<第31回> <第32回> <第33回> <第34回> <第35回> <第36回> <第37回> <第38回> <第39回> <第40回>

<第31回>「両親の苦悩の告白」
 出生の秘密を知った春菜は、司郎に会いに行く。藍もその後を追いかけ、親子三人で話し合う。春菜は司郎に対して、終始素直だった。が、藍に対しては批判的で、自分にこんな残酷な境遇を押し付けたエゴイストだ、と憎悪の目で見る。
 翌朝、春菜は置手紙を残して、姿を消す。
 帰京した藍は敏江や佐代子らに、春菜が家出したことを告げる。佐代子は家出の原因を知りたがるが、藍はごまかす。まもなく、司郎も帰ってくる。
 そこへ、祐輔から藍に打ち合わせの連絡が入る。司郎は家庭の事情を話し、藍が行けないことを納得してもらう。

<第32回>「暴かれた秘密」
 家出した春菜から、郁夫にメールが届く。品川の埠頭にいるというので、郁夫は駆けつけ、二人でビジネスホテルに泊まる。春菜は心細さから郁夫に抱きつくが、女には興味がない、と突き放される。郁夫は自分がゲイだと告白。
 郁夫のあとをつけた佐代子はしげを呼び出し、二人でホテルに乗り込む。そして、春菜に家出の理由を問いただす。春菜は自分がAIDで生まれたことを打ち明ける。
 そこへ、司郎と藍が駆けつける。春菜が熱を出しているのに気づいた藍は、すぐに病院へ連れて行こうとするが、佐代子らに止められる。藍は土下座して、その場の追及をひとまず逃れる。

<第33回>「娘への長い手紙」
 藍と司郎は熱を出した春菜を家へ連れ帰り、休ませる。藍は自分の気持ちを綴った長い手紙を春菜に渡すが、春菜は読もうとしない。
 その頃、郁夫は佐代子に春菜との中を勘ぐられ、自分がゲイであることを告白していた。佐代子は唖然として、郁夫の将来を心配する。
 翌日、司郎は新潟へ戻る。藍も生け花の仕事に取りかかるが、春菜はそんな両親の態度に不満を持ち、部屋に閉じこもる。
 そこへ、しげから事情を聞いた敏江が駆けつけてくる。敏江は母親としていたらなかったことを謝り、これからは何でも相談するよう藍を抱きしめる。敏江を嫌い続けた藍がそのとき初めて、母に感謝する。

<第34回>「姑の冷酷な言葉」
 バリケードを作って部屋に閉じこもった春菜に、敏江が話しかける。春菜の言い分を聞いた敏江は、藍の気持ちを代弁し、藍からの手紙を読むように訴える。
 その頃、司郎は真弓の会社を訪ねていた。真弓から、経理課長に使い込みをされたという電話があり、何か力になりたいと思ったのだ。
 そこへ、真弓のパトロン望月が現れる。
 翌日、司郎に、本社の総務部長から電話がある。総会屋の望月との関係を聞かれ、東京に呼び戻される。
 しげが藍に話をつけにくる。高辻家の戸籍を汚された、と怒るしげは、血のつながらない孫は認めない、と宣言。それを聞いた春菜は、逆上して家を飛び出す。

<第35回>「優等生のプチ家出」
 しげに嫌われ、春菜が家を飛び出す。藍は祐輔に協力してもらい、警察に捜索願を出す。
 司郎は本社の緊急会議に呼ばれ、総務部長から望月が関係している暴力団相手の交渉を頼まれる。交渉に成功すれば、本社に復帰できるというが・・・・・・。
 春菜はあてもなく渋谷の町をさまよい、一人の少女一恵と知り合う。春菜は一恵と一夜を明かすが、一恵から財布を奪われたあげく、その仲間の男たちに襲われそうになる。
 そこへ、門倉からの情報で、春菜が渋谷にいることをつきとめた藍と郁夫が駆けつけてくる。が、郁夫は男たちに痛めつけられ、藍と春菜も追いつめられる。

<第36回>「すさんでいく娘」
 藍と春菜は不良たちに襲われるが、娘を守りたい一心の藍の必死の抵抗で、事なきを得る。が、そんな藍の気持ちも春菜には通じず、家に戻った春菜は部屋で暴れる。
 そんなとき、藍が階段から転げ落ちる。春菜に助けを求めるが反応はなく、やがて、痛みのあまり気を失う。そこへ、偶然祐輔が訪ねてきて、藍を病院へ連れて行く。
 治療を終え、藍が帰宅すると、しげと佐代子が待ちかまえていた。ぐったりと蒲団に横たわる藍に、二人は容赦のない質問を浴びせかける。
 そんな光景を見て、何もかも嫌になった春菜は剃刀で手首を切る。

<第37回>「リストカット」
 春菜から、「死にたい・・・・・・」というメールを受け取った郁夫は、驚いて高辻家に駆けつける。藍も春菜の部屋のドアに血のしみを見つけ半狂乱になるが、春菜は無事だった。郁夫は、自分の経験から、「リストカット」だと察し、藍に忠告する。
 その頃、司郎は望月の件で真弓と会い、成行きで関係を持ってしまう。
 翌日、しげと佐代子が司郎の会社に押しかけてくる。藍と春菜への敵意を露にした二人は、司郎に離婚を迫る。
 春菜は幾分、落ち着きを取り戻し、藍の手紙を読み始めていた。藍は嬉しくて、そばで見守っていてくれた祐輔の胸で、思わず泣いてしまう。

<第38回>「真実を伝える手紙」
 春菜は藍の手紙を読み終え、自分の生物学上の父親が門倉だと知る。大変なショックを受けるが、全てが明らかになり、すっきりする。
 司郎は真弓のマンションに泊まり、朝帰りする。しげと佐代子は、藍と祐輔の話題を持ち出し、何が何でも司郎を離婚させようとする。
 藍はテレビの打ち合わせに出かける。
 すると、美術会社社長の稲垣から、藍は祐輔の愛人だと噂されていることを聞かされる。
 祐輔はその噂を笑い飛ばすが、一方、母親としての藍に、厳しい批判をぶつける。憮然として、立ち去る藍。その後姿を、祐輔は愛情のこもった目で見送る。

<第39回>「初対面の“父”」
 藍が帰宅すると、春菜は出かけていて、部屋に「門倉と連絡が取れたので会いに行く」というメモが残されていた。藍は春菜を信じて、このまま待つことに。
 門倉のアパートを訪ねた春菜は、門倉の藍に対する気持ちを聞く。自分が望まれて生まれてきたことを確かめたい、と泣き出す春菜を、思わず抱きしめる門倉。
 その夜、帰宅した春菜に、藍は何も聞かなかった。これからも門倉に会う、という挑発的な言葉にも、鷹揚にうなずく。春菜はリストカットの影響で、貧血を起こす。
 翌日、順調にその日の仕事を終えた藍は、祐輔に食事を誘われる。藍は、門倉のところへ連れて行ってほしい、ときりだす。

<第40回>「嫉妬しない妻」
 藍は門倉に会い、春菜の話し相手になってほしい、と頼む。門倉に会ってから、春菜がいい方向に変わり、引き離そうとしたのは間違いだと悟ったのだ。
 その頃、高辻家では、佐代子が春菜と郁夫の会話を盗み聞き。春菜の父親が門倉だと知り、驚愕する。しかも、門倉が藍を愛しているというので、逆上する。そこへ、藍が帰ってくる。しげは、この家へ戻る、と宣言。佐代子は門倉の居場所を教えるよう藍に迫る。
 翌日、藍は今後のことを話し合うために、春菜と新潟へ向かう。司郎は春菜が門倉と会うことを認めながらも、父親としての存在感がなくなるようで淋しい。
 藍は真弓の落としていったイヤリングを見つける。


戻る


[第1-10回] [第11-20回] [第21-30回] [第31-40回] [第41-50回] [第51-60回]