第2回 2005年7月12日(火)放送 あらすじ

涙の青い海

 多恵子(岩佐真悠子)が三郎におんぶされて登校して来たものだから女子生徒たちは大騒ぎ。敦子(佐津川愛美)から「諦めたんやろ」と言われても、未練たっぷりの真由美(藤本静)は「あんなの朝から見とうない」とぶ然。利絵(相武紗季)も「目立ちたいだけや」と冷ややかな反応。そして悦子(鈴木杏)はといえば「青春ですねえ」としみじみつぶやいたものだから、女子ボート部の設立書を手渡した顧問の福田(相島一之)から「お前は茶のみバァサンか」と笑われてしまった。キャプテンに推された悦子以下、メンバーは利絵、敦子、真由美の4人。新人戦に出場するにはあと1人足りない。「ほうや、あいつは」。福田が候補に挙げたのは多恵子。さっきまで三郎におぶられていたのに、もう元気に廊下を歩いている。足をくじいたなんて嘘。どうやら利絵の読み通り、三郎はうまく利用されただけのようだ。
 女子ボート部初日、張り切って挨拶する悦子に真由美ら3人は惜しみない拍手を送った。ところがその真由美が「UV対策に」と帽子を配ったものだから、男子部キャプテン安田(北条隆博)から「日焼け気にしてボートがこげるか!」とカミナリが落ちた。早速4人はボートに乗り込むが、いきなりバランスを崩して大騒ぎ。どうにか出航したものの、今度は全員海中に放り出されてしまった。砂浜から様子をうかがっていた浩之(錦戸亮)は「さすがの俺もフォローできん」と呆れた。
 翌日敦子が辞めると言い出した。「あんなきつい思わんかった」。海中に放り出された時、敦子はボートにしがみついてるのがやっとだった。悦子が困惑していると、多恵子がいつものようにやって来た。悦子はいきなり「ボートやらへん?」と多恵子に声をかけたものだから、利絵と真由美は「あの子が部活なんか、やるわけないがなあ」と憤然となった。ところが多恵子は「ボート部、入ってもええよ」とあっさりうなずいた。
 安田がコックス役を勧めてくれたおかげで敦子は退部を思いとどまってくれた。悦子がホッとしたのもつかの間、今度は利絵が「多恵子が入りよったら、私が辞めるけん」と言い出した。トイレの水かけ事件がどうしても許せないようだが、多恵子は姿を現さなかった。トレーニングが始まると、悦子はシートを飛ばすわ、利絵に至っては船酔いでうずくまってしまった。
 ヘトヘトになった4人だったが、仲良く買い食いしながら帰っていると多恵子と出会った。悦子が敢えて明るく「明日は来るん?」とたずねると、多恵子はいともあっさりと「マジにやると思てたん?」。両親が厳しいのでボート部に入ったと口実にしたかっただけという。裏切られた思いの悦子が「もう知らん!」とぶ然と帰宅すると、洗濯物を預けに来た浩之から意外なことを教えられた。多恵子をボート部の艇庫前で見たという。「でも入りづらかったんか、すぐ帰ってしもた」。
 翌朝悦子は「待っとるけん」と多恵子を誘ったが、利絵は険しい表情で「あの子にこだわるんならキャプテンとして認めんよ」とピシャリと言った。ショックな出来事はそれだけではなかった。数学のテストがクラス最下位で追試を命じられた。合格点が取れなかったら補習授業を受けなければならない。「その間部活は一切禁止!」。担任に言われて悦子は呆然となった──。

キャスト

篠村悦子 … 鈴木 杏

関野浩之 … 錦戸 亮
中田三郎

矢野利絵 … 相武紗季
菊池多恵子… 岩佐真悠子
中崎敦子 … 佐津川愛美
中浦真由美… 藤本 静
     ●
大野仁美 … 石田ゆり子
大野 健 … 池内博之

福田正一郎… 相島一之
篠村法子 … 浅見れいな
根本 緑 … 友近
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篠村友子 … 市毛良枝
根本 満 … 小日向文世
篠村幸雄 … 大杉 漣

スタッフ

■原作
 「がんばっていきまっしょい」敷村良子(幻冬舎文庫刊)

■脚本
 金子ありさ

■プロデューサー
 重松圭一

■演出
 三宅喜重

■制作
 関西テレビ

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