第1回 2008年10月20日(月)放送 あらすじ

残酷な運命と闘う…新しい私の始まり…

 6年前、とある地方の小さな町に住んでいた家族を悲劇が襲った。父親と母親が惨殺された上、家を放火されたのだ。生き残った13歳の少女・佳音は、燃えさかる炎の前で激しく泣き叫んだ。5歳年上の兄・耀司は、父母を助けるために炎の中に飛び込もうとする佳音の体を必死に押さえつけていた—。
 19歳になった佳音(堀北真希)は、小さな喫茶店で明るく元気にアルバイトをしていた。だが、6年前の事件を知った経営者の由香里(須藤理彩)は、来月から妹が手伝いに来てくれることになった、と言って、やんわりと佳音にクビを言い渡す。
 翌日、佳音は、両親を殺害した罪で少年刑務所に送られた兄・耀司(福士誠治)と面会するため少年刑務所を訪れる。兄の無実を信じる佳音は、冤罪を晴らしてもらえるようにもう一度弁護士に頼んでみる、と言って耀司を励ますが、このとき佳音は、故郷を離れて都会に出る決心をしたことを耀司に打ち明けられずにいた。
 音楽家の長崎殉也(北川悠仁)は、かつてCMなどの華やかな世界で活躍していたが、ある事情で第一線から身を引き、現在は義道神父(内藤剛志)の教会で子どもの聖歌隊を率いる傍ら、パブレストランでピアノを弾くアルバイトをして生計を立てていた。殉也の幼なじみでもある桜井美月(香椎由宇)は、彼の才能がこのまま埋もれてしまうことを心配していた。実は美月は、ずっと殉也に思いを寄せていた。
 ある夜、殉也は、大学時代からの親友で、デザインの仕事をしている瀬川昴(成宮寛貴)と会う。そこで殉也は、恋人の聖花(内田有紀)を喜ばせるために、どんなクリスマスを演出したらいいか昴に相談する。殉也、昴、聖花は、もともと同じ大学の仲間だった。昴は、そんな殉也を適当にあしらうと、ことしのクリスマスイブは船上パーティーをやるから顔を出せ、と誘った。
 粗末なアパートを借りて横浜で暮らし始めた佳音は、名前を偽って清掃会社でアルバイトを始める。その会社は、主に個人の家をクリーニングするサービスを行っていた。先輩の春江(宮崎美子)は、いまどきの若者には珍しく、文句も言わずに一生懸命働く佳音に感心していた。
 そんなある日、佳音は、春江とともにひとり暮らしの音楽家の家に派遣される。殉也の家だった。佳音は、急用ができて困っていた春江を送り出すと、ひとりで掃除を続けた。そこで佳音は、1冊の古いアルバムを見つける。6年前の事件でアルバムなども燃えてしまい、思い出を失っていた佳音は、幸せそうな家族の写真を見るのが大好きだった。そのアルバムには、殉也の幼いころからの写真が貼られていた。その時、窓から吹き込んだ風で写真が吹き飛ばされ、佳音がそれを拾い集めようとしていると、そこに殉也が帰ってくる。殉也は、慌てて写真を隠そうとした佳音に、何をしていたのか理由を尋ねた。すると佳音は、人が笑っている写真が好きだと答えた。生きていればいろいろなことがあるが、笑顔の写真にはその人の幸せなときがずっとそこにあるから、と—。そんな佳音の言葉を静かに聞いていた殉也は、一緒に写真を撮ろう、と言い出す。佳音の携帯電話を借りた殉也は、彼女と並んで一緒に写真を撮った。佳音は、殉也とのツーショット写真を現像し、部屋の壁に貼った。それ以来、この写真は佳音の宝物になった。
 そんなある日、佳音が働いている会社に、雑誌記者の池田次郎(豊原功補)という男が訪ねてくる。池田は、6年前の事件の話が聞きたい、といきなり佳音に切り出し…。

キャスト

堀北真希
北川悠仁
香椎由宇
福士誠治
成宮寛貴
  *
平田 満
内藤剛志(特別出演)
内田有紀
豊原功補

スタッフ

■脚本
 浅野妙子

■プロデュース
 中野利幸

■演出
 加藤裕将

■音楽
 菅野祐悟
 MAYUKO

■制作
 フジテレビドラマ制作センター

■制作著作
 フジテレビ

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