<第51回> <第52回> <第53回> <第54回> <第55回>
<第56回> <第57回> <第58回> <第59回> <第60回>
<第51回>
芳江と敏三の再婚話を耳にしてから、祐介の帰りは毎晩遅く、不機嫌な日が続いていた。
祐介の不機嫌の原因がわからない芳江は、祐介と衝突。祐介は再婚を話を持ち出し、頭っから反対だと憤慨する。
困った紀子は、両親に相談。紀子は竜夫からこっそり、敏三がずっと独身だった意外な理由を聞かされる。
祐介は、芳江の再婚について、由美に相談する。由美は財産相続のことが気がかりで、今のところ反対もしないかわりに、積極的に賛成もしなかった。
その夜、芳江の再婚話が原因で、紀子と祐介が大喧嘩。いたたまれなくなった芳江は、再婚などしないと泣きだす。
<第52回>
祐介が再婚に猛反対なのを知った芳江は、敏三からのプロポーズを断る。
敏三はがっかりして、部屋にこもったきり出てこない。
一方、芳江も見るからに寂しそうで、紀子は胸が痛い。
紀子は菊地に相談。菊地は、律子の店で祐介と飲みながら、祐介の頑さを注意する。
二人の話を聞いていた律子が、祐介の味方をする。律子の母親も再婚していて、祐介の気持ちがよくわかるという。
律子が祐介に好意を持っているのを感じた菊地は、紀子にそれとなく忠告する。
その夜、紀子と祐介は再び大喧嘩。祐介の平手打ちが紀子の頬に飛んでくる。
<第53回>
芳江との結婚がだめになった敏三が、伊豆に帰ると言いだす。紀子は必死にひきとめるが、敏三は荷物をまとめて、早川家を出る。
帰る前に、敏三は別れの言葉を一言言いたくて、芳江に電話をかける。すると、どうしてももう一度顔が見たくなって、芳江に会いにいく。
紀子が仕事から帰ると、芳江と敏三がドンチャン騒ぎをしていた。祐介の反対など気にしないで、二人は今日から一緒に暮らすという。
まもなく、祐介が帰宅。紀子の説得にもかかわらず、敏三に、出ていくよう怒鳴りつける。怒った芳江は、祐介に出ていけと……。
祐介は家を飛び出し、律子の店で酔いつぶれる。
<第54回>
芳江に「出ていけ」と言われた祐介は、家を飛び出したまま、その夜は帰ってこなかった。
翌朝、律子の部屋で目をさました祐介は、愕然。昨夜のことは泥酔して何も覚えていず、あたふたと会社へ出かけていく。ネーム入りのボールペンを部屋に落としたのも気づかずに。
紀子は新聞社に電話。祐介は、酔いつぶれて、律子にタクシーで新聞社まで送ってもらったと嘘をつく。
敏三は、婚姻届けの保証人になってほしい、と竜夫夫婦に頼みにいく。夫婦は驚きながらも喜び、敏三は祐介の気持ちを考慮して、再び早川家に居候することになる。
その夜、祐介は酔って帰宅。気になる言葉を口走る。
<第55回>
芳江の再婚について、紀子は祐介とちゃんと話し合おうとするが、祐介は避ける。菊地が力ずくで祐介を説得。紀子の両親、由美も加わって、話し合いが行われる。
祐介は、母親の再婚に反対する自分の気持ちを正直に告白。竜夫はその気持ちを理解した上で、祐介に訴えかける。ついに、祐介は再婚に賛成する。
数日後、芳江と敏三の内輪だけの結婚式が挙げられる。
そして、二人はハネムーンを兼ねて、一ヵ月の予定で伊豆の敏三の家へ出かけていく。
その夜、新吉とミッチャンが突然、婚約を発表。一緒に住むというので、竜夫と佐江子は絶句。
<第56回>
芳江と敏三が伊豆の新婚旅行から戻り、野村家には穏やかな日々が戻ってきた。
一方、早川家では、新吉から突然、結婚の挨拶状が届き、大騒ぎ。しかも、ミッチャンは妊娠しているという。
佐江子から呼びつけられた紀子は、新吉とミッチャンを連れて、実家へ行く。
話し合いの末、佐江子と竜夫は、しぶしぶ新吉の結婚を認める。
その頃、祐介は律子から呼び出され、好きだと打ち明けられる。祐介は、紀子を愛している、ときっぱり答えるが、屈辱を感じた律子は、以前祐介が自分の部屋に泊まったことを紀子に告げる。
紀子は祐介を追及。祐介は身の潔白を訴える。
<第57回>
これ以上律子に夫婦の仲をひっかきまわされたくない祐介は、特別な感情を持っていないことをもう一度律子に告げにいく。
それでも律子は祐介を挑発し、今夜だけ一緒にいてほしいとすがりつく。祐介は抵抗。二人はもみ合いになり、バランスをくずした律子は、カウンターに頭をぶつけ、床に倒れる。
怪我をした律子は緊急入院。祐介は紀子にいきさつを話し、二人で律子の看病をする。
まもなく、律子は退院。店に復帰できるまで、新吉が店を手伝うことに。
律子が野村家にお礼にくる。そして、美奈を連れて散歩にでかけるが、夜になっても二人は帰ってこなかった。
<第58回>
美奈が律子に誘拐されたと思った祐介は、警察に連絡し、律子からの連絡を待つ。
心配のあまり紀子が錯乱状態になったとき、律子が美奈を連れて帰ってくる。ディズニーランドに行っていたという。芳江や佐江子につるしあげられ、涙ぐみながら謝罪する律子。
翌日、紀子は律子の本心を聞きだすために、律子に会いにいく。
律子はディズニーランドに行ったのは嘘だといい、紀子たちを苦しめるために美奈をあちこち連れ回したと打ち明ける。律子は再出発のために、ニューヨークへ戻る決心をする。
新吉が律子の店を引き継ぐことになるが、それに怒った佐江子が家出する。
<第59回>
新吉がバーテンになるのに賛成できない佐江子は、家を出て、野村家で愚痴をこぼす。
紀子をはじめ野村家の人々は、新吉を弁護。とうとう佐江子も折れて、新吉が律子の店を引き継ぐことに賛成する。
まもなく、律子の送別会が開かれ、律子はニューヨークへ発つ。
紀子がクビになるかもしれない、という情報をミッチャンがつかむ。ショックを受けた紀子は、ディレクターの岡崎にくってかかるが、それはガセネタで、むしろ正社員になってほしいと頼まれる。
祐介か菊地かどちらかがモロッコ転勤になるという噂がたつ。自分だと思いこんだ菊地は落ちこむ。
<第60回>
自分がモロッコへ転勤になると思いこんだ菊地は、新聞社を辞めようかと思いつめる。祐介はそんな菊地を励ますが、実はその転勤話は祐介の方だった。
単身赴任か、家族三人で行くか、祐介はまず紀子の希望を聞く。
正社員採用の話もあり、すぐには答えられない紀子。祐介は憮然として、嫌なら無理に頼んでまで一緒に来てほしくないと……。
祐介の転勤話に、親たちもかんかんがくがく。
が、結局、二人の問題に自分たちは口をはさむ余地はないと話し合う。
悩んだ末、紀子は祐介についていくことを決意。祐介も喜んでくれると思ったが、祐介は一人でモロッコへ行くと。