<第61回> <第62回> <第63回> <第64回> <第65回>


<第61回>
 裕介が、モロッコへは単身赴任する、と宣言。紀子は裕介の本当の気持ちが知りたくて、もう一度二人で話し合ってみる。裕介の決意は変わらなかった。
 裕介の単身赴任について、芳江、佐江子は心配を募らせる。二人で決めたことに周囲が口をはさまないよう、敏三、竜夫はそれぞれの妻に釘をさす。
 裕介が時折見せる寂しそうな表情に、紀子は、このまま裕介を一人で行かせてしまっていいのだろうか、と心が揺れる。
 そんなある日、紀子は俳優の中山の取材で、緊急に京都へ行くことになった。
 ところが、取材中にツーショットの写真を撮られ、密会として写真週刊誌に掲載される。

<第62回>
 紀子と俳優の中山とのツーショットが写真週刊誌に載り、記者やリポーターたちが紀子の自宅に押しかけてくる。青ざめる紀子をかばって、裕介が敢然と記者たちを追い返す。
 紀子のことを信用しているが、もっと自分の行動に気をつけるよう、注意する芳江。
 その頃、早川家では、写真週刊誌を見た佐江子が仰天していた。
 それからまもなく、裕介の単身赴任についてずっと揺れていた紀子の心が決まる。仕事より家族と一緒にいることを大切にしたいと思った紀子は、岡崎ディレクターに退職願をさしだす。
 紀子の退職を知り、祐介は「ありがとう」と言って、紀子を抱きしめる。

<第63回>
 紀子がモロッコへ一緒に行くことになり、本心ではそれを望んでいた祐介は喜ぶ。
 紀子もプラス思考に切りかえ、家族水入らずの生活と、知らない国での新しいチャレンジという二つの希望の実現に、胸はずませる。
 まもなく、野村家で、紀子の両親、新吉夫婦を招いて、紀子たちの送別会が開かれる。皆にあたたかく新しい門出を祝福され、紀子たちは幸せそうだ。
 紀子は出版社に、モロッコから暮らしの記事を送る企画を持ち込み、採用される。
 数日後、テレビ局のスタッフが紀子の送別会を開いてくれる。その途中で、思いもよらない祐介からの連絡が入る。

<第64回>
 「モロッコ行きがなくなりそうだ」祐介からの連絡に、紀子の送別会は急きょ中止になる。
 祐介の話によると、会社の急な方針変更で、モロッコ転勤は、単身赴任に限られたという。紀子は怒りのやり場がなくて、思わず祐介を責めてしまう。
 翌日、祐介は独断で、会社に辞表を提出。なるべく早く次の仕事をみつけるというが、紀子は不安でいっぱいだ。
 紀子はモロッコの企画を採用してくれた編集者に謝り、新しい企画を出す。
 が、すげなく断られる。
 今まで黙って祐介の行動を見ていた敏三が、突然祐介を殴りつける。仕事が好きなのになぜ辞表を出したのかと。

<第65回>
 敏三に殴られた祐介は、自分には新聞記者以外の仕事など考えられない、と自覚。
 翌日、辞表の撤回を部長に申し出る。
 部長は祐介の願いを聞きいれ、祐介は予定通り単身赴任でモロッコへ行くことになる。
 一方、紀子も岡崎の力添えで、仕事に復帰。新人りリポーターの養成係として張り切る。
 美奈の二歳の誕生日。祐介は敏三を“親父”と呼び、後のことをよろしく頼みます、と握手する。
 そして、祐介の出発の前夜。祐介は紀子に、二度目の別居結婚の記念として、ダイヤの指輪を贈る。二人の愛がより深まるように。
 翌日、祐介は旅立つ。


戻る


[第1-10回] [第11-20回] [第21-30回] [第31-40回] [第41-50回] [第51-60回] [第61-65回]