母親失格
切り裂かれた心
千弘は償いのために倉本家へ行くが、事情を知った慎一に追い返される。退院したばかりの弘美を気遣いながら、自分も涙にくれる慎一。その夜、眠れない弘美は、千弘の部屋へ入り、ベッドの布団をナイフで何度も何度も切り裂く。翌朝、千弘は千賀子の反対を押し切って、家を出て行く。千弘が弘美のお腹を蹴ったことを知った芙美江は、千弘への愛情がとたんに冷める。千弘は再び倉本家へ行き、皆の冷たい視線をよそに、働き始める。弘美は千弘に辛く当たり、ある夜、千弘を家から閉め出す。寒さに一晩中耐えながら、それでも千弘は帰ろうとしなかった。