顔
#11 もう一つの顔に逢える
瑞穂(仲間由紀恵)に耕輔(オダギリジョー)は、19年前に母を殺した犯人の顔を描かせた。それをじっと見つめる耕輔。まさにその時刻、なんとその顔の男が樋口(余貴美子)のマンションを訪ねていた。男は、片岡菊馬(梅垣義明)である。片岡は、樋口の昔の患者であったが、樋口はすぐに思い出した。一見堅気の風貌であるが、目には犯罪者特有の不安定さがある。樋口は冷静に招き入れて切り出した。
「ネックレスを送り付けたのはあなたね」
片岡はそれを認め、「捌かないと昔のことをバラすと脅された。警察に行っても信じてもらえないから、先生に送った」と説明する。そして、驚愕の告白を付け加えた。
「19年前の強殺は、私がやった」。耕輔の事件を認めたのだ。
瑞穂は耕輔を問い質した。「この人を見つけたらどうするのですか」。耕輔は無表情に「殺す」と一言答える。「もう時効だから、殺しても何にもならないだろう」と冗談めかしてすぐに繕うが、瑞穂は「この人に会うことは、自分自身に会うことです。この人を見つけないと西島さんの事件も終わらない。この人を見つけても、復讐なんかしないで」と諭す。耕輔は、真意を見透かされないように笑いながらも、若き片岡の似顔絵を手にして立ち上がった。
樋口は片岡の左手の義手に気が付いた。裁断機の事故だと言う。片岡は19年前の事件について語り始めた。「薬物中毒で、薬を買う金欲しさであの家に入り女を殺した。その時落ちたオルゴールから『アヴェ・マリア』が流れていた」。樋口は緊張しながら聞き入った。
瑞穂は廊下に出る耕輔を追い、「約束ですよ」など食い下がった。耕輔は「くどいなあ、あの女の子が回復したら19年前の犯人かどうか分かるだろう。考えすぎだ」と平静を装いながら答える。そのやり取りを内村(海東健)が物陰から聞いていた。「19年前の事件?」。内村のブンヤの鼻が動いた。
翌朝、樋口は鶴田(益岡徹)と佐藤(河原さぶ)を呼んで、昨晩の片岡の話をした。片岡は耕輔の事件の前の大学病院時代の患者であり、当時は義手ではなかったが、その後の事故で手を失っていたならば、耕輔の事件とアヤナ(望月瑛蘭)の事件の犯人が義手であり、手口が同じならば、片岡が同一犯であっても矛盾はない。特に、「オルゴールの件」は犯人しか知り得ず、まず、耕輔の事件の犯人に間違いなかろうと結論された。ただ、なぜ、時効の事件を告白し、アヤナの事件を否定するのか、また、なぜそれを告白しに樋口のもとへ訪ねて来たのか、疑問は残った。さらに樋口は、耕輔にこの話をしないよう、二人に念を押した。
似顔絵の男を探ろうと、耕輔は、尾崎(品川祐)に協力させ、データベースから免許証の顔写真を検索。似顔と合致した「片岡」を突き止めた。
そのころ、刑事室では、鶴田と佐藤が、片岡を洗っていた。「アヤナの事件のアリバイはない」などと話しているのを加奈子(京野ことみ)は聞いてしまった。
翌朝、東都日報に「19年前の強殺被害者は暴力刑事」という記事が載っている。耕輔のことである。耕輔は記者室に乗り込み、内村の胸倉を掴んで殴りつけようとしている。騒ぎに気付いて入ってきた瑞穂は、耕輔より先に内村に平手を食らわせた。「真実なら何を書いてもいい訳ではありません」。事勿れの今村(近藤芳正)も「警察官の暴力だ」と騒ぐ内村に対し「手が滑ったのでしょう。記者であるあなたの」と援護する。ほうほうの体で内村も去り、騒ぎが収まると、加奈子が「これで片岡が捕まれば今の事件も解決しますね」と耕輔に言う。「片岡!?」。驚いて耕輔が問い返すと「片岡って、樋口先生のとこにネックレスを送ってきた男で、西島さんの事件の犯人ですよね」。聞くが早いか、耕輔は樋口の部屋へ飛び込んだ。
「なぜネックレスを送りつけたのが片岡と分かってて隠したんだ?だから信じられないんだ。もう、片岡のことは調べはついてる」
耕輔は樋口が止めるのも聞かず、本部を飛び出した。鶴田は、耕輔の行動を案じ、片岡の家へ急行した。
鶴田や加奈子が、片岡の自宅兼印刷工場へ着くと、家から煙が出ている。踏み込むと、工場の奥の部屋で片岡が血を出して息絶えていた。なんと左手は義手ではない。そばに新聞紙が燻り、水がかけてあった。その背後の暗闇に男がいる。虚ろな目をした耕輔であった。そして、その手には血糊も生々しい包丁が握られていた。「西島を確保!」。鶴田の指令が飛んだ。
本間部長(升毅)らが耕輔を尋問する。耕輔は「母を殺したか確認に行った。行くと火が付けられていた。消して見回すと片岡が死んでいた」と説明する。「恨み晴らしたんだろう」と亀田(矢島健一)が突っ込む。「なら、刺殺なんかしない」など挑戦的な態度を崩そうとしない耕輔。鶴田は「部下でいたいなら、勝手なマネするな」と諌めるのだった。
耕輔が取調室を出ると、瑞穂が待っていた。「西島さんが殺していないと信じています」。だが耕輔は「俺が殺した。誰かに先を越されただけだ」と本心を話す。瑞穂は「殺したかったのは自分自身です。母親を守れなかった自分を憎んでいるんです」。耕輔は自分ですら気が付かなかった気持ちを言い当てられひるんだ。が、気を取り直すと、「俺の気持ちは誰にも分からない」と再び心を閉ざし去って行った。その時、瑞穂の電話が鳴った。「え、アヤナちゃんがしゃべった?」
瑞穂がアヤナの病室に着くと七尾(田中律子)や鶴田たちがいる。早速、アヤナから犯人の似顔を聞き出す。なんと、出来上がった似顔絵は片岡ではなかった。驚く一同。鶴田らは、似顔絵の男が盗品を片岡に渡したとすれば、片岡殺しもこの男の可能性が高まり、耕輔の嫌疑が晴れると考えた。そのころ耕輔は街を彷徨っていた。若い男たちとぶつかる。「何やってんだ」「やめろよ」の声。さらに街に流れる着メロの「アヴェ・マリア」…。耕輔の脳裏に一気に過去の記憶が蘇ってきた。
樋口は、なぜ片岡が偽の義手まで着けて19年前の事件を告白に来たのか、謎だった。瑞穂は「そう思わせる必要があったのでは」とトバ口を開く。「犯人は複数だったのでは?」と瑞穂。樋口は閃いた。「西島さんの記憶のすり替えかも…」
帰り支度をした瑞穂のところへ、耕輔が息せき切ってやって来た。「もう一度描いてくれ。もう一人いたんだ!」
「片岡とは目が合ったが、母を殺したのは片岡じゃない。もう一人いたんだ」。耕輔は、押し込んだ賊が「何やってんだ」など話し、箪笥から落ちたオルゴールが「ムーンリバー」を奏でているのを鮮明に思い出したのだ。瑞穂は耕輔が思い出すままに、斜め後ろからの母を殺した男の顔を描きあげた。それはアヤナの記憶の男の顔と酷似していた。
似顔絵から加西(松重豊)という男が浮かび上がった。少年院時代から片岡の仲間だった男で、耕輔の事件直後、フィリピンに渡り、最近帰国していることが明らかになった。海外逃亡の期間は、時効は停止する。片岡の時効は成立しているが加西の時効はしていないのだ。加西は、片岡に対し「同じように時効が成立していない」と脅して、すべての罪を片岡にかぶせ、二人まとめて時効を成立させようとしたのに違いなかった。
再び街を彷徨う耕輔の前に、8歳の自分の幻が出現した。その幻は「人殺し!」と耕輔を責める。耕輔は、片岡の家から拾いポケットに入れていたフィリピンクラブのマッチを取り出した。耕輔の顔は別人に変貌していた。
鶴田たちは、パブのマスターの証言から加西のアパートを探り出したが、一足先に耕輔が調べに来ていたことを知る。しかも拳銃を持ち出している。緊張する鶴田たちはアパートへ急いだ。
そのころ、耕輔は、加西の部屋に踏み込んでいた。加西は義手を着ける暇もなかった。「中村雅子の強殺、片岡をやったのもお前だろう」。その時、瑞穂が飛び込んで来た。取材で加西にたどり着いた内村から、加西の住処を聞き、耕輔を心配してやって来たのだ。「西島さん」と瑞穂が呼びかけるのを聞き、加西は、耕輔が19年前の事件の生き残りの子供だと気がついた。「今更、捕まってたまるか」と悪ぶる加西に耕輔は言い放った。「だれが逮捕すると言った?お前は生きる価値もない」。静かに銃を抜く耕輔。「殺したら負けです」。瑞穂が二人の間に割り込む。と、加西は瑞穂の首にナイフを突きつけ耕輔を牽制する。そこへ鶴田たちもやって来た。加西に隙が出来た瞬間、耕輔は義手を投げつけ加西にタックル。銃口を加西の口にねじ込んだ。「殺してやる」。耕輔は引き金を引いた。カチャ。弾を装てんしていなかったのだ。「だが、俺はお前を殺した」。耕輔はそう言って、加西を鶴田たちに渡した。
外に出る耕輔は一人になりたがったが、瑞穂は離れなかった。「自分を取り戻した時、私も空っぽでした。でも、一人じゃない。一人にしておけない」。叫ぶ瑞穂。その時、耕輔の前にあの幻が現れ、笑顔を見せたかと思うと消えていった。
瑞穂はやっと耕輔の似顔絵を耕輔に渡せたのだった。
「ネックレスを送り付けたのはあなたね」
片岡はそれを認め、「捌かないと昔のことをバラすと脅された。警察に行っても信じてもらえないから、先生に送った」と説明する。そして、驚愕の告白を付け加えた。
「19年前の強殺は、私がやった」。耕輔の事件を認めたのだ。
瑞穂は耕輔を問い質した。「この人を見つけたらどうするのですか」。耕輔は無表情に「殺す」と一言答える。「もう時効だから、殺しても何にもならないだろう」と冗談めかしてすぐに繕うが、瑞穂は「この人に会うことは、自分自身に会うことです。この人を見つけないと西島さんの事件も終わらない。この人を見つけても、復讐なんかしないで」と諭す。耕輔は、真意を見透かされないように笑いながらも、若き片岡の似顔絵を手にして立ち上がった。
樋口は片岡の左手の義手に気が付いた。裁断機の事故だと言う。片岡は19年前の事件について語り始めた。「薬物中毒で、薬を買う金欲しさであの家に入り女を殺した。その時落ちたオルゴールから『アヴェ・マリア』が流れていた」。樋口は緊張しながら聞き入った。
瑞穂は廊下に出る耕輔を追い、「約束ですよ」など食い下がった。耕輔は「くどいなあ、あの女の子が回復したら19年前の犯人かどうか分かるだろう。考えすぎだ」と平静を装いながら答える。そのやり取りを内村(海東健)が物陰から聞いていた。「19年前の事件?」。内村のブンヤの鼻が動いた。
翌朝、樋口は鶴田(益岡徹)と佐藤(河原さぶ)を呼んで、昨晩の片岡の話をした。片岡は耕輔の事件の前の大学病院時代の患者であり、当時は義手ではなかったが、その後の事故で手を失っていたならば、耕輔の事件とアヤナ(望月瑛蘭)の事件の犯人が義手であり、手口が同じならば、片岡が同一犯であっても矛盾はない。特に、「オルゴールの件」は犯人しか知り得ず、まず、耕輔の事件の犯人に間違いなかろうと結論された。ただ、なぜ、時効の事件を告白し、アヤナの事件を否定するのか、また、なぜそれを告白しに樋口のもとへ訪ねて来たのか、疑問は残った。さらに樋口は、耕輔にこの話をしないよう、二人に念を押した。
似顔絵の男を探ろうと、耕輔は、尾崎(品川祐)に協力させ、データベースから免許証の顔写真を検索。似顔と合致した「片岡」を突き止めた。
そのころ、刑事室では、鶴田と佐藤が、片岡を洗っていた。「アヤナの事件のアリバイはない」などと話しているのを加奈子(京野ことみ)は聞いてしまった。
翌朝、東都日報に「19年前の強殺被害者は暴力刑事」という記事が載っている。耕輔のことである。耕輔は記者室に乗り込み、内村の胸倉を掴んで殴りつけようとしている。騒ぎに気付いて入ってきた瑞穂は、耕輔より先に内村に平手を食らわせた。「真実なら何を書いてもいい訳ではありません」。事勿れの今村(近藤芳正)も「警察官の暴力だ」と騒ぐ内村に対し「手が滑ったのでしょう。記者であるあなたの」と援護する。ほうほうの体で内村も去り、騒ぎが収まると、加奈子が「これで片岡が捕まれば今の事件も解決しますね」と耕輔に言う。「片岡!?」。驚いて耕輔が問い返すと「片岡って、樋口先生のとこにネックレスを送ってきた男で、西島さんの事件の犯人ですよね」。聞くが早いか、耕輔は樋口の部屋へ飛び込んだ。
「なぜネックレスを送りつけたのが片岡と分かってて隠したんだ?だから信じられないんだ。もう、片岡のことは調べはついてる」
耕輔は樋口が止めるのも聞かず、本部を飛び出した。鶴田は、耕輔の行動を案じ、片岡の家へ急行した。
鶴田や加奈子が、片岡の自宅兼印刷工場へ着くと、家から煙が出ている。踏み込むと、工場の奥の部屋で片岡が血を出して息絶えていた。なんと左手は義手ではない。そばに新聞紙が燻り、水がかけてあった。その背後の暗闇に男がいる。虚ろな目をした耕輔であった。そして、その手には血糊も生々しい包丁が握られていた。「西島を確保!」。鶴田の指令が飛んだ。
本間部長(升毅)らが耕輔を尋問する。耕輔は「母を殺したか確認に行った。行くと火が付けられていた。消して見回すと片岡が死んでいた」と説明する。「恨み晴らしたんだろう」と亀田(矢島健一)が突っ込む。「なら、刺殺なんかしない」など挑戦的な態度を崩そうとしない耕輔。鶴田は「部下でいたいなら、勝手なマネするな」と諌めるのだった。
耕輔が取調室を出ると、瑞穂が待っていた。「西島さんが殺していないと信じています」。だが耕輔は「俺が殺した。誰かに先を越されただけだ」と本心を話す。瑞穂は「殺したかったのは自分自身です。母親を守れなかった自分を憎んでいるんです」。耕輔は自分ですら気が付かなかった気持ちを言い当てられひるんだ。が、気を取り直すと、「俺の気持ちは誰にも分からない」と再び心を閉ざし去って行った。その時、瑞穂の電話が鳴った。「え、アヤナちゃんがしゃべった?」
瑞穂がアヤナの病室に着くと七尾(田中律子)や鶴田たちがいる。早速、アヤナから犯人の似顔を聞き出す。なんと、出来上がった似顔絵は片岡ではなかった。驚く一同。鶴田らは、似顔絵の男が盗品を片岡に渡したとすれば、片岡殺しもこの男の可能性が高まり、耕輔の嫌疑が晴れると考えた。そのころ耕輔は街を彷徨っていた。若い男たちとぶつかる。「何やってんだ」「やめろよ」の声。さらに街に流れる着メロの「アヴェ・マリア」…。耕輔の脳裏に一気に過去の記憶が蘇ってきた。
樋口は、なぜ片岡が偽の義手まで着けて19年前の事件を告白に来たのか、謎だった。瑞穂は「そう思わせる必要があったのでは」とトバ口を開く。「犯人は複数だったのでは?」と瑞穂。樋口は閃いた。「西島さんの記憶のすり替えかも…」
帰り支度をした瑞穂のところへ、耕輔が息せき切ってやって来た。「もう一度描いてくれ。もう一人いたんだ!」
「片岡とは目が合ったが、母を殺したのは片岡じゃない。もう一人いたんだ」。耕輔は、押し込んだ賊が「何やってんだ」など話し、箪笥から落ちたオルゴールが「ムーンリバー」を奏でているのを鮮明に思い出したのだ。瑞穂は耕輔が思い出すままに、斜め後ろからの母を殺した男の顔を描きあげた。それはアヤナの記憶の男の顔と酷似していた。
似顔絵から加西(松重豊)という男が浮かび上がった。少年院時代から片岡の仲間だった男で、耕輔の事件直後、フィリピンに渡り、最近帰国していることが明らかになった。海外逃亡の期間は、時効は停止する。片岡の時効は成立しているが加西の時効はしていないのだ。加西は、片岡に対し「同じように時効が成立していない」と脅して、すべての罪を片岡にかぶせ、二人まとめて時効を成立させようとしたのに違いなかった。
再び街を彷徨う耕輔の前に、8歳の自分の幻が出現した。その幻は「人殺し!」と耕輔を責める。耕輔は、片岡の家から拾いポケットに入れていたフィリピンクラブのマッチを取り出した。耕輔の顔は別人に変貌していた。
鶴田たちは、パブのマスターの証言から加西のアパートを探り出したが、一足先に耕輔が調べに来ていたことを知る。しかも拳銃を持ち出している。緊張する鶴田たちはアパートへ急いだ。
そのころ、耕輔は、加西の部屋に踏み込んでいた。加西は義手を着ける暇もなかった。「中村雅子の強殺、片岡をやったのもお前だろう」。その時、瑞穂が飛び込んで来た。取材で加西にたどり着いた内村から、加西の住処を聞き、耕輔を心配してやって来たのだ。「西島さん」と瑞穂が呼びかけるのを聞き、加西は、耕輔が19年前の事件の生き残りの子供だと気がついた。「今更、捕まってたまるか」と悪ぶる加西に耕輔は言い放った。「だれが逮捕すると言った?お前は生きる価値もない」。静かに銃を抜く耕輔。「殺したら負けです」。瑞穂が二人の間に割り込む。と、加西は瑞穂の首にナイフを突きつけ耕輔を牽制する。そこへ鶴田たちもやって来た。加西に隙が出来た瞬間、耕輔は義手を投げつけ加西にタックル。銃口を加西の口にねじ込んだ。「殺してやる」。耕輔は引き金を引いた。カチャ。弾を装てんしていなかったのだ。「だが、俺はお前を殺した」。耕輔はそう言って、加西を鶴田たちに渡した。
外に出る耕輔は一人になりたがったが、瑞穂は離れなかった。「自分を取り戻した時、私も空っぽでした。でも、一人じゃない。一人にしておけない」。叫ぶ瑞穂。その時、耕輔の前にあの幻が現れ、笑顔を見せたかと思うと消えていった。
瑞穂はやっと耕輔の似顔絵を耕輔に渡せたのだった。