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<第41回>「陰謀の人事異動」
 柳生の葬儀がしめやかに行われる。小百合はどこまでも毅然として立派だった。〈ひみこ特集・第二号〉が発売される。反響は第一号以上で、ユウコは喝采をあげる。
 草加の無断欠勤は、五日も続いていた。が、実は、大野木編集長が、草加から有給休暇届けを受け取ったのを忘れていたのだ。
 その夜、草加がユウコの前に現れる。旅先で短編小説を書いたといい、ユウコに読んでほしいと。
 ユウコは一気にその小説を読み終え、悲しみのあまり涙を流す。
 翌日、出勤した草加に、〈レディース〉の編集部への異動話が持ち上がる。専務派の陰謀だった。

<第42回>「非情な打ち切り通告」
 草加の異動話が社内の派閥争いによるものだと見抜いた可門は、〈レディース〉の編集長・鮫島に抗議。鮫島と接触している同僚の坪内に、忠告する。
 司郎は最近、視力の衰えを感じ、苛立っていた。
 そんな矢先、司郎が十五年来表紙の写真を撮り続けてきた出版社から、仕事の打ち切りを通告される。
 尾畑の妻・利香が結婚八年目にして待望の妊娠。涙ぐみながら抱き合う尾畑と利香を見て、ユウコとカオルも感動する。
 その夜、スナックで語り合うユウコとカオルの前に未知子がやってくる。挑発的な未知子を、きっぱりと退けた二人は、ホテルへ向かう。今夜こそ、一つに結ばれるという確信を持って。

<第43回>「抗議と中傷の嵐」
 ユウコとカオルは、今夜こそ一つに結ばれる予感がして抱き合うが、やはりうまくいかなかった。絶望的なショックに、打ちひしがれる二人。
 翌朝、〈ひみこ特集〉を痛烈に批判するアメリカの大衆紙の記事が、新聞に掲載される。
 それがきっかけで、今まで好評だった反響の流れが一転、編集部に抗議と中傷が殺到する。
 その日、緊急の取締役会が開かれる。雑誌の自主回収は免れるが、ホームページの閉鎖が決まる。
 ユウコはカオルに会いたくて、橘家を訪ねる。が、カオルは不在だった。
 そこへ、可門から呼び出しの電話が。可門の一言に、ユウコは涙があふれてくる。

<第44回>「揺れる恋人たち」
 〈ひみこ特集〉が暗礁に乗り上げ、落ち込むユウコを、可門は彼らしいさりげないやり方で、勇気づける。
 翌日、暗い雰囲気に沈みがちな会議に、喝を入れたのも可門だった。ユウコは三号目に向けて、和歌山取材を提案。
 坪内が横槍を入れるが、大野木編集長らは、自信を持ってこの連載を続けようとファイトを燃やす。
 その夜、ユウコはカオルに会いにいくが、カオルのわだかまりは消えず、ぎくしゃくした感じになる。
 司郎が写真家協会の理事に推薦される。引退を宣告されたようで、怒る司郎。
 そんな司郎をやさしく見守る和歌子を見て、カオルは、いつか戻ってきてほしいと告げる。

<第45回>「悪夢の休載命令」
 海外からの批判を受けた〈ひみこ特集〉に対して、ついに、国内でも不買運動が起きる。今まで好意的だったマスコミも、掌を返したようにユウコたちをバッシングする。
 深夜、急な仕事を必死に片付けたカオルは、急いでユウコに電話する。が、連絡が取れなかった。
 そんなとき、カオルは泥酔した未知子を、家へ送り届けなければならないはめになる。 そして、未知子の誘惑に負けて、二人でベッドの中へもつれ込む。
 その頃、ユウコはカオルからの電話をひたすら待っていた。

<第46回>「恋の終わりの予感」
 とうとうカオルからの電話がなかった翌朝、ユウコは悪い予感に襲われ、カオルは未知子と一緒だったのかもしれない、と不安におののく。
 編集部では、<ひみこ>を続行させるため、大野木編集長が、起死回生の一手に出る。 主要広告主の各企業に、謝罪に回るというのだが・・・・・・。
 カオルはユウコに電話をかける決心がなかなかつかなかった。
 そんなとき、未知子からメッセージが。カオルは、今夜会いたい、とユウコに電話をかける。
 その夜、カオルは昨夜、未知子といたことを正直にユウコに打ち明ける。ユウコは話を最後まで聞かずに飛び出す。

<第47回>「許せない裏切り」
 カオルが未知子と一晩中一緒にいたことを知ったユウコは、カオルと別れる決心をする。
 翌朝、ユウコが出勤しようとすると、ドアの前にカオルがいた。ユウコはカオルをふりきって出かけていく。
 久美はカオルに、冷却期間を置いたほうがいい、と忠告する。
夕方、カオルからユウコに電話が入るが、ユウコは無視。草加がユウコのかわりに、カオルに会いにいく。
 もう一度、自分の気持ちをきちんと伝えたい、と訴えるカオルに対して、草加は、ユウコはもう戻らないと・・・・・・。
 翌日、ユウコのもとに、カオルから手紙が届く。

<第48回>「涙で読んだ手紙」
 カオルからユウコに、長い長い別れの手紙が届く。ユウコは泣きながら手紙を読み終えるが、これで気持ちがふっきれる。
 翌日、編集部では、人事異動の内示が出る。池内副編集長が広告部に、草加が<レディース>編集部に移ることになり、衝撃が広がる。
 御手洗常務は、いつか巻き返しのときがくる、と皆を励ますが、ユウコはたまらなく淋しい。
 翌日、池内と草加は<SSS>編集部を去る。かわりに坪内が副編集長代理におさまり、<レディース>から氷室という若い女性社員が送られてくる。
 その夜、ユウコは可門から、あなたが好きだ、と告白される。

<第49回>「すがりついた胸」
 可門から思いがけない告白をされた翌日、ユウコは編集部で可門と顔を合わせるが、可門はいつも通りの様子だった。
 その日の編集会議で、プロジェクト<ひみこ>を残すかどうかで、氷室とユウコが対立。ユウコは草加のいない心許無さを感じる。
 利香から、カオルが打ち込んでいた駅のコンペの落選が決まった、とユウコに連絡が入る。
 ユウコは居ても立ってもいられなくなって、カオルに会いにいくが、カオルの隣には未知子がいた。
 傷ついて編集部に戻ったユウコに、可門が声をかける。ユウコは思わず、可門の胸にとびこみ、「今夜、抱いてください・・・・・・」とすがりつく。

<第50回>「危険すぎる男」
 カオルを失った淋しさから、ユウコは可門に抱かれる。
 翌朝、出社したユウコは可門が大野木編集長に辞表を出していたことを知る。
 坪内と氷室は、勝手に三人のライターを編集部に連れてくる。
 未知子はカオルに別れを告げ、故郷へ帰る。これ以上、なげやりになっていくカオルは見たくないと・・・。
 夕方、草加と会ったユウコは、可門と関係を持ったことを告白する。
 草加は部屋を飛び出し、可門を探す。が、見つからず、部屋に戻ると、ユウコの姿はなく可門がいた。可門と口論になった草加は、包丁を握りしめ、悲しげな目で、可門に向かっていく。


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