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<第41回>
 響子は本当の異母弟・達也と再会。自分が生まれたいきさつを知り、三十四年ぶりに心の闇が晴れた思いがする。
 菊江は響子に真実がわかっても、あくまでも大輔との結婚には反対。菊江の苦しみがわかる響子は、菊江の意に添うつもり。
 そんなとき、達也が大輔に自分と響子の関係を打ち明ける。大輔は心の整理がつかず、菊江に対しては怒りよりも哀れさが募る。
 大輔は響子に、当惑している気持ちを伝える。響子も同じ気持ちだった。
 和子から響子に電話がかかってくる。五百万、都合をつけてほしいという。

<第42回>
 菊江が退院。どういう心境の変化か、大輔と響子の結婚を認めるような発言をする。響子は五百万を用立てて、東京に向かう。
 一方、有吉家では、和子と晃が親族会議でやり玉にあげられていた。そして、真奈美にも非難の目が……。
 水商売を始めていた真奈美は、店の客に体を売り、五百万を借りる。
そして、晃に離婚届けをさしだし、家を出ていく。
 東京のホテルに着いた響子を晃が訪ねてくる。お金はいらないと言い、自分たち家族は終わってしまった、と絶望する。響子は、お互い過去に縛られるのはもうやめよう、と晃を励ます。そして、二人は最後の抱擁をする。

<第43回>
 和子の脳梗塞が再発。危篤に陥る。晃は真奈美に連絡。駆けつけた真奈美に、和子は、晃と優子をよろしく、と言って、息を引き取る。
 東京から戻った響子は、大輔のプロポーズを承諾。その夜、二人は始めて結ばれる。
 響子は美里のことを気にかけるが、美里は素直に二人を祝福してくれる。
 倉田家に響子と桃子が招待される。大輔は婚約指輪を響子に贈り、二人の婚約が成立する。菊江はほっと胸をなでおろす。桃子も嬉しくてたまらない。幸せに包まれる響子に、晃から、和子の死を知らせる電話がかかってくる。

<第44回>
 和子の葬儀が行われる。晃の二人の姉は、和子を死に追いやったのは晃だ、と晃夫婦を責め、絶縁を言い渡す。
 家も手放すことになった晃だが、もう一度真奈美とやり直すことに。
晃に再起してほしい大輔は、松本市が募集している公衆トイレのデザインの話を晃に持ちかける。晃は応募。晃の企画が幸運にも採用される。
その結果、晃はしばらく松本に滞在することになる。大輔は晃に松本に定住することを勧め、住まいの世話もする。
 晃は松本で暮らすことを決意。真奈美も優子と一緒についてくるという。響子は大輔の優しさが嬉しかった。

<第45回>
 晃一家が松本に引っ越してきて、一カ月が過ぎた。桃子と優子は同じ保育園に通い、真奈美が仕事で遅くなったときには、響子が優子を預かったりした。
 響子との結婚をひかえ、家の建て替えを考える大輔が、その設計を晃に依頼する。晃は承諾するが、真奈美は、大輔や響子に同情されているようで、複雑な心境。
 響子も抵抗を感じて、晃に会って話を聞いてみる。晃は、大輔の好意がありがたい、と明るく答えるが……。
 そんな折、大輔の提案で晃一家との食事会が開かれる。響子と晃を意識して、妙に陽気にふるまう大輔。真奈美も晃と響子の様子が気にかかる。

<第46回>
 結婚して六年になる看護婦の静子が妊娠。響子は喜ぶが、静子は子どもを産みたくないという。
 新倉田家の設計に取り組む晃の姿に、真奈美は心のバランスをくずし、キッチンドリンカーになっていた。晃は、酒をひかえるよう真奈美に忠告し、今の試練に負けないよう二人で頑張ろうと励ます。
 ある日、家の設計のことで、晃が響子を訪ねてくる。晃と二人だけでいることに、戸惑いを感じる響子。響子は大輔に、設計のことは大輔と晃の二人でやってほしいと頼む。
 美里が、晃に対する大輔の好意が理解できない、と大輔に警告。大輔は、自分自身を試しているのかもしれないと答える。

<第47回>
 響子は静子から、子どものことで相談を持ちかけられる。静子の夫・木村は再婚で、木村が前の妻子と会っているのを知っている静子は、木村が今でも前の妻を愛しているのではないかと苦しんでいるのだ。
 まもなく、静子が貧血で入院。響子は静子の悩みを木村に打ち開ける。木村は静子を愛していると言い、子どもが産まれるのを喜ぶ。
静子の一件から、響子は真奈美を傷つけていることを実感、晃とは距離を置くべきだと反省する。
 そんなとき、響子はワインバーで、泥酔した真奈美を見かける。真奈美を家まで送った響子に、晃は、真奈美が酒浸りであることを打ち明ける。

<第48回>
 真奈美がアルコール依存症になっているのを知った響子は、晃一家と距離を置きたい、と大輔に言う。なかなか立ち直れない真奈美は、酔って大輔にからみ、晃と響子の絆は永遠だ、と大輔を不安にさせる。
真奈美は優子の世話もなおざりになる。優子は響子に甘えるようになり、響子の家に泊まりたい、と駄駄をこねる。
 晃が打ち込んでいた倉田家の設計図が完成。激しい嫉妬に襲われた真奈美は、図面をビリビリに破り、響子は大事なものをみんな奪っていく、と逆上する。晃は思わず、真奈美の頬を打つ。
 それからまもなく、真奈美が突然失踪する。

<第49回>
 真奈美が松本から消えて三日。晃は懸命に行方を探し回るが、何の手がかりもつかめなかった。
大輔は晃に頼んでいた設計の仕事を断ろうとするが、晃の方から身を引く。
 響子は優子のことが不憫で、やさしく面倒をみてやる。
 ある日、桃子の実母の姉清美が、響子を訪ねてくる。桃子を里子に出すのを希望した清美だったが、今になって桃子を引き取りたいと言いだす。響子はにべもなく清美を追い返す。
 その夕方、保育園から帰ってきた桃子を清美が見つけ、どこかへ連れ去ってしまう。清美の夫・秀夫の話によると、清美は一と月前に一人息子を亡くしたという。

<第50回>
 子どもを亡くした清美が桃子を連れ出して、一夜が明けた。大輔は警察に届けようとするが、そのとき、桃子が帰ってくる。清美は一時の気の迷いで皆に迷惑をかけたことを謝る。
 数日後、清美の夫・秀夫が警察を訪ねてくる。桃子が自分の子だと知った秀夫は、桃子を引き取りたいという。響子はきっぱりと断るが、まもなくして、秀夫が再び頼みにくる。桃子が自分が養女だと知ったとき、実の父親と暮らしたかったと思うかもしれないときりだした秀夫は、桃子の人生を自分の勝手に選択していいのかと詰め寄る。
 悩んだ末、響子は桃子を秀夫のところへ連れていく。


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