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<第11回>「緊急事態発生!」
 雑誌の起死回生を賭けてプロジェクト「ひみこ」の半年連載が決まる。
 締め切りを一週間後に控え、ユウコは気合いが入る。
 小百合はしばしば編集部を訪れ、ユウコを激励する。
 司郎は「ひみこ」の扉写真を撮影する。その素晴らしさに、息を飲むユウコ。
 カオルは、ユウコとのセックスに再び失敗したことに悩み、悶悶としていた。精神カウンセラーに電話してみたりする。
 そんなカオルが未知子と再会。未知子はカオルの初体験の相手で、四年ぶりに見る彼女は、垢抜けた良い女になっていた。
 夜、ユウコが編集部で一人で居残りをしていると、出張していた可門が、いきなり現れる。

<第12回>「怒りのサンドバック」
 ユウコは可門から飲みに誘われるが、草加のことを大切にしてあげてほしいといって断る。
 翌朝、警察から、可門の身柄を引き取りにきてほしいと電話が入る。昨夜、泥酔状態で暴力事件を起こし留置されているという。
 草加があわてて、飛び出していく。
 その後、二人はなかなか編集部に帰ってこなかった。
 カオルは未知子と再会したことで、少なからず動揺していた。未知子は愛人をしているといい、カオルを誘惑する。
 久美は御手洗からプロポーズされる。しっかり考えて、返事をすると答える。
 ユウコは亡くなった父の秘密が、“越中おわら風の盆”にあるのを知る。

<第13回>「危険な年上の女性」
 校了の日がくる。ユウコと草加は署名原稿を書くことになり、張り切る。が、出来上がった原稿に二人とも書き直しを命じられる。
 カオルに未知子から電話がかかってくる。風邪をひいて寝ているというので、カオルは看病に駆けつける。
 パジャマ姿でベッドに寝ている未知子と接しているうちに、カオルは熱い欲望を感じるが、未知子からそれとなくたしなめられる。
 草加の原稿に、やっと副編集長の池内からOKが出る。焦るユウコに、携帯に出る余裕もない。
 代わって草加が携帯に出るが、可門からの誘いの電話だった。草加は何も言わずに、ユウコの原稿書きにつき合う。

<第14回>「亡き父のサングラス」
 ユウコは徹夜して、やっと署名原稿を完成させる。
 帰宅したユウコは、そのままベッドに倒れ込む。
 そこへ、カオルがコンペ用の設計図を持って訪ねてくる。徹夜して、書き上げたという。
 続いて、草加、司郎、モデルのキーとフーが、次つぎと訪ねてくる。司郎のファンだったという久美は、大喜び。夜まで皆で大騒ぎする。
 その夜、ユウコは初めて久美から亡き父親について聞かされる。胸が一杯になり、涙があふれてくるユウコ。
 カオルはユウコのために建設会社への就職を決意。が、ユウコは納得がいかない。そんな二人の前に、未知子が現れる。

<第15回>「衝撃の一枚・・・」
 カオルの従妹・明日子がナンパで知り合ったヒロシにつきまとわれる。
 ヒロシはユウコの出版社でバイトをしたことがあり、その言動に腹を立てていたユウコは、草加や小百合とともにヒロシを徹底的にやっつける。
 カオルは建設会社の入社説明会に参加する。
 司郎はカオルに、カメラが趣味だった自分の父親について語る。祖父が祖母のヌード写真を撮ったという話に、衝撃を受けるカオル。
 和歌子の結婚式が行われる。招待されたユウコは感動するが、カオルは一度も笑おうとしなかった。
 その夜、カオルが突然、ユウコのヌードを撮りたいと言いだす。ユウコは素直に頷く。

<第16回>「本日、発売です!」
 いよいよ、「プロジェクトひみこ特集・第一号」が発売される日がやってきた。
 ユウコらは読者の反応が気になるが、たまに鳴る電話は抗議のメッセージばかりで、ホームページのアクセスも、全く伸びないままだった。
 プロジェクト反対派はほくそ笑み、不買運動を起こすと息まく。夕方、意気消沈した空気が漂う編集室に、突然衝撃が走る。ホームページへのアクセスが、いつのまにか五百人を超え、出版社の社長の娘からも、応援の電話が入る。
 そのうえ、売り上げも好調だった。スナックで祝杯をあげるユウコの前に、未知子が現れる。

<第17回>「ワイドショー出演」
 未知子は明日子の英語の家庭教師をしていた女性でカオルは同じく、数学の家庭教師だった。カオルが未知子に自分の知らないことも話しているので、ユウコは不安になってくる。
 久美は御手洗からのプロポーズを断る。二十三年前に事故死した夫のことが、まだ忘れられないのだ。
 翌日、特集が大評判になり、ユウコと草加はテレビのワイドショーに出演する。
 有頂天のユウコに、小百合が手厳しい批判。出版社の株を全て処分したと。
 その夜、ユウコはカオルと「ひみこ」のホームページを開く。すると、「円周率の女」からの書き込みがあり、ユウコは一目で未知子からのものだとわかる。

<第18回>「新婚和歌子の家出」
 ユウコはカオルに未知子との関係を問いただす。カオルは以前未知子と付き合っていたことを告白するがユウコのつまらない焼きもちに憮然。特集「ひみこ」の類似企画が、他の男性週刊誌に掲載される。憤るユウコに、可門は第二号で真価が問われると、忠告する。
 和歌子が編集部に差し入れにくる。家出してきたという和歌子を、ユウコは自宅へ。和歌子と久美はすっかり意気投合する。
 その頃、和歌子の夫・山川が、司郎の家に和歌子を探しにきていた。山川の態度に腹を立てたカオルは、突然殴りかかり、二人は激しい殴り合いを始める。
 そんな二人に、司郎は面白そうにカメラを向ける。

<第19回>「抑えきれない嫉妬」
 和歌子はユウコの家に泊まる。久美と和歌子はユウコとカオルのことが気になるが、黙って見守ることに。
 翌日、小百合が編集部に来る。特集「ひみこ」の意味を真剣に考えるユウコに、小百合はあるアドバイスをする。
 その夜、ユウコは未知子と会う。未知子がカオルの初体験の相手だと知ったユウコは、嫉妬で自分が押えられなくなる。
 ユウコが帰宅すると、小百合、和歌子、山川、そしてカオルが談笑していた。まるで我が家のようにふるまう四人にかっとなったユウコは、「出てって!」と絶叫する。
 カオルと二人きりになったユウコは、思いつめた表情で服を脱ぎ捨てる。

<第20回>「信じられない別れ」
 未知子に嫉妬したユウコは、その夜、どうしてもカオルと関係を持とうとするが、やはりカオルの体はこたえてはくれなかった。
 「男じゃない!」と、思わず口走ってしまうユウコ。
 カオルはユウコに別れを告げて、去っていく。カオルは尾畑の事務所で西村教授と鉢合わせする。実は、尾畑の妻・利香は西村の娘で、西村は二人の結婚を許さず、尾畑を破門していた。
 その夜、ユウコは仲直りのため、カオリに会いにいく。
 が、カオルは二度と会わないとつれない返事。ユウコは草加の部屋で泣きつかれて眠る。草加は慈愛に満ちたまなざしで、ユウコの寝顔に唇を寄せる。


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