2025年12月3日更新
アーバンファーミング

私たちにとって欠かせない「食」。
しかし、気候変動や世界的な人口増加によって将来的に食料不足が懸念されています。高齢化によって農業の担い手が減るなど食料自給率も低下する中、アーバンファーミングは、都市部で野菜を育てることで、生産⇔消費を近づけ、食と農を持続可能にすることにつながります。輸送コストも削減できることからCO2排出量を減らすことにもつながり、気候変動対策としても期待されています。
そこで、フジテレビ、BSフジ、ニッポン放送が連携し、東京・お台場の本社屋に「アクションお台場ファーム」を作りました。
育てる楽しさや食べる喜びを体感することで、農業とエンターテインメントをかけ合わせた「アグリテインメント」を定着させることをめざしています。

7月~秋にかけて枝豆、モロヘイヤ、ナス、ケール、いんげん、オクラを栽培しました。

この夏は観測史上もっとも暑い夏となったため、水やりが大変でしたが、結果的にどの野菜も無事収穫することができました。
枝豆を育てるのは2回目とあって、だいぶ慣れてきました。一時的に虫がつきそうになりましたが、食用酢を薄めたものをスプレーすることで結果的にこんなにたくさん収穫できました。茹でて食べてみると、味がしっかりしていてとても美味しかったです。

苗から栽培したモロヘイヤですが、どんどん大きくなり、食べきれないほどに…スープなどにしてこちらもトロっとした食感を楽しみました。

水を大量に必要とするナス。たっぷり水をやることで、小ぶりながらも色艶のいいナスが断続的に収穫できました。社内の人におすそ分けするなど、自然の恵みを分かち合いました。揚げびたしなどにして食べたら、本当に美味しい!

しっかりした葉と濃い緑色が特徴のケール。とても栄養価の高い野菜です。それを知ってか、葉が出るとすぐに虫が食べてしまうことが続いて、なかなか私たち人間が食べることができませんでした。虫が食べる前に収穫しないと!と、見えない虫との戦いがはじまり、早め早めに収穫。サラダにして食べたところ力強い味がして、すっかりケール・ファンになりました。

夏の厳しい暑さからか、育ちが遅かったいんげん。あきらめかけていたら、9月に入って急に実をつけ始め、結果的にたくさんのいんげんを収穫することができました。スーパーで買ういんげんよりもやわらかい食感で、食べやすかったです。

オクラも2回目。途中オクラの実の中に虫が入るという時期もありましたが、なんとか回避(虫が入ったオクラは先が曲がります)。最後は実がはじけないよう紐で縛って種をとりました。

こうした農の活動をつうじて多くの学びがあるのはもちろんですが、都心で野菜を育てるメリットは数多くあります。
まず、どの野菜も固定種の種から育てているので、普段食べているものと比べて味が濃くて、とても美味しいということ。

その他、
・CO2を吸収する
・生産と消費を近づけることで輸送に伴うCO2を削減することにつながる
・虫や鳥がやってきて生物多様性が生まれる
・ファームを起点とした交流が広がり、地域コミュニティが活性化するetc.
もともとあった自然の力を回復させる“ネイチャーポジティブ”の取り組みは近年、急速に広がっています。

「アクションお台場ファーム」は、小さな取り組みですが、これからも楽しみながら続けていけたらと思います。
<つづく>