優しい時間
-#5 記憶-
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その夜、近所の寺で音成の通夜が行われた。そのころ、「森の時計」にはまだ記憶喪失の男がいた。リリたちはイニシャルを頼りにホテルなどを当たっていたが、相変わらず成果はなかった。そこに田村(正名僕蔵)が入って来た。田村が、音成が自殺したメロン農家の納屋が解体されることになった、と話し始めると、男が反応した。徐々に記憶の断片を手繰る記憶喪失の男。やがて男は、自分が消費者金融業者で、音成から取り立てをしていたことを思い出す。男は、自分が酷いことを言ってしまった後に音成が自殺したと聞いて、せめて通夜には出ようと思ったのだという。完全に記憶を取り戻した男は、慌てて店を飛び出すと、通夜へと向かった。
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