フジテレビジュツ博
開催レポート #2
第1回:2019年2月22日(金)・23日(土) 開催
『ワイドナショー』ブース
更に会場の奥へ進むとホームページ『フジテレビジュツのヒミツ』連動企画がスタート!!
まずは『ワイドナショー』ブース。
HP「フジテレビジュツの仕事」でも紹介している飛行船とカウンターテーブルを展示。
ピカピカと光るテーブルは、たくさんのアクリルを三角錐の形に切り出してライトの上にのせ、それで天板を支えたオリジナル。


デザイン:鈴木賢太 大道具:小内山 涼(東宝舞台) アートフレーム:石井智之(SKシステム) 装飾:門間 誠(テレフィット)
電飾:白鳥雄一(興進電化) アクリル装飾:斉藤佑介(ナカムラ装美)
『梅沢富美男のズバッと聞きます!』ブース

続いてもHP連動ブース。
番組のオープニングで梅沢富美男が実際に登場で使用している両開きの扉。実は自動扉ではなく手動扉。片側でスタッフがロープを引くと左右の扉が同時に開く仕掛け。しかし登場口の上にあるはずの立派な屋根が今回はありません。
理由は会場の搬入用エレベーターの大きさの都合上大き過ぎて運べなかったからです。実際の登場口はHP「フジテレビジュツの仕事」と併せて是非ご覧下さい。

今回展示の屋根の無い登場口

番組の屋根の有る登場口
デザイン:鈴木賢太 大道具:瀬名波康之(チトセアート) アクリル装飾:鈴木 竜(ヤマモリ) 電飾:後藤佑介(テルミック)
装飾:門間 誠(テレフィット) 生花装飾:荒川直史(京花園) 植木装飾:後藤 健(野沢園)
『ジャンクSPORTS』ブース

番組特製のオリジナル品がゴロゴロ。
最初は実物の浜田大明神。一度は破棄寸前のところを救出!!なぜ?!詳しくはHPをご覧下さい。
つづいて日食オブジェ。地球がゆっくりと回転する仕掛け。実物の大きさに来場者は驚いた様子。しかしもっと大きなヘルメットをかぶったゴリラやキューブオブジェも準備していたのですが、搬入エレベーターの都合で今回はありません。
「フジテレビジュツの仕事」で詳細記事をご覧ください。


デザイン:鈴木賢太・杉山宏樹 大道具:藤沢和雄(チトセアート) 小道具:乾川太志(テレフィット)
電飾:時任伊織(テルミック) アクリル装飾:高橋 瞳(ヤマモリ) 花装飾:西村怜子(ファイバーワーク)
植木装飾:後藤 健(野沢園) アートフレーム:鈴木綱敏(エスケイシステム)
ドラマ『グッド・ドクター』ブース
つづいて、ドラマと映画のセットブースへ。
まずは『グッド・ドクター』からプレイルーム。
ドラマのセット同様に装飾と小道具を再現。子供目線に合わせ小道具の配置やドラマで印象的だった壁の手形もそのまま展示。
子供の声が聞こえてきそうなプレイルームとなった。
ブース担当・若林一也(KFライズ)


デザイン:宮川卓也 大道具:内海靖之(チトセアート) 大道具操作:黒川兼一(ダダ) 装飾:稲場裕輔(KFライズ)
アクリル装飾:鈴木 竜(ヤマモリ)
ドラマ『コンフィデンスマンJP』
ダー子の部屋

『グッド・ドクター』同様、
装飾・小道具のKFライズが見事に再現。
タイアップで使用した一品一品や、この日のためにかき集めた装飾品を手際よく配置。1つの部屋としてはかなりの品の数。
ブース担当・若林一也(KFライズ)


デザイン: 大道具:福田智広(チトセアート) 大道具操作:黒川兼一(ダダ) 装飾:近藤美緒(KFライズ)
アクリル装飾:鈴木 竜(ヤマモリ) 建具:猪狩 浩(マエヤマ) 電飾:佐藤信二(興進電化) 衣裳:朝羽美佳(松竹衣裳)
『マスカレード・ホテル』

さらに、大ヒット上映中の映画『マスカレード・ホテル』で
使用した装飾品の数々をアクリル装飾のヤマモリが展示。
直に手で触れ質感を体感できる品々をブース内に配置。
1100平米あるホテルのロビー床全面の制作過程をVTRで
詳しく紹介。
ブース担当・鈴木竜(ヤマモリ)


デザイン: 大道具:福田智広(チトセアート) 大道具操作:坂井貴浩(ダダ) アクリル装飾:鈴木 竜(ヤマモリ)
電飾:日下信二(テルミック)
HPに連載しているビジュペディア
ビジュツの現場で使用されている、いわゆる業界用語を壁面にプリント。
受付で配布したクイズのヒントがこの中に隠され、全問正解者には美術制作局特製ノートを謹呈。



VTR鑑賞ブース
テレビ美術の現場で働く方々のインタビューをVTRで紹介するブース。
3機の映写機が正面に一面(4m×8m)、両サイドに2面(12m×8m)、計3面の壁に投影。
これまでの仕事を振り返り、一番思い出に残る仕事や1番辛かった仕事等、各現場の生の声を大空間に投影。
しかしインタビューに答えた方全員、撮影現場には慣れているものの、自らクロマキースタジオ内で照明が当たり、
ディレクターから質問を受けると一転して緊張した面持ちの結果となった。
- 東京衣裳 林 春菜
- 野沢園 小笠原了平
- 山田かつら 小林 希
- 興進電化 斉藤誠二
- 京阪商会 若林瑞帆
- エスケイシステム 三浦文裕
- 松竹衣裳 佐藤 七
東宝舞台 (大道具)

ここからは各社単独のブース、最初は大道具の東宝舞台。
数々の自社作品が並ぶ。発泡スチロールの切り出しから作品が
完成するまでをスタッフが実演し質疑にも答える。
実演者の1人、佐々木美穂は昨年秋の『TVチャンピオン』
発泡スチロールアート王決定戦の優勝者。
スチロールのプロがリスやラフくんを削り塗装する作業を来場者は真剣な表情で見ていた。


ブース担当・樋口雄一郎
チトセアート (大道具)

大きな本のオブジェを開くと中には古代魚の作品。
作者は工事長の山口拓也。鱗には針葉樹の合板、頭等には銅板、ヒレの先にはアルミ。3種違った素材を使い、仕上げの技術で一つの作品にまとめ上げた。
また宇宙船の扉を開くとかなり古ぼけた和式便器が登場。
’60~’70年代大学生のボロ下宿アパートの共同トイレのあの古びた質感を“汚し”のテクニックで再現。
見学者は発泡スチロールで出来たトイレ室の塗装や濡れた仕上げのテクニックに恐る恐る手で触り“汚し”の技に驚いていた。


魚:山口拓也(チトセアート・工場長)製作 宇宙船の扉&便器:亀山裕昭(チトセアート)製作 ブース担当・小林秀二
國新産業 (大道具)

大きな発泡スチロールアート2作品。
自走式鳥類とオウム貝の潜水式頭足類のオブジェが大きく鎮座。作者が仕事の空き時間をみつけては、子供の為に廃材を利用して製作した自習作。回転台の天板にミラーを敷きトップライトが作品の裏側まで綺麗に反射。
また、潜水式頭足類の素材は発泡スチロールだが、目玉の所のみ、透明樹脂、左眼に、隠しフジテレビマークを仕込んである。
よ〜く見ないと気がつかない遊び心。


ブース担当・山井勝人 自走式鳥類&オウム貝の潜水式頭足類:須山欣朗(國新産業)製作
千葉洋行(特殊美術)
24階アニマル・ストリートのライオンとワニから着ぐるみ、被り物までの特注品を製作している。
中でもバラエティで使用する着ぐるみ、被り物は千葉洋行が得意とする分野。
これまで実際に使ったオリジナル作品をいくつも出品。かつての名コントの着ぐるみに感動する来場者も。


ブース担当・横山公一
山田かつら(ヘアメイク・かつら)
展示スペースには和物かつらが32枚、バラエティかつらが37枚、合計69枚のかつらを三段に展示。
和物は戦国時代と江戸時代をメインに花魁(おいらん)から町娘まで、中でも一番高価なものは連獅子(れんじし)。
バラエティもので珍しいかつらは、頭の何倍もある大きなスーパーアフロ。


ブース担当・小島百合子
テレサイト(CG)
音楽番組CG合成の達人、渡辺之雄。
2004年の『僕らの音楽』から現在の『Love music』まで723週(2019/2/22現在)たった1人でCG合成を担当。
これまで出演したアーティストの対談や夜景合成の技を紹介。渡辺のクロマキーテクニックを知った来場者は一様に驚いた様子。
VTRでクロマキー収録からCG合成完成までの工程を紹介。


ブース担当・渡辺之雄
インターナショナルクリエイティブ(LED)
3つのシステムを紹介。まずは
①万華鏡システム
昨今映像データはCGが主流だが、あえてアナログの万華鏡を高精細カメラで撮影。
②縦長円柱型 モニターオブジェ
85インチの横長ディスプレイ(16:2.5)を6台使用し六角形のオブジェの展示。
③湾曲型と透過型有機ELディスプレイ
特に透過型はガラス上に映し出された映像が透過しているため、画面後ろの対象物の手前に映像が存在しているような効果を
出すことが出来る。


ブース担当・太田和明
デジデリック(CG)
3つのシステムを紹介。
①めざましくんバーチャルユーチューバー
センサーと3Dキャラクターを連動させ、声に合わせて口が動き、表情も自由に変えられる。
②デジめっくる
情報番組でよく見るフリップのめくりをデジタルで再現。これで余計な切り貼り時間もおさらば!印刷コストもかからない!!
③セットシミュレーター
セットを建て込む前にカメラ位置などチェック。VRモードで臨場感あるシミュレートが可能。

デジめっくる

ブース担当・齋藤芳崇
コマデン(電飾)
主に3つのシステムを展示。
①ClairCell Line
コの字型の壁面に対してタテに飾った電飾。特殊な導光素材を利用したLED光源灯体。
②Single Line
天井と壁面に対してナナメに飾った電飾は一灯体ごとに調色、調光が可能な製品。
③M-moving
センターに吊ってある3連のリングに取り付けたmovingLED。コマデン初の「動く」電飾アイテム。
上記の製品はコマデンCG部が映像dataを制作。PCでシステムを一括制御してブース内を演出。


ブース担当・平野寛
松竹衣裳(衣裳)
平成、昭和、大正、明治、江戸、鎌倉室町、平安それぞれの時代の衣裳と歌舞伎「松王丸」と「藤娘」の衣裳を飾る。
正面向かって左側、松王丸の物語がワシとスズメの刺繍で表わされている。
右側の藤娘は、松竹衣裳の海老沢社長曰く、女心が藤の刺繍で表されている。


ブース担当・佐藤七
東京衣裳(衣裳)
’80年代のタケちゃんマンの衣裳から『マスカレード・ホテル』までハンガーラック20本、約500ポーズを展示。
珍しい一品は宇宙服。中でも一番来場者の反応が良かったのは、『万引き家族』、テブラーシカ、オファージャージ。
因みに番組からよく発注が来る衣裳は、なんと再現ドラマの服。特に日常服やセーラー服、ナース服が多いとのこと。


ブース担当・青木幸雄
今回出展25社の会社情報
各社それぞれ現在担当している番組、これまで担当した番組、各社ホームページ情報などボード展示。


インターナショナルクリエイティブ×HADO
一階で開催中のARスポーツHADOを98インチモニターでリアルタイム中継。


