節子が実の母親だとは知らない亜弓は、先日の涙のわけを問い詰めると、突然意識を失う。節子が自分の不治の病を憐れんで泣いたに違いないと亜弓は思い込んでいたのだ。
　百合子は、節子に亜弓と血が繋がっていないことを打ち明ける。自分に母親の資格があるのか、と百合子の憂いは深まるばかり。節子は懸命に母親業に打ち込む百合子こそ、亜弓の母親だと言わずにはいられなかった。一方、宗助は、宇田川家の今後のために、百合子に後添えを迎えることを考えていた。