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<第11回>
 真矢の美容学校に、カリスマ美容師の鴨志田が講義にやってくる。鴨志田は、良平がもと働いていた原宿の店の先輩だというので、真矢は驚く。
 良平が「はせがわ」に来てから、若い女性客が増えていた。ヤクザ風の男たちが、そんな良平を見張っていた。
 沢木の姉・美和が突然、広島から上京してくる。婿養子をとって実家の鉄工所を継いでいる美和は、経営が苦しいことを打ち明け、沢木に帰ってきてほしいと泣きつく。
 良平に会いに、赤ん坊を抱いた若い女・桃子が、美容室にやってくる。その赤ん坊・良太は良平の子どもだというので、良平は愕然とする。

<第12回>
 桃子は、良平が原宿の店にいた頃の客で、良平と親しくなり妊娠。神戸の実家に連れ戻されたのだった。
 そして、父親の反対を押し切って子どもを産んだ桃子は、良平のことが心配で家出してきたという。
 良平は一日だけ桃子と赤ん坊を預かってほしいと、晴子に頼みこむ。
 翌朝、桃子は赤ん坊を置いて、姿を消す。
 沢木は実家のために会社を辞めるべきかどうか、勉に相談する。玲子は美和から沢木の窮状を聞きだす。
 その夜、良平をつけねらっていた二人組が美容室に押しかけ、良平をさんざんに痛めつける。
 そこへ桃子がやってきて、二人を追い返す。桃子の父親はヤクザの親分だった。

<第13回>
 桃子が、もう一晩赤ん坊を預かってほしいと真矢に頼んで、再びいなくなる。良太の父親になってくれるかもしれない人に会ってきたいという。
 良平は桃子のことで鴨志田を呼び出す。どうやら桃子は鴨志田に心を移したらしいが、鴨志田は自分には関係ないとそっけない。
 翌日、真矢は何か悩んでいる様子の沢木のことが気になって、マンションに行く。すると、玲子が帰るところで、美和の相談にのっていることを聞かされる。真矢は自分には何も相談してくれない沢木を責める。
 その夜、桃子から、もう一晩だけ赤ん坊を頼む、と一方的な電話がある。
 翌朝、今度は良平が姿を消す。

<第14回>
 良平が、店を辞めるという置き手紙を残していなくなる。晴子母娘は、残された赤ん坊の世話に追われる。
 その夜、桃子がうなだれて戻ってくる。会いたい人には会えなかったという。真矢はその人が鴨志田だと知り、実家へ帰るよう忠告する。
 が、桃子は真矢の隙を見て、また姿を消す。
 沢木が、明日の土曜、朝の一便で広島へ発つという。一緒に来てくれ、と言ってくれない沢木が、真矢は哀しい。
 翌朝早く、真矢は沢木のためにサンドイッチを作って部屋を訪ねる。
 すると、玲子が先に来ていて、羽田まで車で送るという。呆然と二人を見送る真矢・・・。

<第15回>
 桃子が自殺をはかる。幸い命はとりとめるが、原因は鴨志田だった。実は、良太の本当の父親は鴨志田で、桃子は鴨志田と話し合うが冷たくされたのだ。
 良平は鴨志田を非難。桃子がヤクザの娘だと知った鴨志田は、責任をとって結婚するという。
 が、桃子は不実な鴨志田に愛想を尽かして、良太とともに神戸へ帰っていく。
 良平は晴子の店に復帰する。晴子は原宿の店のオーナーから、良平が鴨志田の身代わりになったいきさつを聞く。
 良平に暴力をふるったヤクザの二人組が、美容室にやってくる。晴子らは緊張するが、桃子の命を助けた“お礼参り”に来たのだった。

<第16回>
 玲子から真矢に、沢木は数日間休暇をとって広島にいる、という連絡が入る。沢木から何の連絡もない真矢は傷つく。
 晴子に忠告されて、真矢は広島へ行こうと家を出る。
 すると、広島から帰ったばかりだという沢木とばったり、顔を合わせる。鉄工所はなんとか資金繰りの手当てがついた、と明るい顔で告げる沢木は、玲子とは何でもない、と真矢の誤解を解く。
 ほっとしたのも束の間、鉄工所が不渡りの危機に陥る。沢木は絶望するが、まもなく美和から、危機は脱したという知らせが届く。
 が、それは、玲子の父親の資金援助があったためだとわかり、沢木は愕然とする。

<第17回>
 沢木は実家の鉄工所の危機を玲子の父親に救ってもらったことで、玲子に借りを作ったような気持ちだった。
 が、玲子は、融資の件はあくまでもビジネスで、何も負担に感じることはないという。
 真矢は沢木のために何もしてあげられない自分が歯がゆい。玲子のことは気にするな、と沢木に言われるが、一抹の不安が・・・。
 美容師の免許を取るための、ミッチャンの国家試験の日がくる。前に一度試験に失敗しているミッチャンは、今度こそはと勉強を積み重ねてきたが、本番当日に熱が出て、試験を受けることができなかった。悔し泣きするミッチャンを、励ます真矢たち。

<第18回>
 沢木の実家への資金援助について、玲子が真矢に説明をしにくる。今度の件で沢木と自分の間には何の貸し借りもないといい、真矢とは正々堂々と戦いたいと。真矢は玲子を誤解していたことを知り、反省する。
 晴子は客の八重子から再婚話について相談される。十年前に離婚、パン屋を切り盛りしながら三人の子どもを育ててきた八重子に、ビルのオーナーの花山が見合いを熱心に勧めているという。
 迷った末に、八重子は見合いを承知。気の早い晴子は、八重子のために自分が来た花嫁衣裳を用意したりする。
 そんなとき、八重子を長年支えてきた職人の直次が突然店を辞めると言いだす。

<第19回>
 晴子は直次に、なぜ店を辞めたいのか理由を聞く。
 が、直次は何も語ろうとしない。
 もしかして直次は八重子が好きなのかもしれないと思った晴子は、八重子にそれとなく直次をどう思っているのか尋ねる。
 八重子は直次が自分より十歳年下なのを気にしていたが、やはり好意を持っていた。
 八重子は二人の見合いを仕組み、お互いに秘めていた思いを打ち明けさせる
。  話はとんとん拍子にまとまり、一週間後、二人の結婚式が挙げられる。晴子の花嫁衣裳を着た四十八歳の花嫁は、幸せの涙にくれる。
 その夜、洋子が思いつめた顔で、真矢に頼みがあると訪ねてくる。

<第20回>
 今日こそは離婚届に判を押してもらおうと、洋子が勉に会いにくる。洋子に頼まれて、真矢が立ち会うことに。
 由美のことを気にかけながらも、勉は黙って離婚届に署名・捺印する。
 洋子は新しい恋人ができたとさばさばしていた。真矢は勉を慰めるために飲みに誘う。
 それからまもなく、由美が勉に会いにくる。両親の離婚を止められなかった真矢を、由美は嘘つきとなじる。真矢は由美に誤り、今夜は由美が寝つくまでそばにいる、と約束する。
 そこへ、沢木から、今夜どうしても会いたいと電話がかかってくる。真矢は由美のために、その誘いを断る。


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