役者魂!
初雪の舞う最期の夜の奇跡
本能寺海造(藤田まこと)の引退公演となる舞台「リア王」の最終日、福田桜子(川島海荷)と福田忠太(吉川史樹)の母親・福田まり子(戸田菜穂)が、ふたりを引き取りに劇場へやって来る。本能寺は、子供たちをまり子に託し、楽屋へと去って行く。
最後の舞台の幕が上がり、王座に座るリア王の本能寺を、舞台の袖から烏山瞳美(松たか子)が見守る。その頃、劇場ロビーにいたまり子は、どこか寂しそうな桜子と忠太に、本能寺にきちんとお別れをしてくるように言う。それを聞いたふたりは、嬉しそうに舞台へと走っていく。
やるせない思いを抱えた瞳美が本能寺の楽屋にいると、護(森山未來)が入って来て、このまま子供たちと別れたら後悔すると語りかける。しかし、瞳美は、「子供たちには、感謝している。今度は自分が子供たちの幸せを考えてあげなきゃ」と、強がるように言うのだった。すると、そこへ、「先生が!」と里奈(加藤ローサ)が慌てて走りこんできた。舞台の上で、本能寺が言葉を失い動かないのである。本能寺が見つめるのは剣に貼られている、家族で撮ったプリクラだ。一点に目を奪われ動かない本能寺を、観客たちも不審に思い始める。そのプリクラは、本能寺を励ますために子供たちが貼ったものだったのだ。本能寺の悲しみは止まず、ついには剣を抱きしめて、泣き崩れる。観客はざわめき出し、耐え切れなくなった本能寺は、袖へと戻ってしまうのだった…。
最後の舞台の幕が上がり、王座に座るリア王の本能寺を、舞台の袖から烏山瞳美(松たか子)が見守る。その頃、劇場ロビーにいたまり子は、どこか寂しそうな桜子と忠太に、本能寺にきちんとお別れをしてくるように言う。それを聞いたふたりは、嬉しそうに舞台へと走っていく。
やるせない思いを抱えた瞳美が本能寺の楽屋にいると、護(森山未來)が入って来て、このまま子供たちと別れたら後悔すると語りかける。しかし、瞳美は、「子供たちには、感謝している。今度は自分が子供たちの幸せを考えてあげなきゃ」と、強がるように言うのだった。すると、そこへ、「先生が!」と里奈(加藤ローサ)が慌てて走りこんできた。舞台の上で、本能寺が言葉を失い動かないのである。本能寺が見つめるのは剣に貼られている、家族で撮ったプリクラだ。一点に目を奪われ動かない本能寺を、観客たちも不審に思い始める。そのプリクラは、本能寺を励ますために子供たちが貼ったものだったのだ。本能寺の悲しみは止まず、ついには剣を抱きしめて、泣き崩れる。観客はざわめき出し、耐え切れなくなった本能寺は、袖へと戻ってしまうのだった…。