<第11回> <第12回> <第13回> <第14回> <第15回>
<第16回> <第17回> <第18回> <第19回> <第20回>
<第11回>
十年ぶりに再会した父の靖夫は、置き手紙を残して再び姿を消す。父の家族への愛情がわかったひかりは、もう悲しまない。
陽一郎は、企業には頼らず、自力でオリンピックを目指すことを決意。陽一郎に失望した久美は、別れをきりだす。
ひかりは石山から、プロポーズの返事を迫られる。困ったひかりは陽一郎のもとへ相談にいくが、石山と幸せになってほしい、と言われる。
ひかりは石山と結婚を前提としたつきあいをすることに同意する。心の中で、陽一郎に別れを告げながら。
そんな折、ひかりは、陽一郎が退職して選手生命の危機に瀕していることを知る。
<第12回>
陽一郎の苦境を知ったひかりは、居ても立ってもいられなくなって、陽一郎に会いにいく。そして、友達として陽一郎の力になりたいと訴える。しかし、陽一郎は二度とここへ来ないでほしい、とひかりを突き放す。
石山は、陽一郎のことを心配するひかりが許せない。困っている友達を心配するのは当たり前だと反論するひかり。
石山は陽一郎に就職の世話をする。が、陽一郎は面接に行かなかった。
陽一郎はひかりに、石山と幸せになってほしいと言い、東京を離れることを告げる。ひかりは、どこへも行かないでほしいと訴えるが……。
<第13回>
陽一郎から別れを告げられたひかりは、これ以上自分の気持ちをごまかせなくなって愛を告白する。陽一郎も自分の感情を押さえきれなくなり、ひかりを愛していると告げる。その夜、二人は結ばれる。
その頃、石山はひかりの部屋で、ひかりの帰りを待っていた。ひかりが陽一郎の写真を大切に持っているのを見て、ショックを受ける石山。
翌朝、ひかりは帰宅。心配する朋子に、石山とは結婚しないと宣言するひかり。
石山は陽一郎に、ひかりとの結婚の邪魔をしないでほしいと怒りをぶつける。陽一郎は、ひかりとの出合いは運命だ、もう後戻りはできないと言う。
<第14回>
ひかりを失いたくない石山は、ひかりに婚約指輪をさしだす。ひかりは陽一郎と愛を誓い合ったことを告げ、許しを乞う。石山は傷つきながらも、陽一郎がフィアンセと別れたことをひかりに知らせる。
全てをふっきった石山は、陽一郎とひかりの幸せを願いながら、ひかりに別れをいう。
ひかりは陽一郎を朋子に紹介する。石山のことが気にいっていた朋子は、無職の男にひかりを幸せにすることなんかできない、と冷たく陽一郎を追い返す。ひかりは、陽一郎にはオリンピック出場という夢がある、と朋子に反発。自分の夢を追い続ける男は、いつか女を捨てるものだ、と言いきる朋子。
<第15回>
朋子から冷たい言葉を浴びせかけられた翌日、陽一郎は自分のことをわかってもらおうと、再び朋子に会いにいく。が、ひかりの父親と同じ、女を不幸にする眼をしている陽一郎のことを、朋子は信じることができない。
まもなく、陽一郎にとって大事なマラソン大会の日が来る。朋子に認めてもらうためにも、勝利を誓った陽一郎だが、途中でリタイア。絶望して帰ってくる。
ひかりは陽一郎を励まそうとするが、陽一郎は泥酔して、ひかりにひどいことを言う。翌日、ひかりは陽一郎を二人が出合った高峰山へ連れていく。力がわいてきた陽一郎は、もう一度頑張る決心をする。
<第16回>
再起を誓った陽一郎は、必死のトレーニングを続け、三ヵ月後、いよいよ大会の日を迎える。陽一郎の勝利を祈るひかり。
陽一郎は優勝は逃したものの、日本人トップの好成績で、堂々の第二位だった。ひかりは陽一郎とともに喜びをかわちあい、その夜、朋子に嘘をついて、陽一郎の部屋に泊まる。
翌朝、朋子は帰宅したひかりに陽一郎を家へ呼ぶよう命じる。陽一郎がマラソンをやめるなら、朋子は二人のことを認めてもいいと思っていたが、ひかりは家を出る覚悟を決めていた。
陽一郎がブランシュという会社の実業団に入ることが決定。会社の社長・敬介の娘・七海が、陽一郎に興味を持つ。
<第17回>
朋子と陽一郎の話し合いが行われる。ひかりを一生守り抜き、必ず幸せにする、と誓う陽一郎。朋子はついに折れ、ひかりと陽一郎の結婚を認める。
まもなく、陽一郎はランジェリーメーカーのブランシュに入社。広報宣伝部企画室に配属される。女子社員の憧れの的である陽一郎に、企画室長の新井は嫉妬を感じる。
社長令嬢の七海はフリーのカメラマンで、ブランシュの仕事も担当していた。陽一郎に関心を持った七海は、陽一郎の歓迎会で二人きりになるチャンスをつくる。
ひかりの病院に、自殺未遂の絵里子が運ばれてくる。絵里子はひかりの中学時代の親友で、男に捨てられたという。
<第18回>
歓迎会の夜、陽一郎と二人きりになった七海は、高価なネクタイピンをプレゼントし、陽一郎の部屋に行きたいなどとわがままなことを言う。
七海をふりきって陽一郎が帰ると、ひかりが待っていた。ネクタイピンのことをひかりに尋ねられ、社長から貰ったと答える陽一郎。
それからまもなく、絵里子の退院の日が来る。絵里子を捨てた恋人・哲也が迎えにくるが、絵里子はきっぱりと別れを告げる。
ひかりは絵里子が苦しんでいるのに、自分だけ幸せになって、なんだか辛い。
夜、陽一郎の部屋に会社の同僚・良美と早苗、そして、酔った七海が押しかけてくる。
<第19回>
七海が良美と早苗を連れて、陽一郎の部屋へ押しかけてくる。良美と早苗は陽一郎の迷惑になると思ってそうそうに帰るが、七海は傍若無人な態度で、陽一郎を誘惑しようとする。憤慨した陽一郎は七海を叩き出す。
数日後、カタログに載せる写真について、陽一郎と七海の意見が対立。七海はもう二度と写真は撮らないと逆上するが、あとで冷静になって反省し陽一郎のところへ謝りにいく。
そして、父親と喧嘩したことなど、素直に自分の気持ちを打ち明け、陽一郎のことが好きだと告白する。
その頃、ひかりは陽一郎に対して漠然とした不安を抱いていた。
<第20回>
一ヵ月後、実業団駅伝が開催される。
大会の朝、陽一郎は駅伝が終わったら式を挙げよう、とひかりにきりだす。
ランナーとしての陽一郎を第一に気づかうひかりは、今は自分のことだけを考えてほしいと答える。
陽一郎の活躍でブランシュチームは好成績をあげる。
夜、社長の家で、祝賀会が開かれる。七海が再び陽一郎に愛を告白。陽一郎はフィアンセがいることを打ち明ける。
ひかりの家に寄った陽一郎は、実はひかりに内緒で結婚式場を予約したことを語る。ひかりは感激。朋子も夢がかなったと大喜び。
七海が敬介に、陽一郎と結婚したい、という。