ザ・ノンフィクション
父と息子の屋台ラーメン ~令和の赤ちょうちん物語~
令和の路上から消えてしまった屋台のラーメン。今もそれを受け継ぐ家族がいる。一杯800円のラーメンに小さな幸せを込めて…
埼玉・大宮の繁華街の片隅に夜になるとともる赤ちょうちん。今どき珍しい屋台ラーメンだ。飲み会帰りの人々が締めの一杯を楽しみに訪れる店はいつも盛況だ。
店を切り盛りするのは、貴雄さん(40)。かつてはタクシー運転手をしていたが、1年前、父の死をきっかけに仕事を辞め、父が守ってきた屋台ラーメンを受け継いだ。47年にわたり上野駅や東京駅で屋台を引き続けた父は“伝説の職人”と呼ばれた存在…その父が言った最期の言葉が「屋台ラーメンを継がないか」。息子が父の味を受け継ごうと心に決めた瞬間だった。
しかし、現実は甘くない。営業は深夜に及び、帰宅は朝4時近く。妻と3人の子どもの5人家族の生活は余裕があるとは言えず、家族と過ごす時間も限られる。「自分の選択は正しかったのか」と自問する日々…それでも家族は「屋台が好きだから」と背中を押してくれる。今では、祖父の味に憧れる長男も店を手伝ってくれている。
高校受験を控える長男。屋台を手伝う合間に常連客に勉強を教えてもらいながら、自分の夢をかなえようとしている息子…父・貴雄さんもまた、屋台の灯りをこの先どうつないでいくのか思いを巡らせていた。
親子3代にわたり屋台ラーメンを守り、味を受け継いでいく家族と常連客たちの心の交流の物語。
埼玉・大宮の繁華街の片隅に夜になるとともる赤ちょうちん。今どき珍しい屋台ラーメンだ。飲み会帰りの人々が締めの一杯を楽しみに訪れる店はいつも盛況だ。
店を切り盛りするのは、貴雄さん(40)。かつてはタクシー運転手をしていたが、1年前、父の死をきっかけに仕事を辞め、父が守ってきた屋台ラーメンを受け継いだ。47年にわたり上野駅や東京駅で屋台を引き続けた父は“伝説の職人”と呼ばれた存在…その父が言った最期の言葉が「屋台ラーメンを継がないか」。息子が父の味を受け継ごうと心に決めた瞬間だった。
しかし、現実は甘くない。営業は深夜に及び、帰宅は朝4時近く。妻と3人の子どもの5人家族の生活は余裕があるとは言えず、家族と過ごす時間も限られる。「自分の選択は正しかったのか」と自問する日々…それでも家族は「屋台が好きだから」と背中を押してくれる。今では、祖父の味に憧れる長男も店を手伝ってくれている。
高校受験を控える長男。屋台を手伝う合間に常連客に勉強を教えてもらいながら、自分の夢をかなえようとしている息子…父・貴雄さんもまた、屋台の灯りをこの先どうつないでいくのか思いを巡らせていた。
親子3代にわたり屋台ラーメンを守り、味を受け継いでいく家族と常連客たちの心の交流の物語。