第11回 2005年6月28日(火)放送 あらすじ

#11 千春の生きる道!

 千春(稲森いずみ)と一樹(要潤)の破局を知った同僚たちの態度は、まるで腫れ物に触るかのようによそよそしい。その様子に見かねたなつみ(釈由美子)は千春を外回りに連れ出してくれた。
 千春が深夜1人で残業していると一樹が現れた。外資の買収攻勢が真っ只中の今、グランフォートを辞めて千春と新しい生活をスタートさせることはできないと言った。「分かってます。ちょっとだけ夢見れて楽しかったってことで忘れます」。言い切ると千春は出て行った。
 とはいえ、こんな夜を1人マンションで過ごすのはつらい。ワインを抱えてなつみの部屋を訪れると修二(金子貴俊)がいた。「後輩の恋路は邪魔したくないから」と一応は言ってみたが、結局は上がりこんだ。この社員寮が近々取り壊されると聞いて「修ちゃんと一緒に暮らしちゃえば?」との千春の提案に、なつみは「そういう手もあるか」と乗り気になったが、片や修二は「ドキドキしてきた」。
 千春の周囲はみんな新しいことを始めていく。「あたしも新しいなんか、見つけよ!」しかし夢中になれるものって結局何なんだろう…。
 数日後、千春の元に封書が届いた。また結婚相談所からのDMかと思いきや、差出人はグランフォートに買収をかけている外資系企業。グランフォートのライバルで、傘下のホテル、クレストリッチへの転職を打診する内容。つまり千春を引き抜きたいというのだ。「行くわけないじゃん」千春は英文の文面を握りつぶすとゴミ箱に投げ捨てた。新しい何かといってもこれでは新しすぎる。
 一方、一樹はなんとかグランフォートを売却せずに存続させようと外資との交渉に当たっていたのだが、入院中の父親は激怒した。母親ののぶ子(島かおり)は、千春が一樹を唆しているのだと決めつけ、千春に文句を言いにホテルまでやってきた。身に覚えのない誤解に千春は黙っていられず「息子さんのことを何も分かっていないのは、ご両親の方なんじゃありませんか」とぶちまけた。青ざめるのぶ子に構わず、千春はオフィスへ足早に戻った。しかし「何で、あんなこと言っちゃったんだろう」と千春も後悔。
 なつみは「ほんとにクビになったらどうするんですか!」と心配してくれたが、もう後戻りはできない。千春は慌てて、引き抜きの手紙を探すがゴミ箱の中は空っぽ。大騒ぎしていると、真鍋部長が「これ?」と差し出してくれた。「止めたいけど、せっかくのチャンスだしなあ」。もったいない話だと拾っておいてくれたのだ。数日後、千春は先方の担当者と会うことに決めた。しかしこの年で職場を変えるという不安に決心がつきかねていた。そんな千春の背中を押してくれたのは、今まで結婚もせず働くことに反対してきた母親だった。
 翌朝、千春は真鍋部長に辞表を提出した──。

キャスト

大島千春(33) … 稲森いずみ
三原なつみ(25) … 釈 由美子
甲本一樹(28) … 要 潤
山岸えり子(33) … 青木さやか
甲本 椿 (27) … 石川亜沙美
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三宅修二(26) … 金子貴俊
真鍋健蔵(47) … 佐戸井けん太
谷村 誠 (38) … 高知東生
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堀内夕子(31) … 三浦理恵子
一条杏子(41) … 川島なお美
堀内正光(40) … 伊原剛志

スタッフ

■脚本
 後藤法子

■プロデューサー
 吉條英希(関西テレビ)
 遠田孝一(MMJ)
 安藤和久(関西テレビ)

■演出
 新城毅彦
 他

■音楽
 大島ミチル

■制作
 関西テレビ
 MMJ

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