ワンダフルライフ
#10 別れの予感
桐島(反町隆史)とみずき(長谷川京子)は場違いな高級レストランにいた。要の母親ミカ(芳本美代子)が福引で当てた食事券をもらい、それで来ていたのだった。桐島の下品でぞんざいな様子に、みずきはハラハラしていたが、ギャルソンの態度から、桐島がそんな場に慣れているのだと気付く。その時、パイレーツの4番打者・日下部(金子昇)が沙織夫人(麻奈未)を伴ってやってきた。二人と仲のいい桐島は日下部夫婦と豪勢な話をしているが、みずきはついていけず、ワインをがぶ飲み。と、沙織が、夫の打撃不振の打開策を桐島に聞いてきた。桐島は、スィングの欠点を指摘、的確なアドバイスをする。驚く日下部に「ガキどもの指導をしていると理論も必要になるんだよ」と笑う。いつの間にか、みずきはヘベレケである。と同時に、桐島の格好よさを目の当たりにして、桐島への恋心は本物になりつつあった。
みずきは、桶川(堀内健)の塾でも心ここにあらずである。幸枝(濱田マリ)は、そんなみずきを「桐島への恋わずらい」と見抜いた。それを聞いた保(西村雅彦)はビックリ仰天、指は切るわ、頭を打つわ、大騒ぎである。
一方、妻坂(八嶋智人)は、ミカから、要(高橋賢人)の養育について相談を受け、てきぱきと指導、ミカから絶大なる信頼を受け始めていた。というより、ミカも結構惚れているようだった。そんな折、妻坂に電話がかかってきた。なんと、妻坂の母親である。「やっと見つけたわ。お父様がお話があるから帰ってらっしゃい」。それだけ言うと電話は切れた。妻坂は固まった。
満身創痍の保は、帰って来たみずきを座らせ、「桐島はだめだ。好きになるのは許さん。いつかはいなくなる別世界の人間だ」と頭ごなしに切り出した。幸枝がうまくとりなそうとするが、みずきは、全く聞いた様子もなく部屋に戻っていった。桐島はそんなことを知る由もない。
妻坂は、大金持ちの実家に戻った。父親が「うちに帰って結婚し、わしの会社に入れ」と命令する。
ジャガーズの練習。みずきとミカが、それぞれ好きな男を見つめている。と、そこへ日下部がやって来た。手にはバットケース。「切羽詰まってるんだ。お前にフォームを見てもらいたい」。桐島も気軽に引き受け、ちょっとしたコーチ状態である。その晩、ジャガーズメンバーやその家族は「龍苑」に集まり、パイレーツの試合をラジオで観戦。3打席徐々に打撃勘を取り戻しつつあった日下部の4打席目。フルスィングの打球は、バックスクリーン直撃のホームランとなり、復活の一打となった。桐島“コーチ”の殊勲であることを知っているので、店中、大騒ぎとなる。ちらりと桐島を見るみずきの視線に気付いた保の指は、熱いスープに飛び込むのであった。
日下部が桐島に礼がしたいと、食事に誘ってきた。験(ゲン)を担ぐプロスポーツマンの常で、あの時一緒にいたみずきも伴って、という希望だ。今度は恥をかきたくないと、みずきは一張羅でドレスアップすることにした。
またまた高級レストランに行くと、雲の上のような話が飛び交い、やっぱりみずきはついていけない。それどころではなく、日下部が、桐島にパイレーツにコーチで戻ることを勧め始めた。「お前は最高のコーチになれる。俺が球団に掛け合う」。桐島はその場では固辞するのだったが…。
雨が降り始めたその帰り道、初めてはいた靴が痛く歩けなくなったみずきを桐島が負ぶう。恥ずかしいけど嬉しいみずき。だが、思い複雑なみずきは背中を降りて裸足になり濡れながら歩き始めた。
みずきの帰りを待ち受けていた保と幸枝はびしょ濡れの二人に驚く。保は「お前が泣かしたのか」と桐島に飛びかかろうとするが、妻坂に止められひっくり返って、今度は肩を強打だ。ともかく、みずきは風邪を引いたと、塾を休むし、揺れるみずきの心を慮って保たちは気が気でない。
そんな時、桐島に球団社長から「会いたい」と電話が入る。
みずきは、桶川(堀内健)の塾でも心ここにあらずである。幸枝(濱田マリ)は、そんなみずきを「桐島への恋わずらい」と見抜いた。それを聞いた保(西村雅彦)はビックリ仰天、指は切るわ、頭を打つわ、大騒ぎである。
一方、妻坂(八嶋智人)は、ミカから、要(高橋賢人)の養育について相談を受け、てきぱきと指導、ミカから絶大なる信頼を受け始めていた。というより、ミカも結構惚れているようだった。そんな折、妻坂に電話がかかってきた。なんと、妻坂の母親である。「やっと見つけたわ。お父様がお話があるから帰ってらっしゃい」。それだけ言うと電話は切れた。妻坂は固まった。
満身創痍の保は、帰って来たみずきを座らせ、「桐島はだめだ。好きになるのは許さん。いつかはいなくなる別世界の人間だ」と頭ごなしに切り出した。幸枝がうまくとりなそうとするが、みずきは、全く聞いた様子もなく部屋に戻っていった。桐島はそんなことを知る由もない。
妻坂は、大金持ちの実家に戻った。父親が「うちに帰って結婚し、わしの会社に入れ」と命令する。
ジャガーズの練習。みずきとミカが、それぞれ好きな男を見つめている。と、そこへ日下部がやって来た。手にはバットケース。「切羽詰まってるんだ。お前にフォームを見てもらいたい」。桐島も気軽に引き受け、ちょっとしたコーチ状態である。その晩、ジャガーズメンバーやその家族は「龍苑」に集まり、パイレーツの試合をラジオで観戦。3打席徐々に打撃勘を取り戻しつつあった日下部の4打席目。フルスィングの打球は、バックスクリーン直撃のホームランとなり、復活の一打となった。桐島“コーチ”の殊勲であることを知っているので、店中、大騒ぎとなる。ちらりと桐島を見るみずきの視線に気付いた保の指は、熱いスープに飛び込むのであった。
日下部が桐島に礼がしたいと、食事に誘ってきた。験(ゲン)を担ぐプロスポーツマンの常で、あの時一緒にいたみずきも伴って、という希望だ。今度は恥をかきたくないと、みずきは一張羅でドレスアップすることにした。
またまた高級レストランに行くと、雲の上のような話が飛び交い、やっぱりみずきはついていけない。それどころではなく、日下部が、桐島にパイレーツにコーチで戻ることを勧め始めた。「お前は最高のコーチになれる。俺が球団に掛け合う」。桐島はその場では固辞するのだったが…。
雨が降り始めたその帰り道、初めてはいた靴が痛く歩けなくなったみずきを桐島が負ぶう。恥ずかしいけど嬉しいみずき。だが、思い複雑なみずきは背中を降りて裸足になり濡れながら歩き始めた。
みずきの帰りを待ち受けていた保と幸枝はびしょ濡れの二人に驚く。保は「お前が泣かしたのか」と桐島に飛びかかろうとするが、妻坂に止められひっくり返って、今度は肩を強打だ。ともかく、みずきは風邪を引いたと、塾を休むし、揺れるみずきの心を慮って保たちは気が気でない。
そんな時、桐島に球団社長から「会いたい」と電話が入る。