優しい時間
-#5 記憶-

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あくる朝、「森の時計」に中年男(小日向文世)がやってくる。その男は、注文を取りに行ったリリに、「私は…何故ここにいるんでしょう」と妙なことを尋ねた。男は凍りついた木道で転んだ際に頭を打ち、記憶を失っていたのだ。リリやミミ(高橋史子)は、常連客の横山(水津聡)とともに男の持ち物などを調べたが、出てきたのは消費者金融のポケットティッシュと、「K・T」というイニシャルが入ったライターなどだった。勇吉は、気分が悪いようなら病院まで同行する、と男に声をかけた。が、その男は、ここにいれば何か思い出すかもしれない、と答え、出されたコーヒーを口にした。

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