ありげな視線を送ってきた。
職場に1人になると妊娠検査薬を無事回収。帰宅してまさに調べようとしていたら、東京に出張してきた父親の清(小野武彦)が突然現れた。すぐにカバンに隠したが、カバンがひっくり返り出てきてしまった。「違うの、これ友達に頼まれて買っただけ」。「そんな嘘つかなくていい」。必死に取り繕う娘に父親はそれだけ言うと帰っていった。これだけ大騒ぎしたのに検査結果は陰性。遅れていただけだった。千春はホッとすると同時に、両親は孫の誕生を心待ちにしていると思うと、親不孝な自分が情けなくなった。「もしも妊娠していたら、あたしはどうしただろう」。ノートを開いた。『妊娠、出産のことも、ちゃんと考える』。
ある日、千春は杏子に頼まれて江陸(吉川史樹)の授業参観に代理出席することになった。たまたま話しかけてきた相手は千春と同じ33歳にしてすでに2人の小学生の母親。「あたしにもこんな生き方、あったのかなあ」。職場の同僚といる時には決して感じない思いがこみ上げてきた。
なつみと映画に出かけた修二(金子貴俊)も落ち着かない気分でいた。同僚たちは、あの妊娠検査薬をなつみのものだと決めつけていたし、この前の夜のキスはどういう意味だったのか。「冗談だよね?キス」。修二はおずおずと尋ねたが、なつみは「最低!」と吐き捨てると行ってしまった。
むしゃくしゃしたなつみが谷村(高知東生)のバーに顔を出すと千春とバッタリ。「なんであたしが妊娠疑われなきゃいけないんですか!」。さすがに千春も「ごめんなさい」と頭を下げていると、えり子が悲しそうな表情で現れた。「デキちゃったよ、あたし!」。なんと妊娠が判明したというのだ──。