<第51回> <第52回> <第53回> <第54回> <第55回>
<第56回> <第57回> <第58回> <第59回> <第60回>


<第51回>
 美容室の定休日。どうしても自分のルーツを知りたい真矢は、手がかりを捜しに出かけていく。
 タツコのオフィスでは、タツコが吉祥寺店の店長・神山らを前にして、春の新作ヘアスタイルの披露をする。神山はタツコのテクニックを絶賛するが、タツコのいないところで、千絵と一緒にタツコをこきおろしていた。
 それを耳にした良平は、神山と千絵には気をつけるよう、タツコに忠告する。
 夜、真矢が泣きそうな顔で勉の所にやってくる。父が亡くなった交通事故を扱った警察署に行ってきたといい、生みの母の名前がわかったと。その名は、小池多津子・・・。タツコ・オブライエンの旧姓だった。

<第52回>
 タツコが本当に生みの母かどうか、真矢は本人に確かめにいく。運命の事故のとき、タツコが落とした銀のロケットを手に入れた真矢は、それをタツコにつきつける。
 動かぬ証拠に、タツコは真矢を産んだことを認める。
 が、今の自分はビジネス以外に何の関心もない、と冷淡だ。
 ショックを受ける真矢に、俊雄は、タツコは赤ん坊の真矢を晴子の家の裏庭に捨てた、とさらに残酷な事実を知らせる。
 タツコと真矢の会話を、千絵が盗聴。それを見破ったタツコは、千絵に不信感を抱く。
 ある夜、玲子が思いつめた表情で、真矢を訪ねてくる。

<第53回>
 玲子は沢木への思いを断ち切るため、会社を辞め、一人でアメリカへ発つという。真矢は酒場で飲んだくれている沢木を探しあて、玲子と幸せになってほしいと訴える。
 玲子の出発の日。沢木が真矢に会いにくる。玲子をつかまえようとしたが、一足違いで飛行機は出発。玲子を追いかけて、自分もアメリカへ行くと告げる。
 真矢は沢木と別れの抱擁をする。その姿を飛行機に乗らなかった玲子が目撃。ショックで駆け出し、交通事故に遭う。
 一命をとりとめた玲子に沢木が愛を告白。二人は再出発することに。
 そんなとき、勉とタツコの密会写真が週刊誌に掲載される。

<第54回>
 真矢とタツコのわだかまりをとくために、勉がホテルのタツコに会いにいったところを、写真週刊誌に撮られる。千絵と神山がスキャンダルをでっちあげようとしたのを知ったタツコは、二人をクビにする。
 新しい年が明ける。タツコのアメリカ本社が乗っ取られ、タツコは今の地位が危うくなる。タツコの秘書に取り立てられた良平は、心配する。
 吾郎の店で、真矢は偶然タツコと会う。赤ん坊の自分を捨てたことに全く痛みを感じていないタツコに、激しい怒りを燃やす真矢。
 やりきれない気持ちで勉に会った真矢は、その胸にとびこむ。勉は真矢を抱きしめ、そっと唇を合わせる。
 その二人を、洋子が目撃。

<第55回>
 真矢と勉が愛し合っているのを知った洋子は、真矢に平手打ちを浴びせる。
 勉の妹・咲が、実家の栃尾からやってくる。洋子が泣きついてきたといい、由美のためにも復縁できないか、ときりだす。洋子は、勉と真矢が離婚前から特別な関係にあったように吹聴していた。
 勉は由美のことを考えると胸が痛んだが、今更洋子とよりを戻す気はなかった。
 洋子は勉に会いにくる。別れてはじめて勉の良さに気づいたといい、もう一度やり直したいと土下座までする。
 その洋子の悲痛な叫び声を、真矢が耳にする。ショックを受ける真矢に、勉は絶対に渡さない、と憎悪の眼で言い捨てる洋子。

<第56回>
 洋子は花山の妻・つね子を丸めこみ、勉と真矢の不倫が離婚の原因だと思いこませる。
 つね子は勉を非難。花山ビルの評判を気にして、勉か真矢、どちらかにビルから出ていってもらおうと思う。
 真矢と勉の噂は和江やミッチャン、良平の耳にも入る。
 その夜、洋子が由美を連れて、勝手に勉の家に泊まりにくる。由美をだしにして復縁を迫ろうとする洋子に、憤りを覚える勉。自分は一人で店で寝る。
 翌日、洋子母娘が勉の家に泊まったことを知り、真矢は複雑な思いになる。そんな真矢に、勉は、「何があってもついてきてほしい」と決意の顔で語る。

<第57回>
 勉は、真矢との愛を貫くことを決意。
 由美は両親の仲直りを願い、真矢によそよそしくなる。真矢は、由美のことを第一に考えてあげてほしいと勉に言い、勉を信じて待つと・・・。
 カットコンテストが開催され、ミッチャンが優勝。一緒に参加した和江は面白くない。
 洋子がそんな和江に近づく。和江は洋子に心を許しかけるが、洋子が造り酒屋をしている勉の実家の女将になりたがっているのを知り、警戒する。
 タツコから勉に電話がかかってくる。真矢のことを心配して、それとなく励ましたかったのだ。
 翌日、タツコから真矢に花束が届く。

<第58回>
 思いがけないタツコからの花束に、真矢は勇気づけられる。
 吾郎の計らいで、真矢とタツコが「ねね」で顔を合わせる。吾郎の気持ちをくみとりながらも、二人はまだ素直になれなかった。
 そんなとき、勉に大変な事件がふりかかる。五年前友人の商業ローンの連帯保証人になったが、その友人の会社が倒産。友人は行方不明で、三千万円の請求がきたのだ。勉の店には、人相の悪い取り立て人がうろつき始める。
 一方、「はせがわ」ではミッチャンと和江の仲が険悪になる。ミッチャンは引抜きの話を持ちだす。
 和江は、自信がなくなったから美容師を辞めたいと言いだす。

<第59回>
 自信喪失の和江が店を辞めたいというので、真矢は和江は一級の美容師だと励ます。胸が熱くなった和江は、働く意欲を取り戻す。
 花山ビルに、勉の借金を中傷するビラが貼られる。逆上したつね子は、勉や真矢にますます辛くあたる。
 取りたて屋が勉の実家にまで押しかける。勉は急遽栃尾に帰る。
 その夜、勉から真矢に電話がかかってくる。入院中の父親の援助で、借金は清算したといい、家族に紹介したいから真矢に来てほしいと。真矢は喜んで承知するが、その直後、由美から「パパを取らないで」と涙で訴えられる。
 タツコの事業がついに行き詰まり、話題の美容室も人手に渡すことに・・・。

<第60回>
 真矢は勉の実家を訪ねる。
 すると、勉はスキー客の遭難事故の救助に出かけていて、留守だった。
 真矢は咲とともに勉の帰りを待つが、他の救助隊員が戻ってきても、勉だけが帰ってこなかった。
 二重遭難の恐れ? 祈るような気持ちで待ち続ける真矢の前に、やがて、勉が無事戻ってくる。夢中で勉に駆け寄る真矢。
 その夜、真矢と勉は結ばれる。
 その頃、タツコはオフィスをたたみ、一から出直す覚悟を決めていた。良平は青山の美容室で再出発することに。
 全ての荷物を運び出したオフィスに最後の別れを告げにきたタツコが、吐血。その場にくずおれる。


戻る


[第1-10回] [第11-20回] [第21-30回] [第31-40回] [第41-50回] [第51-60回] [第61-64回]